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好きなことを仕事にしたら、定年後どうなる
ハローワークに職業相談に行きました。 3社ほど候補をあげて相談したのですが、窓口でアドバイスされました。
「職務経歴から言って、3社ともすぐに紹介状を書くことはできます。でも、あと1日かけて必要書類を準備しながら、もう一度よく考えてみたらいかがでしょう。書類は途中まででいいので、改めて木曜にお越しください」
就職先を決めることは、結局、その後の人生を考えることとイコールなんですよね。
選んだ3社のなかで、いちばんやってみたい仕事はいちばん給与面も雇用面も条件が悪い。給与は現状より下がります。
ただ、賞与が出るし、休日も多い。6ヶ月勤めたら有休が10日つく…。
そこで気づきました。ああ、条件で選んでいたんだなと。
ほかに候補として考えていた2社については、そこで働いている自分を想像することができませんでした。
待遇は悪くない。いままでやっていた仕事とすこしは関連があるので、なんとかこなせそうな気がします。でも、それで楽しいのかな…。
コロナ禍で仕事が見つかれば、それだけでありがたいのかもしれません。
誰もが自分の好きなことを仕事にしているわけではないのに、仕事が楽しいなんて甘い…という意見があるのもわかります。
わたしは20歳で社会人になると同時に夢をかなえてしまいました。
自分がめざしていた仕事で就職でき、すこし脇道にそれたことがあるものの、ほぼ同じ仕事を40年ほど続けてきました。
やりたい仕事と生活のための仕事、つまりライフワークとライスワークがずっと同じだったのです。
社会人になっても「やりたいことがわからない」とか「天職が見つからない」と悩む人からは、うらやましいと言われます。
この「うらやましい」が、わたしにはちょっと疑問です。
若い頃から希望する仕事に就けたのは、しあわせでした。
ただ、ずっと好きなことをしてきたのは、好きなことしか続かなかった、できなかったことの裏返しでもあります。
好きなことを仕事にすることと、好きな仕事で稼ぎつづけることは別の問題なのです。
好きなことを仕事にしていても、仕事がなくなれば、世間的には「失業者」か「無職」です。それに耐えられるメンタルとアルバイトでもなんでもして食いつないでいく生活力くらいは最低限必要です。
さらに60歳を過ぎたら、たとえ好きで得意でスキルも経験も充分にあったとしても、採用には至らないことも覚悟しておかなければなりません。同じ仕事に応募した若い人と比べられた場合、企業はより若い人を採用する傾向が強いからです。
まして定年後となると、そもそも「お呼びでない」ことも多い。世の中の流れが定年延長になろうと、それが現実です。次から次へと応募しても採用されなかったのは、そこを見誤っていたからでしょう。
さて、求人票を3枚並べて、条件や待遇と仕事内容を天秤にかけてみました。「そりゃ仕事内容でしょ!」と全身全霊で叫ぶ自分がいます。
結局、候補にあげた3社から1社だけに絞って、願書を出すことにしました。
求職生活は、まだ始まったばかりです。