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ホームタウン活動からシャレン!アウォーズまで

シャレン!アウォーズがはじまりましたので、久しぶりのnoteはここに関連してです。

小林が所属する鹿児島ユナイテッドFCがJリーグに入会したのは2016シーズンからで、その時から今に至るまでホームタウン活動の担当をしています。

積もる話はいくらでもあるけど、今回はクラブ側という立ち位置から見た「シャレン!アウォーズ」についてです。
が、しかし!
アウォーズの前に、そもそもシャレン!とはなんぞや、ホームタウン活動と何が違うのか?
という話になります。

ざっくりシャレン!とは社会連携の略です。
Jリーグ黎明期からずっと各クラブが地道に続けてきたホームタウン活動をさらに発展的にしようとするものがシャレン!です。
連携というくらいだから、クラブ以外のなにか、自治体だったり、企業だったり、団体だったり、あるいは個人だったり、色々なところと連携していっしょに取り組む。

何に取り組むのか? と言えば、社会課題となります。
クラブ外の様々な社会と連携して、社会の様々な課題解決に、Jクラブを活用する。
これがシャレン!のざっくり概要です。
ちなみに社会連携本部によれば「3者以上の連携」ととりあえずの定義がされています。
きちんとご理解いただくことを考えると、このSports for Socialさんのインタビュー記事が一番わかり易いと思います。

で、ホームタウン活動との違いですが、ホームタウン活動という大きな枠のなかに、シャレン!があると理解して下さい。
これもざっくり経緯をお話すると、2016年とか17年の時点で各クラブが行っているホームタウン活動の回数はリーグ全体で年間1万回を遥かに超え2万回にも達しようとしていました。
1クラブ平均365回を超え、1日1回は何がしかのホームタウン活動を行っていたことになります。
ちなみに実は鹿児島ユナイテッドFCはこのリーグ全体の平均回数をいつも超えています。
回数だけで言えば中の上から上の下クラスです。

一方でジレンマとして、そのホームタウン活動がクラブにとってどんな意義があるのかが見えづらいことがあります。
ホームゲーム入場者数の増加? ホームタウン活動によってどのくらい増えたか証明しづらいです。
収益性? かけたコストを超えるだけの金銭的見返りがあるクラブはほぼないでしょう。

(かなり中略)

働き方改革もされる以前のこと、がんばってがんばってやる意義はどこにあるのだろう?とは多くの方が思うところでした。
「良いことはやっているんだけど、、、」
端的に「、、、」です。

さらに初めてこの業界に足を踏み入れる人からすると、それだけの人的費用をかけて1日1回以上の活動をしていて、リーグ全体で2万回なんて数になろうとしているのに、そのことがあまりにも世の中に知られていないことに愕然とするのです。
「これだけ良いことやっているのに、、、」
ここでも「、、、」です。

そして、ここからシャレン!がはじまりました。
まずクラブ(経営者目線で言えば主に金銭面で、職員目線で言えば主に労働時間面で)にこれ以上のがんばりを求めるのは現実的ではないし、継続性がない。良いことだけど、サスティナブルじゃない(あえての横文字)。
だからクラブ単体ではなく、クラブの外に、クラブと同じように地域の課題に向き合っている人たちと、ともに手を取り合えないか?
1人1人、1団体1団体の力は小さくとも、お互いの持っている長所を持ち寄れば、より充実した活動ができるのではないか?
つまり社会連携、シャレン!です。

2018年5月14日、当時理事だった米田さんたちの情熱から、Jリーグ25周年を前に川淵三郎さん、各クラブの代表、様々な企業団体の方々が一同に会して「Jリーグをつかおう!」と銘打ったワークショップが開かれて、シャレン!が本格的に推進していくことになりました。


そして時代を急に早送りして2022年、今年もシャレン!アウォーズが開催されます。

ちなみに我らが鹿児島ユナイテッドFC中盤の柱である八反田康平選手の筑波大学サッカー部時代の同級生が、このSports for Socialさんの柱だったりします。
ちなみに柱と連呼しましたが、今さら鬼滅ってるわけではなくたまたまです。
ちなみに柱で好きなのは岩柱の悲鳴嶼行冥ですが、鬼舞辻無惨の生に執着する有様にも共感します以下略

こうして各クラブのホームタウン活動は新しい展開を迎え、少しずつでも着実に充実しつつあります。
こうなるとさらに重要なのが「どうやって知ってもらうか?」です。
知ってもらっていないことは、どんなに良いことでも存在していないに等しい。
「知ってもらう」ためにはじまったのが「シャレン!アウォーズ」なのです。多分。

シャレン!アウォーズを通してSNSで各クラブのサポーターにシャレン!ひいてはホームタウン活動、地域におけるサッカーの勝ち負け以外の価値を認識してもらう、話題にしてもらう、そんな機会になります。
コロナ禍でなければ年末の本家アウォーズのように、会場を用意して関係者が一同に会して、メディアの方々にもお越し願った上で盛大に開催したいんだろうなーって勝手に思ってます。
アウォーズと銘打つくらいですから。

活動を充実させ、活動を知ってもらい、次なる活動の推進力にする。

そんな流れを作ろうとしていることが分かるので、小林としてもできる限り応援していきますし、自分の足元のことにも取り組んでいく所存です。
長くなってきましたが、最後にこのツイートをご紹介させて下さい。

1位を決めるものではありません。
楽しく平和に称えあいましょう

実際に皆さまのSNSでの投票に加えて、審査員が最終的に決めるのは3種類の賞だけ。
この賞についても結局順位付けのような性格を帯びるのは否めず、是非があると思います。
Jリーグとしても簡単な判断ではないはずです。

それでもなぜ賞を設けるのかといえば、結局のところ58クラブの活動を紹介する58ページの冊子を作るとして(比喩の話です)、その巻頭に持ってくる3つの活動を選ぶためなのだと解釈しています。
取材して下さるメディア側の立場に立った時、58もの事例をポンと渡されてもどこから手を付ければ良いのか、困ることでしょう。
だからシャレン!を取材するとすれば入門編となるであろう代表活動をとりあえず3つほど選ぶ。
そういう風に理解しています。

Jリーグ社会連携本部の方々は、各クラブのホームタウン担当者が限られた人手と予算で一生懸命にがんばっていることを理解してくれています。
受賞がPRの巧拙によって左右されかねないことも理解して下さっているし、受賞するしないに関わらず、すべての活動に意義があることを理解して下さっています。
理事だった米田さん、もうすぐ理事でなくなる佐伯さんも、理解して心の底からの愛を注いで下さる方々でした。

大多数のクラブに対する順位が公開されないのは、わざわざ「この活動55番目、この活動56番目、この活動57番目、この活動58番目」と烙印を押す不毛さを理解してのことでしょうし、順位をつけようにも、そもそも順位自体がついていません。
リツイートをうながすのは共感の表現と拡散のためであり、リツイート票を踏まえた上で審査員はすべての活動に対して「ここがすばらしい」と評価し「こういう展開を見たい」とアドバイスをするだけ。
繰り返しますが、公開されないところでも順位はついていません。
少なくともクラブのホームタウン活動の担当者である小林の知るところでは。

あらゆる問題点は理解した上で、健全な意味での話題作りのために、シャレン!アウォーズはあります。
この考え方に共感するために、、、長文書いてしまいました。
本当はなぜ今回のシャレン!アウォーズに田上裕を選んだのかを説明するつもりでしたが、このツイートに感銘を受けた結果、こうなっちゃいました。
田上裕については別の機会に。

以上、クラブとはあんまり関係のない個人的な所感でしたっ!

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