航空制限があったからこそ触れ合えた世界中のカラフルな人々〜2020年のヘリウムを振り返る〜
こんにちは、ヘリウムスタッフの田崎です。
2021年がスタートしました。
今年は1日も早く大手を振ってみなさまにお会いできる日が来ることを、切に願っています。
この年のはじめに、改めて2020年・旧年中のヘリウムの活動を振り返りたいと思います。そして、新しい時代へ向けてのヘリウムの抱負をお伝えします。
渡航制限の中、地球の裏側のカラフルな人々とお話しをする日々が訪れた。
2020年は、ヘリウムにとっては2年目の年。
たくさんの展覧会やレクチャーイベントを計画していたのですが、外出規制のかかる中、残念ながら、計画の総入れ替えが必要となりました。
そんな中で、今年の活動、オンラインでのKawaii Tribe Sessionと、京都芸術大学でのウルトラファクトリーとの協業2つを柱に行ってまいりました。
Kawaii Tribe Session: コミュニティーの声に耳を傾ける。コミュニティーから学ぶ。
海外では日本の比較にならないほどの外出規制がひかれ、カラフルにおしゃれをして友達にいつ会えるのかもわからない。そんな先の見えない日々が永遠に続く中で、コミュニティーの子たちは、どんな思いで過ごしているのだろう?みんなの今の気持ちを知りたい。
それに、コミュニティーの子達と話していると、違う文化を吸収する柔軟さや、利他を考える優しい気持ちだったり、表面的のみならず、心のカラフルさにハッとさせられることが多々あります。
そんな彼らの話をじっくり聞いてみたい。
コロナの今ならできるかもしれない。 やってみよう!
こうして、セバスチャンとセバスチャンに集うKawaiiコミュニティーとの、
Kawaii Tribe Sessionがはじまりました。
6月から、半年かけて月1のペースで、カナダ、ロンドン、イスラエル、ボリビア、メキシコ、アメリカと6つの地域で開催。各地域でKawaiiコミュニティーのリーダーを探し出して、彼らとコンタクトを取りながらメンバーを集め、Zoomでミーティングを行いました。
会話の中で、特に大事な質問については、多少セッションが長くなろうとも一人ひとりに時間をとって、コメントをもらうようにしています。小さき声にもちゃんと耳を傾けたい。という思いからです。
「Kawaiiに出会い、わたしも自己表現していいんだ、自己表現って楽しいんだ、と、はじめて思うことが出来たんだ」
「なぜそんなに派手な格好をするの?と疑問を投げかける人たちに対しても、自分の考えを伝えて、ディスカッションする勇気が出来た。たとえ意見をわかってもらえなくても、伝えることの大事さを知ったの」
「カラフルを愛でるという以外は、ルールが無いKawaiiの世界は、どこまでも自由。他のどのジャンルにも無い心地よさがあるよ」
彼らの声を聞くうちに、学校や家庭では実現しづらい、自由な表現を自由に試せる場として、Kawaiiのコミュニティーが役割を果たしていることがわかって来ました。
さらにいえば、コロナの前から、Kawaiinのコミュニティーでは、国籍・年齢・宗教も関係なく、オンライン上であれば、世界中の仲間と出会うことを実践してきた人々です。私たちが彼らから学ぶことはまだまだたくさんあると感じています。
こうしてKawaii Tribe Sessionを通じて彼らが語る言葉から得た気付きは、先月の日本色彩学会において、”Digital Tribe(Kawaiiの場合)”としてセバスチャンが発表しました。
この考察を深めるために、日本アジア、アフリカや他大陸にも地域を広げ、リサーチを続けていきます。
コミュニティーの声を傾聴する。オンライン上のフィールドワーク:京都芸術大学ウルトラファクトリー協業「カラフルラボ」
そして、2020年もうひとつヘリウムが主体となり行っていたプロジェクトが京都芸術大学のウルトラファクトリーの有志学生とともにKawaiiをリサーチ雨する「カラフルラボ」です。
アーティストとして、(オンラインではありますが)フィールドワークの大切さを一緒に体験してもらっています。
リサーチは2グループに分けて、
①日本のカワイイの歴史を探る。
②今起きている世界のカワイイコミュニティーを探る。
を、行っています。
Kawaii Tribe Sessionには視聴または、質問者、レポート記事作成といったことにも参加していただいています。
2021年3月には、今年度の成果展を予定しております。
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試行錯誤だった2020年は、走りながら考えて、その結果、未来への種を少しずつ拾い集めた年となりました。
2021年はセバスチャンに集うこの国境を超えたコミュニティー力という種を育み、幸せなコミュニティーのエッセンスを見つけて、ヘリウムを通じてより良い社会となるように、未来へ恩返しできたらと考えています。
本年が皆様にとって厳しい冬の後の、穏やかで健やかな1年になりますように。
Text: Nao Tazaki
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