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認識分化論入門(01)

第一章 会話はキャッチボール

 誰かと話をしている時、なかなかこちらの言いたいことが伝わらない、と思ったことはありませんか。

 あるいは、反対に、相手の言っていることが、どうもよくわからないな、ということはありませんでしたか。

 会話は、キャッチボールと同じです。

 キャッチボールで、相手が取りやすいところに投げるように、相手に話す時は、相手にとってわかりやすく話す必要があります。

 また、キャッチボールで、相手の投げるボールに合わせてグローブを差し出すように、できるだけ相手の言いたいことを素直に、そのまま受け取ることが大切です。

 相手の話を受け取るためには、自分の中に、相手の話を受け取るための、スペースが必要になります。

 自分の考えや意見を保持している場所とは別に、相手の意見や考えを受け取るための場所が、なければならないのです。

 同じように、相手に自分の考えを話す時にも、相手が何を知っていて、どのように話せば伝わるのかということを工夫するために、その、もう一つの場所を使うことになります。

 実際には、相手に対して話すのではなく、自分の中のスペースで相手の話を受け取り、また、そのスペースに対してわかりやすく伝えていく、という作業を行うことになるのです。

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