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スポンサー契約01 : 「スポーツ法務」の架け橋としてのスポンサード

筆者は恵比寿の弁護士です。

筆者はいわゆる「スポーツ法務」の現場で生活しているため、様々な同業者さんから「スポーツ法務を始めるにはどうすれば良いでしょうか?」という質問を受けることがあります。これに対する回答に新たな要素が加わったため、以下にご紹介いたします。

私が2015年3月に設立した法律事務所は、サッカースクールや代理人へのプロボノ稼働から始め、2018年以降はベルギーリーグ1部所属のプロサッカークラブの法務担当としても稼働しています。また、2015年という早い時期からeスポーツ法務に取り組んできたことから、eスポーツ文脈でJリーグのクラブとの関わりを持つこともあります。

弊所は、いわゆる「スポーツ法務」を提供する典型的な事務所です。プロサッカークラブだけでなく、eスポーツチームや、エンタメ領域のイベント等の法務にも幅広く携わっています。そして、今回のテーマである「スポンサー契約」は、いずれの分野でも重要な役割を担い、取り扱う頻度が高いです。

設立時にはまったく「スポーツ法務」の要素はなかったのですが、ゼロからコミュニティとの接点を持ち、気づけば現在の価値提供範囲に至りました。

今回のテーマに戻ります。

「スポンサー契約」について、もちろん各社に雛形はありますが、場合によってはスポンサーごとに様々なアレンジがなされることは皆様もご存知のとおりだと思います(スポンサーシップのアクティベーションの工夫は近年かなり盛んになっています。)。日々の業務で頻繁に取り扱う者として、「スポンサー契約」は非常に奥深いものであると感じています。

そんな「スポンサー契約書」「スポンサー代理店契約書」等のレビューや作成に携わる日常の中で、昨年12月、弊所は久しぶりにスポンサー側になりました。

※弊所は昨年末から「コミュニティへの還元」をテーマにした活動を始めており、スポンサードはその一環となります。

スポンサードをしたのは、これまでにも関わりのあった「FC25」というサッカーゲームタイトルを扱った以下の大会です。

【第2回 FCコミュ二ティシリーズ25 決勝大会】

優勝インタビューの様子(https://www.youtube.com/watch?v=JNVD2jyj43M)

スポンサードのメリットは様々ありますが、やはり対象とのつながりを深められることが大きいです。

そして冒頭の質問に戻ります。

「スポーツ法務を始めるにはどうすれば良いでしょうか?」

前提として、スポーツ法務に限らず、良質な法務を提供するには、提供先のコミュニティに身を置き、そこで使われる言葉や文化や課題を吸収することが欠かせないと考えます。

新しい分野に踏み出す典型的な方法はいくつもあります。セミナーの実施など、自らコミュニティと接続する機会をつくることも有効ですし、対象の法務部に身を置くことも当然役に立ちます。一度コミュニティの中に入ってしまえば、多様な広がりがあり、自分や所属する法律事務所の個性にフィットした機会が生まれることも少なくないです。

さらに、今回の経験を経て、「スポンサード」も、コミュニティにつながるための非常に有効な一手なのではないかという気づきがありました。

例えば、サッカークラブのスポンサーとなった法律事務所が選手らへの法律講座を行う例も見聞きしますし、スポンサー同士のコミュニティが形成され、交流会が実施される例も増えています。アクティベーションはアイデア次第で広がります。スポンサー側から積極的に提案することも重要です。

対象を支援しつつ、コミュニティの内側に入っていくことは、非常に素敵な関わりの一つなのではないかと思いました。今回の取り組みで「スポンサード」と「コミュニティ」に対する理解がさらに深まりました。このような体験をさせていただき、ありがとうございました。

引き続きよろしくお願いします。

スポーツ周りのスポンサードへのご興味や、スポーツ法務に関するご質問がありましたら、お気軽にXからDMをいただければと思います!

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