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システムQA知識:テストプロセスの全体像

システム開発プロジェクトでは、テストプロセスが不可欠であり。今回は、テストプロセスの全体像について紹介したいです!本文を通して、テストプロセスの全体像について理解していただければ幸いです!


テストプロセスの主な5つの流れ

JSTQB / ISTQBではテストプロセスは計画から評価終了後の作業までを含めて、5つに大別されて定義しており、本文で説明するテストプロセスもこの定義をベースにしています。

  1. テスト計画とコントロール

  2. テスト分析と設計

  3. テスト実装と実行

  4. テスト結果の評価と報告

  5. テスト終了

図のように各プロセスを順に実施する場合もあれば、同時並行で実施する場合もあります。

JSTQB / ISTQB
JSTQB(日本ソフトウェアテスト資格認定委員会)およびISTQB(国際ソフトウェアテスト資格認定委員会)は、ソフトウェアテスターのための標準化された資格を提供する組織です。


プロセス1 テスト計画とコントロール


テスト計画とコントロールのフェーズでは、開発対象の仕様、納期に基づいて、テスト目的の策定、テストスケジュールの作成、テストの網羅性、スコープの決定、テストの優先順位を決定などを行います。これにより、プロジェクト全体のテスト活動が効率的に進行し、品質目標を達成することができます。


プロセス2 テスト分析と設計


テスト分析とは、テスト対象のシステムや機能を詳細に理解し、テストすべき条件やシナリオを明確にするプロセスです。このフェーズでは、要件定義書や設計書をもとにシステムの動作や仕様を把握し、テストケースの作成、テストの手法や条件、テストタイプの決定を行います。テスト設計は、テスト分析で明確にされた条件やシナリオをもとに具体的なテストケースを作成するプロセスです。また、必要があれば、テストデータの準備も行います。

プロセス3 テスト実装と実行


この段階では、テストケースを優先順位や重要度に基づいて実行し、テスト結果をテスト報告書に記録して、開発チームと協力しながら開発対象の品質保証します。テストの実行について詳しく説明すると、テスト設計フェーズで作成したテストケースに従ってシステムを操作し、バグや不具合を報告する作業がメインです。テスト中にバグを発見した場合、インシデント報告を行い、原因を特定します。報告・調査の結果、システムが修正される場合は、修正内容を把握した上で、影響を受けるテストケースを再実行(回帰テスト)します。

プロセス4 テスト結果の評価と報告


テスト結果を評価し、テストプロセス全体の効果、終了基準に到達しているかを確認します。評価では、成功と改善点を分析し、報告書を作成して関係者に共有します。報告書にはデータやグラフを含め、理解しやすくする必要があります。また、フィードバックを収集し、今後の改善に役立てます。

プロセス5 テスト終了


テスト終了の段階では、全てのテスト活動が完了したことを確認し、テストプロセスの振り返りを実施し、次回のプロジェクトに向けた改善点を洗い出します。


まとめ

テストプロセスをしっかりと実施することで、プロジェクトの成功率を高め、品質の高いシステムを提供できます。適切なテスト計画と実行は、システム開発において欠かせない要素であり、常に改善を続けることが重要です。


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