「Edge: Online HDR Live with Dolby Vision®」ふりかえり
先日公開した配信ライブイベント「Edge: Online HDR Live with Dolby Vision®」、もうお楽しみいただけましたでしょうか。
7月25日で公開終了となりますので、ぜひ以下のリンクからご視聴ください。
チケット購入後は何度でも視聴できます。
このイベントはDolby Visionを用いた高画質の配信プログラムで、Vimeo上でのショウサービスとしては日本初のものとなります。
本稿では今回Hello1103が何に挑戦し、何を獲得したのか、規格や用語とともに解説します。
より高画質なライブ動画
今回共演としてgatoを呼んだ大きな理由は「音楽と映像を駆使してステージを創り出す」ということ。Hello1103とともに会場である吉祥寺NEPOのLEDパネルなどを駆使してバキバキなVJをしてもらい、さらにそれを最新の技術で撮りきろうというのが今回の趣旨です。
もちろんライブイベントとして音楽を蔑ろにはできないので、音楽と映像のどちらも添え物にならないバランスの良さもポイントでした。
iPhoneによるHDR・広色域撮影
NEPOにお越しいただいたことがある方はご存知だと思いますが、LEDパネルはプロジェクターよりはるかに強い光を放射します。
これを生半可なカメラで撮ると思い切り白飛びします。
今回のテーマのひとつは「LEDパネルを使った強力なVJでも白飛びさせない」というもので、これを実現するために選択したカメラがiPhone13でした。
収録では4台のiPhone13を使用。
iPhoneのカメラはDolby Vision®規格対応の動画を撮影できるため、明滅の強い被写体に耐性があります。
Dolby Vision®
Dolby Vision®は公式には以下のように説明されます:
少し噛み砕くと、Dolby Vision®は大きく「光の明るさ」と「色の鮮やかさ」のふたつに分けて説明できます。
スマホ画面などで言う「光の明るさ」とは、画像が白飛びや黒潰れをせず、明るい部分ではより強く眩しく映像を投影するということです。
それだけ画面のバックライトを強く発光させることになるため、そもそもディスプレイが対応していないとどうしようもないです。
この部分だけを指して「HDR」という言葉で表現することがあります。
「色の鮮やかさ(色域)」とは、画像の赤色や緑色などを濃く鮮やかに投影するということ。
微妙なディスプレイで赤い花を表示すると全部のぺっとした色味だったり、沈んでいたりといったことがないでしょうか。
こうした色の表現をより細かく・ダイナミックに表現できることを指して「広色域」と呼びます。
Dolby Vision®に対応するということは、HDRかつ広色域の映像を作成するということ。
これが十全に表示できるディスプレイであれば旧来よりも目の覚めるような鮮やかな映像として表示されます。
こうした技術を駆使して完成した「Edge: Online HDR Live with Dolby Vision®」。iPhoneや2018年以降のMacBookなどで綺麗に見られるのでぜひお試しください。
本企画について オトトイに掲載されました。(2022年05月20日)