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システムQA知識:探索的テスト


テストフェーズはシステム開発の下流工程であり、クライアントに高品質なシステムを提供し、クライアントの満足度に関わる重要なフェーズです。

今回は、探索的テスト(Exploratory Testing)について、定義から手順、メリットとデメリットまで詳しく紹介します。この情報を参考に、今後探索的テストを任された際にスムーズに進められるようになれば幸いです!

目次
1.探索的テストの定義と目的
2.探索的テストの手順
3.探索的テストのメリットとデメリット
4.まとめ

探索的テストの定義と目的

探索的テストとは、事前にテストケースを作成せず、テスターの経験や直感に基づいてシステムを触りながらテストを行う手法です。テスト設計とテスト実行を同時に行う技法で、アジャイル開発など仕様変更の多いプロジェクトで特に活用されます。その目的は、予想外の動作や不具合を発見することです。

探索的テストの手順

Step1.事前準備

  • テスト環境の確認(ブラウザバージョン、OSバージョンなど)

  • テスト対象システムの業務フローの把握

  • テスト対象システムの画面定義書の確認

  • 必要な支援ツールの準備

  • テスト報告書の準備

Step2.探索的テスト実行

テスト実行時には、テスト技術、製品理解、バグ知識を活かし、以下の項目を行います。ユーザー視点も重要です。業務フローを把握し、フローのステップに従ってシステム各画面をテスト

  • 画面定義書を確認しながら仕様とデザイン、動作の一致を確認

  • システムの各機能を経験と直感に基づいてテスト

  • ユーザー視点の仮説と検証を意識しながらテスト

  • システムの違和感や怪しい動きを発見

注:テストの方向性は柔軟に調整可能です。

Step3.報告書の作成

  • 発見されたバグや問題点の詳細をテスト報告書に記録する。

  • 発見した問題の再現手順、スクリーンショットなど。

以下は探索的テストの報告書テンプレートです。ご参考にしてください。
探索的テストの報告書

探索的テストのメリットとデメリット

メリット

  • 経験に頼り効率的にバグを検出できる

  • テスト設計工数を短縮できる

  • システムの深い理解を促進できる

デメリット

  •  高度スキルと経験が必要で、全テスターが効果的に行えるわけではない

  •  網羅性が難しく、全機能やケースを確実にテストできない可能性がある

まとめ

探索的テストは、ソフトウェアテストの中でも特に直感的で柔軟な手法です。この手法は、テスターの経験や知識を最大限に活用し、既存のテストケースに縛られることなく自由にソフトウェアの品質を評価することができます。この記事が、探索的テストの定義や具体的な手順の理解に役立てば幸いです。


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