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季語六角成分図「蒸鰈」

俳句ポスト 第237回 2020年2月6日週の兼題。

蒸鰈の季語六角成分図より。
(視覚)透明な身肉、透ける内臓や骨、櫛状のひれ、表のあめ色と裏の薄桃色。背景には若狭湾、日本海側特有の曇天の空、漁村などが見えます。食物として、上品な食器や箸、ざる。
(嗅覚)磯の香、干物臭、魚の生臭さ。
(聴覚)潮騒、海風。
(触覚)しまった食感。白身の柔らかさと干物の硬さ。
(味覚)白身魚の淡泊さ、うまみ、塩気。
(連想力)皇室への献上品→高級感、優雅さ。若狭の風土性。
★強いのは味覚→視覚→嗅覚の順かと思いますが、すみません、私は食べたことがないのでほぼ想像です。
食べ物季語が続きましたが、蕨餅と蒸鰈を比べると、山⇔海、庶民のもの⇔お上のもの、シンプル⇔複雑、嗅覚弱⇔強、などの比較軸が見えてきます。
一番の違いは風土性の強弱かなぁ。蒸鰈は福井・若狭に強く結びついているようです。当該地の日照時間が短い気候が陰干しという製法(天日干しではなく)の遠因ではないか、とは世良日守さんの考察です。
(フォロワーの皆さん、いつも貴重な情報ありがとうございますv)

季語六角成分図に関する注意事項


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