【ブルーアーカイブ】メインストーリーvol.2 時計じかけの花のパヴァーヌ編 第2章 友情と勇気と光のロマンを読んだ感想と気になったところと考察点
この記事にはブルーアーカイブのメインストーリーについて、重大なネタバレが含まれています、ご注意ください。
*ブルーアーカイブ内の台詞などを多用に引用させていただいている関係上、何かしらの問題があれば編集いたします。
また気が向いた時に該当部分のゲーム画面を付け加えようかなと考えています。
最初の挨拶
初めまして、碧龍です。
今回、日ごろからプレイしているブルーアーカイブのメインストーリーが先日更新されたため、それについての感想や気になったところをまとめてみました。
この感想は様々な人の感想を見た上で、自分中での答えを出したものであるため、何か重大な矛盾が起こっている可能性があります。
自分自身、文学に明るいわけでも日頃から文学を慣れ親しんでいるわけでもありません。また、このような記事を書くの自体初めてで、文学に関しては完全に初心者ですが、温かい目で読んでくださると助かります。
〇リオとヒマリの関係性
●リオ→ヒマリ
リオの発言を見る限り、リオ→ヒマリに関しては特別悪い感情を持っておらず、きっと理解されるはずと思われる発言を残している。
また、ミレニアムの生徒会長となると相当優秀であると考えられる。この上、他者のことを一切信頼することができないという性格上の問題もあり、自分を嫌いな人が多いと思い込んでいるため、自分の理解者として接している人物が少なく、ヒマリのことを唯一の理解者として接している節がある。
●ヒマリ→リオ
一方、ヒマリ→リオはきつい表現が多く、
リオがこう発言しているように、普段から罵倒まみれであることが伺える。
また、2章1話でもあったように早々に冗談の連発で本題に入る前にも、ヒマリにはどうして作っているかも、おおよその見当がついているであろうエリドゥを悪趣味とまで言っている。
また、ヴェリタスは元々、セミナーもといリオの情報の独占に反抗して作られた部活であるため、リオに対して良い印象を持っていないと思われる。
しかし、
という発言や、最後の
という発言からも独善的であることは嫌いだが憎からず思っている節はある、ということでだと考えられる。
●二人の共通点と相違点
リオだけでなく、ヒマリにも他人の感情を理解していない節が多々ある。
また、自分の後輩達やミレニアムのために動くヒマリも、自分がどうなろうともミレニアムを守ろうとするリオもある意味似た者同士である、といえる。
実際、ミレニアムには、全知とも呼ばれるヒマリ相手に意見し、議論出来る人間はおそらくリオくらいなものであると考えられる。
また、リオ本人も言っているが、独善的なリオに対して相手に意見し、議論出来る人間もおそらくヒマリくらいなものだろう。
しかし、二人にはキャラクター目線でも、プレイヤー目線でも抱く印象に”決定的な差”があると感じられる。
それは、ヒマリは随所に後輩や仲間を信頼していると思われる行動があるが、リオにはそもそも仲間と呼べるものすらおらず、直属のC&Cすら信頼していないのである。これが二人の決定的な差であると感じた。
〇最初からヒマリと話し合っていればすべて丸く収まっていたのではないか?
もし、初めからリオとヒマリが話し合っていたとしてヘイローを破壊する、もしくは精神ダイブ以外の選択肢を見つけ出すことができたかどうかは分からないが、後述するが精神ダイブという解決策には、たどり着いたうえでそれを否定していた可能性が高い。
また、もし二人が話し合って、精神ダイブでアリスの中のkeyを取り除くことになったとして、突然アリスが呼び出されて「アリスの中に良くないものがあるから取り除く」といっても、アリスもゲーム開発部も理解できずに協力してくれない可能性も考えられる。
協力してくれると考えても、今回のようにダイブ設備でkey処理する場合、誰がダイブをするのか?という問題が発生する。作中にヒマリが言っている通り、現状、アリスを連れ戻せるのはゲーム開発部と先生しかおらず、直接面識のないリオとヒマリでは絶対にアリスを説得できない上に、今回の解決方法ですら、keyを完全に消し去れているか分かっていない以上アリスは一生その不安と向き合っていくことになる。それによりアリスが負い目も感じて失踪し、暴走すればそれこそ世界の終焉に近づいてしまう。
また、単純にトロッコ問題として考えたとすると暴走トロッコを自分以外に危険を伴わせて止めさせることを、ゲーム開発部すらも無関係と考え、心からミレニアム生を守りたいと考えるリオには選択できないのではないだろうか。
〇先生が取るべき責任
大前提としてアリスを不正入学させたのはモモイであり、先生が直接指示したわけではない。
1章を読み返してみても、先生はハッキングしてアリスを入学させたことについて一切言及しておらず、ハッキングした場面に居合わせた描写もなく、先生はハッキングについて本当に知らない可能性すらある。
1章の先生が影が薄いとよく言われていたが、該当の場面で先生に対して言及する生徒がおらず、本当に先生が居なかった可能性がある。
キヴォトス全体では、学園が絶対的な権力を保持している以上、ミレニアム生徒会長のリオが不正入学に気付いて、ヒマリと手を組んでまでアリスの素性を調べた上で、一旦手を引いたことからも、アリスを入学させたこと自体を否定するつもりはないと思われる。
また、先生はパヴァーヌの後すぐにエデン条約編の処理に回ってることから時間もなく、ミレニアムの廃工場に調査に行こうにも手伝える人物はゲーム開発部もしくはヴェリタスしかおらず、戦力的にも厳しいと思われる。
また、手元にある唯一の手掛かりであるモモイのゲーム機の中の<key>もマキがお手上げである状態であり調査できることも限られている。
そして、先生はアリスを見守っている状態であり監督責任を放棄しているわけではなく、最後までゲーム開発部にしっかりとついていき、リスクのある精神ダイブにもついていっていることからしっかりと責任を果たしていると、私は考える。
もし、アリスが不正入学したことを知っているのであれば、リオやヒマリに何か一言言っておくべきだとは感じる。しかし、それによりゲーム開発部が解散させられる可能性を危惧したのかもしれない。
〇アリスは生命体ではないというリオの言葉
リオはアリスが生命体ではない、と主張しているが、リオ自身の言葉から矛盾を感じる。
まず、
と、リオ自身が言っているように、子供であるリオでは自分自身の感情に整理がついて無いとも考えられる。
次に、生命体ではない兵器にたいしてトロッコ問題を当てはめらない。
完全に、生命体ではない兵器扱いしているのであれば、アリスはトロッコ問題は当てはまらないはずであるが、リオは度々トロッコ問題をアリスに当てはめている。
また、前述のようにアリスがAIであるのであれば、データとして処理されている精神世界にダイブする方法は不可能とまでは言えないと考えられるが、
と言っており、本来、人の精神世界に対してダイブを行わないのであれば、この言葉はアリスが生命体であると、言っているとも取れる。
その上、アリスのことをAL-1S、「名もなき神々の王女」などとは呼ばずに、”アリス”と名前で呼んでいることからも本当のところは、兵器扱いできていない、と取れる。
もっと言えば、ヒマリとリオの会話で
に対して、
と言い切ってしまっているところからも、アリスを”少女”として認識しており、兵器の認識とはかけ離れている。
最後に
と言っており、兵器に対してあの子を救うなんて表現は、基本的にはしない。
結局ところ、リオもアリスのことを”生命体ではない、ただの兵器である”として認識が出来ておらず、人扱いしている節が多々あり、ゲーム開発部に赴いてアリスを連れ去る場面ではあえて強い言葉を使っている可能性が高い。
〇モモイが気絶した理由
●おそらくゲーム機に気を取られていてDivi:sionに打たれた、崩落に巻き込まれて気絶した、のどちらかであると思われるが。
気絶した後、おそらく先生が付きっ切りで看病していても、2日間目覚める気配がなかったにもかかわらず、先生がミレニアムにアリスの様子を見にいってすぐに目覚めていることがどうにも気になる。が、描写されていない以上どうすることもできない。
また、なぜシャーレの医務室に連れてくる必要があったかという理由については、ミレニアム内の保険室に運び込むと、担当の生徒に状況の説明をしなければならなくなる。
そうなると、アリスが暴走したことを説明する必要があり、もし説明しなかったとしても、アリスが見舞いに来ないことを不思議がり、様々な疑念がミレニアム中に広まってしまいミレニアム中が大パニックに陥る可能性があるため、先生がシャーレに運び込んだと考えられる。
〇先生たちがアリスを戻す方法を考えずに動いた理由
ゲーム開発部側が最初に動き出した際の一番の目的は、リオがアリスに対して色々吹き込んで連れ去ったのが納得できないから、アリスを説得して連れ戻すのが目的であって、少なくとも2日間はアリスの暴走は止んでいることからも、アリスの暴走を止める方法はその後、みんなで話し合うことであると考えた可能性が高い。
また、アリスのヘイローを破壊する、とまで言われてる以上、急いで動かなければいけないので、時間がない。少なくとも連れ去られた時点ではアリスが暴走しているわけではないのでそこを一番に考える必要がない。
そして、いくら方法を考えたところでアリス本人がそれを望まない限り意味がないこともあり、第一にアリスを説得することが最優先である。
動き出す前に、先生もしくは、生徒の誰かがみんなに一度確認を行う描写でもあればよかったのだが、残念ながらないので、こう考えることにした。
〇なぜ、あの場にダイブ設備があったのか
●1章でモモイが発言しているように、VRですら古いと言われていることから、キヴォトスにダイブ設備があること自体は不思議ではない。
また、リオがヒマリと同じ解決策にたどり着いていたとするならば、ダイブ設備を使う計画を進めていたが途中で断念した可能性や、保険として作っていた可能性がある。
ネルが裏切った際も保険であるトキに処理させていたりと、リオが保険を掛けていること自体はおかしくはない。
ヒマリの
という台詞に対してリオが
という台詞を返して、ヒマリのやろうとする行為を一瞬で理解しているところや、
という台詞からも、計算自体は行っていたことが分かるので、その方法にたどり着いていたが、もろもろの理由で否定していた可能性が高い。
ここで作中の先生も
といっており、これが”あれがダイブ装置?”という意味であるか、リオに対する疑問を述べた意味であるかは定かではない。
しかし、前者だとするのならばその言葉通り”あれがダイブ装置?”という選択肢を出したり、ゲーム開発部の誰かが発言したりしてもおかしくないところである。
また、リオの
の前半と後半を繋げずに
”ええ、あるわ。”
だけにして、先生の選択肢を出した方が自然であると思える。
これらの理由から、後者であると考え、合理的に確実な方法を取るはずのリオが明らかに現実的ではないリスクのある方法を用意しているに疑問を抱いていると考えた。
〇ではなぜダイブで解決する方法を否定したか
リオが
といっている通り、もしかすると精神世界から戻ってこれない可能性がある以上、アリスを救うことで二次被害が起こる可能性があり、これは、関係のないミレニアム生を危険にさらすことは、ミレニアム生を守りたいリオの信条に反する。
また、トロッコ問題でもあるようにリオなら進んでやるが、面識のないリオにはアリスを絶対説得できない。
また、他者を一切信頼していないリオにはゲーム開発部を信頼してダイブを託すこともできない。
その上、前述したように、本来は人の精神世界に対してダイブを行うことができないのではないとするのならば、本当にアリスに精神世界があるかどうかが分からない、先生たちへの対処を急いでいる状況であったためそれを確認する余裕すらなかったため、断念したなどの理由も考えられる。
〇リオに掛けた先生の言葉
その部分に当てはまる台詞を書き出す。
~中略~
これに自分は、リオの行動に対して理解を示している言い方であり、リオが思考実験に過ぎないトロッコ問題に囚われ、無理やり現実の問題に当てはめ、その2択から必ず選ばなければならないという固定概念にとらわれているため、先生が現実の問題ではそれ以外の要素によって選択肢は2択だけではないんじゃない?と諭していると感じられた。
もし、この問題が、単純なトロッコ問題であったとするなら、生徒会長としてのリオの選択は正しいものであるともいえるからこそ、先生は
”……それが君のやさしさなんだね、リオ”
という言葉を投げかけていると感じられた。
自分は、ここまでの行動が”全員で力を合わせて「全てを救う」”を体現しており、また"全てを救う"とを宣言することでリオ自身も救って見せるという先生の意思表示であると感じた。まあ2章時点では救われなかったわけですが。
余談になるが、色々な感想を見ている中で、これを先生がリオに説教した、という感想を多く見受けられたが、辞書的な意味でいえば
であるらしいが、現代では説教といえば怒られているところをイメージする人が多いのではないだろうか?少なくとも自分はそうである。
それを踏まえた上で、完全に個人的な感想になってしまうが、一応辞書による定義で行けば説教ではあるが、この会話を説教と呼ぶには、自分には物腰が柔らかすぎると感じた。
〇要塞都市エリドゥがでかすぎる
●誰も気付かなかった理由
木を隠すなら森の中とはよく言ったように、元々いろんなところで爆発起きて、建築が頻繁に行われるミレニアムにおいて新しいものが作られていたとしても何か作ってても気にならない可能性は高い。
また、余談になるが、自治区の大きさが勘違いされがちであるが、シロコ(ライディング)の絆ストーリーにおいて、シロコがキヴォトス縦断には、何カ月もかかると言っており、また4000kmを3週間で走るということから。少なくとも縦だけでも15000km~30000kmくらいあると考えられ、縦横の長さが同じである場合の面積を考えると225,000,000㎢~900,000,000㎢であると考えられる。地球の表面積は約510,100,000㎢であることからも面積だけで、これだけ広い世界であることを前提に考えてほしい。
キヴォトスがこれだけ広いことを考えると、数千もの学園があるキヴォトスとはいえ、三大マンモス校とも呼ばれるミレニアムの自治区はかなりのものであると推察される。
他にも、ミカとナギサが長机でお茶会をしているスチルを見てもらえばわかる通りトリニティですら、建物が多く、おそらくいちいち気にしている人がいないと思われる。
●時間的な理由
タイムリーな話をすると、先日復刻のあった227号温泉郷のストーリーにおいて温泉開発部が、シグレたちがココアを飲んで待っている間に、あの規模の温泉郷が立てられる世界であるキヴォトスでは、あの規模の建築は難なくこなせるのではないだろうか。
その上、ミレニアムは最先端の科学技術を用いてドローンなどを大量に運用しているため、温泉開発部以上の建築速度だとしてもおかしくはない。
●金銭的な理由
横領にユウカが気付かないことが引っかかるが、バニーイベントであったように、ミレニアムの大問題児のコユキがミレニアムが傾くほどのお金を横領してカジノで摩ったことであるため、コユキのことだからやってもおかしくないと思った可能性が高い。コユキ可愛そう、だが残当。
また、ユウカがゲーム開発部に押し入ってアリスを連れ去り、ヘイローを破壊しようとしていることを伝ええて、エリドゥの位置の捜索をお願いしたときも、
と言っており、”まさか本当に”と言っているように過去に何か横領の予兆があったが、会長のリオが問題ないと言った、とすれば、ユウカは追及する必要はない判断したのだろう。
なぜ、リオが横領という手を取ったのかは、
と言っているように、アリスの件が発覚した時点で、エリドゥの建築を決断し早急に事を進めたかったリオは、手っ取り早く大量のお金を手に入れる方法として、横領という手を取ったのだろう。
また、結果を重視するというミレニアムの生徒会長であるリオならば、結果的に終焉を防げたのであれば、最終的にはみんなに理解されると考えての行動であったのかもしれない。
〇なぜ、アリスを物理的にケーブルでつないでいたか
●アリスのヘイローを破壊する方法
keyの台詞からも何かしらの攻撃を行っていたこと考えられるが、詳しい描写はなく、どうやってアリスを破壊しようとしていたのかは定かではないが、チヒロが
と言っている。
また、1章でのネルとの戦闘を振り返ると、レールガンを近距離で足元に発射しても肉体損傷48%にとどまっており、3日後のミレニアムプライス発表の際には、完全に回復していることからも、回復力も相当なものだと考えられるため、素早く相応の火力を用いて破壊する必要がある。
これらことから、単純に考えればアリスに対してレールガンを2発直撃させてしまえば、ほぼ破壊できると考えられるが、その方法を使ってしまえばレールガンを作ったエンジニア部の制作品を人殺しに使う結果となるため、エンジニア部に迷惑が掛かるかつ、彼女らがそれを望まないことはリオにもわかるだろう。無関係な子を傷つけることを望まないリオがそれを選択するとは思えない。
以上のことから、レールガンを使わずに電力を大量に用いてアリスを破壊する方法となると、電気系に詳しくない自分でも思いつくのは、アリスの電気回路に過電圧を掛けて回路をショートさせるくらいである。これ以上は自分では考察のしようもないので専門的な人が何か納得のいく考察をしてくれることを期待する。
●ハッキング対策について
ハレの考察からアリスの暴走は、”接触”がトリガーになっていることからも”接触”については厳重に対策するべきであったが、リオが事件現場にいない上、ヴェリタスがリオに情報を渡すわけがないのでリオはこれを知らなかったと考えられる。
実際、ゲーム開発部がエリドゥ中央タワーの最上階に到達した時点で、リオは敗北を認めており、速やかにアリスに対する攻撃を止めた、もしくはモモイが止めたと考えられる、その攻撃を止めた直後に、Divi:sionによる変質が始まったことからも攻撃を受けている間には、変質を行うことができないと考えられる。
すなわち、アリスのヘイローを破壊することが成功していたなら、エリドゥがDivi:sionに変質することもなかった可能性がある。
また、Divi:sionは過去の遺産であり、デカグラマトンも遠い昔に発生し、様々なAIを感化し、変質させていることからも、同類の存在であると考えられる。
デガグラマトンといえば、ミレニアムでは過去にhubがデカグラマトンに接触、感化され、ホドに変質されてしまっている。
この時、デカグラマトンはどのような手を用いたかはわかっていないが、デカグラマトンの本体が自販機のAIであり、あそこから自力で移動することが不可能である以上、遠隔でhubに接触して感化させていると考えられる。
その上、おそらくhubにはミレニアム最高のセキュリティが搭載されていただろうにもかかわらず、約0.0000031秒でハッキングされている。
また、特異現象捜査部の旧部室がハッキングされた際にも、隔離されているネットワークに入り込み、電源を破壊したとしても起動し続けていた。
これらからデカグラマトンのハッキングを物理的に対策をすることは不可能であると考えられるだろう。
デガグラマトンと同類の存在である、Divi:sionがこれほどのハッキング能力を持っていたとしても不思議ではない。
また、
という台詞の後に、一瞬にしてエリドゥ各地にDivi:sionが発生していることからも、都市全体をDivi:sionの工場として変質させていると思われる。
単純なハッキングという領域を超えており、もはや神秘が絡んでいる可能性がある。
すなわち結果的には、アリスのヘイローを破壊行為を止めていなければ、エリドゥ全体がDivi:sionに変質することもなったであろうと考えられる。
〇リオの失踪
●事実上、ミレニアムネームドキャラ全員に反旗を翻されたということであり、これをリオが、これ以上ミレニアム生を巻き込むのはミレニアム生もリオ自身も望むべきものではないと判断し、アリスの件全体の責任を取って辞任した上で一人で事態の解決に向かっている可能性はある。
また、エデン条約編との対比と考えることもでき、話し合う相手が元々いる上、それぞれが間違いと分かっていながらも行動を起こさざるを得なかったティーパーティーに対しては、みんなで話し合い信頼することの大切さを説くことで解決できる。
しかし、そもそも、リオが相談できる相手はいないと思ってしまっている。
少なくともセミナーのユウカとノアは相談に乗ってくれるであろうし、先生はもちろん、場合によってはC&Cやヒマリなんかも相談を受けてくれるであろうが、リオはそれを理解していないと思われる。
その上、他者を一切信頼せず、自分の行動がすべて正しいと思って行動していたリオには、このことを実行することができない。
また、そんな状態でこのまま生徒会長を続けていても、それこそ10話で先生に対して自分で言っていた、事実から目を背ける現実逃避であり、ミレニアムのことを思っても自分がいなくなることが最善手であると考えて、失踪したとも思われる。
アリスを連れ去る際にも、リオは、”自分の仲間を傷つけたくないならあなたから去るべき”、”勇者は仲間に剣を向ける存在かしら?”と言ってアリスを連れて行った以上、自分が望んだかどうかに関わらず、アリスだけでなく多くのミレニアム生を巻き込み、傷つけてしまったのであれば、自分でもその選択をするという責任の取り方であると言える。
〇(余談)9話、10話のリオとの問答
様々な感想を見ていると、リオが、先生対してアリスを連れ込んだことに対して責任の放棄をしていると言っていたり、先生に代案を求めているだったり、廃墟で拾ってきた身元不明の子を身分偽装して入学させて放置していることを責めているなどの意見を目にしたが、自分はそうは感じなかった。
まず第一に、Divi:sionとアリスが接触したことで起きた被害についてリオは
と完全にこちらのミスとまで言い切り謝罪して、頭を下げている。
今まで、Divi:sionとアリスが接触しないように、配慮していることからも分かるように、アリスの責任を先生に責めているどころか、自分から謝罪をしている。
問題が起きるまで生徒会長であるリオ自身が、不正入学に気付いていながら、それを見逃してきたため、むしろ生徒会長としてアリスの責任は自分にあると考えての謝罪である、と私は考えた。
もし、リオが先生側に責任があると考えているとすれば、この時点でDivi:sionがアリスに接触しないように配慮する必要もなければ、リオが謝罪する理由もなく、むしろ、先生を責める言葉や怒りをあらわにする場面であるが、リオはこのことに対して、先生を責めたり、怒りをあらわにしていないどころか、謝罪しているのである。
次に、その後
と言っているようにトロッコ問題に囚われてしまっているリオの中では、解決方法がアリスのヘイローを破壊するということただ一つしかないと、決めつけていることからも、先生に代案を求めているようには考えられない。
また、リオの台詞で
言っており、ここでの、事実というのは、前半の真実という言葉からも
”アリスが世界を滅ぼす兵器であり、先日もアリスの暴走が原因でモモイが怪我をした。故にアリスが消えることでそれが解決される”
であると考えられる。
その後、リオはこうも言っている、
ここでの、こういった事態というのは
”アリスが暴走していて、それを対処すること。”
リオの中での対処とは、先述の通りアリスのヘイローの破壊ただ一つであると考えられる。
つまりリオは先生に、
”こういった状態で一番最初の対処の判断は、先生のような感情に流されない大人が、下すべきではないでしょうか?”
という質問しているという意味であると考えられる。
これに対して、先生は
と答えてることからも、ゲーム内の先生もリオの質問に対して、感情に左右される可能性のある生徒が破壊の判断を下すよりも、先に大人である自身が破壊の判断を下すべきと解釈しているからこそ、傷つけることを否定する言葉を答えていると考えられる。
この後、リオは
と続けるが、この台詞からも、リオが、先生にアリスは背負うべき"生徒"ではないのだから、”キヴォトスの全生徒と、生命体ではなく生徒ですらないアレを秤にかければ、破壊の判断を取るのは明白だ”だ、と言っていると考えられる。
また、リオは、私の手で”破壊する”。と言っており、前文の
”あなたが動かないというのなら”
という言葉が、先生に破壊以外の方法を取るよう求めていたのならば、
”私が破壊するしかない”、や、”私が破壊するまでよ”
などの言葉を選ぶべきであり、
”破壊する。”
と言い切るのは違和感がある。
その上、私の”手で”破壊する。と言っているように、前文の
”あなたが動かないというのなら”
という言葉は
”先生の手で破壊しないのならば、”
と取るのが自然ではないだろうか。
これらからも、トロッコ問題に囚われているリオは、アリスのヘイローを破壊することにただ一つに固執していると思われる。
以上より、リオが先生に代案などを求めているようには解釈できないし、アリスを連れてきたことや、不正入学させたことを責めているようには感じられない。
また、
と言ってる通り、先生が不正入学させたとするならそれを否定する行為は、明確に先生と対立する行為であるため、別にアリスを不正入学させてることを責めているわけではなく、ただ事務的にアリスの処理をするべきといってるだけに感じる。
もし、リオが先生に事前に調査し対策を立てておくべきところを放置していたと思って、それをしていないことを責めているとするのなら、
”もしもの時に備えておくべきでは?”
”ならば、先生にはヘイローを破壊する以外の解決方法があるのですか?”
などの言葉が出てくるはずである。
また、冷静に”状況”を判断できると言っている通り、リオが求めているのは”状況”から判断することである。
この場合の状況とは
”アリスが暴走して、キヴォトス全体の脅威になるので、その対処をしなければならない”
であると推察され、前述のとおり対処とはリオの中ではヘイローを破壊すること以外に存在しない。また、後に
といっており、この前のヒマリとの会話からもこの後に続く言葉は
”理解してくれるでしょう……”
であると推察出来る。
このことから、自分の判断が正しいと確固たる自信をもっているからこそ、後に先生とヒマリが”リオが正しかった”と、理解するはずだという意味であり、先生に判断を求めているだけであり、代案を求めているとは到底考えられない。
そもそも、ゲーム開発部に押し入ってきた時点で、リオは先生に軽い挨拶をした後に、
と言っており、今は先生に興味はなく、別の用事を優先したい言葉と思える。
また、ゲーム開発部の周囲をAMASで包囲し、ミレニアム最強のネルまで連れてきていることからも、話し合いをする気も毛頭なく事実を伝えた上でアリスを連れ去ることにしか興味はないように感じ、代案を求めているとは取れない
たとえこの状況下で、代案があったとしても、トロッコ問題に囚われ、
”アリスのヘイローを破壊することが一番手っ取り早く1人の犠牲と自分が泥をかぶるだけで済む”
と考えているリオに代案を叩きつけたところで、リオには響かないと考えられる。
また、リオは
事件の当事者であるはずの、ゲーム開発部にすら”無関係な子”と言い放っており、この問題はアリスと生徒会長である自身の二人だけの問題であり、他の誰もが関係のないと思っていると思われる。
〇ゲーム機の中のkeyとアリスの中のkeyが別存在の可能性 注 これは確証のないただの妄想です。
ゲーム機のメモリーカードの中に存在するkey(以下、ゲームkey)と、アリスの中に存在するkey(以下、アリスkey)が微妙に違う部分があり、シナリオ側のミスでないとするならば、これはミスリードであり、この二つは別存在の可能性がある。
1章の時点でアリスは、自分が目覚めた廃工場に出向いた時の、
と、アリスが暴走した後の
という台詞からDivi:sionからの"接触"される前にアリスの中にはkeyが存在しており、それを"接触"によって呼び覚まされたとも取れる。
また、この論が正しいのであればモモイが気絶した理由がゲームkeyに”アリスkeyを止めてほしい”などとお願いされたなどの可能性が浮上してくる。
根拠① keyの台詞と口調
ゲームkeyは、メモリーカードに移される際に嫌がっていることから、ある程度人間味を感じる。また、事あるごとに
”私の、大事な…!@#$%$^&*(!@$!!”
といっており、この言葉が2章中一度も出てきていない。
アリスkeyは、基本的に人間味のない機械口調である。また、私の大事な…という言葉を話す気配すらない。
根拠② アリス対する呼称の差
ゲームkeyは、アリスのことをAL-1Sと呼び、その後”アリス”と言い直している。
アリスkeyは、王女に”名前”は不要ですと言い切り、アリスのことを王女様と呼んでいる。また、こちらが、アリスのことを、AL-1Sとも、アリスとも呼ぶことはない。
根拠③ トリガーAIでしかない
トリガーAIであるのなら複数存在しても不思議ではない。
ゲームkeyは、今は定かではないが、アリスの何かしらの機能を呼び覚ますトリガーAIの可能性
アリスkeyは、ヒマリの台詞よりということからも「名もなき神々の王女」としてのトリガーAI
これを、メタ読みをすると、アリスkeyが魔王であるため、ゲームkeyは勇者であると考えられる。
根拠④ ダイブ装置の用意
リオが精神ダイブを計画していたが途中で頓挫したと、考えるとエリドゥを作ったのはアリスの暴走前であるため、アリスの中には暴走前にすでにkeyがあることの証明にもなる。
ここまで書いたがただの妄想話であるため信憑性には難がある。
他に何かこの論に対して、何か情報があれば教えていただきたい。
〇総評
翻訳ミスかどうかは分からないが、語尾や口調、人の呼び方が怪しいところが多かった。
大筋は王道であり、少なくとも自分は面白いとは感じたが、口調のブレ、説明不足などからか、かなり駆け足に感じてしまい、あまり世界観入り込めなかったため、何周も読み返してようやく細かいところを理解できた。
元々、ブルアカは地の文を用いない形式であるため、ある程度行間を読みながら読み進めていかなければならないが、他シナリオでは行間の読みにそこまで大きな差が生じないように配慮している節があったが、今回は行間の読み方により、イメージが真逆に変わる部分があり、様々なところで説明不足感が否めない。
だが、これは狙いである可能性もあり、今回の主人公がゲーム開発部である以上、本人たちの性格上小難しいことは放っておいて、まず行動を起こすことや、リオの他人に対する理解力のなさを暗喩している可能性がなくはない。もしくは、3章を見た後から見たときに印象が180°変わることを狙った可能性もある。
また、今回判明したブルアカの根幹に関わる要素がかなり少なく、それにより増えた謎が多くあり、それを期待していた人はかなり不満を感じる。
例を挙げると
アリスの正体が無名の司祭が生み出した「名もなき神々の王女」であることはわかったが”そもそも、名もなき神々とは一体何なのか”がこの章では一切説明されていない。
サンクトゥムを建立することで無名の司祭が到来し、すべての神秘がアーカイブ化させることが分かったが、ここでいうサンクトゥムとはサンクトゥムタワーと同一存在であるのか?そもそも無名の司祭とは何なのか?
というように疑問が無限に湧き出るが回収された疑問はほとんどない。
最後には、リオが失踪している状況にもかかわらずFinという表記が出てしまっていることや、
と、先生がまとめているが、確かに危機を救うことは出来、アリスがゲーム開発部に復帰するという、ゲーム開発部の中ではハッピーエンドで、めでたしめでたし、ではあるからゲーム開発部の物語としてはFinではある。
しかし、
とヒマリが言っているように、Divi:sionが迫ってきている状況は改善していないだろうし、リオは詳しい理由が分からない失踪をしている状態であるため、途中で先生がリオに話した「全てを救う」選択肢を取りたい、とはなんだったんだ感がある。
おそらく、エピローグでリオに対してのフォローまで入れてしまうと、今以上の駆け足で終わらせなければいけない、ゲーム開発部の物語ではなくなるなどの理由から、3章に回したものと考えられるが、最後に先生がリオのことを何か心配しているような1文でもあれば印象が変わったように感じる。
だが、演出面では今まで以上に大量のスチル。
敵を全滅させた上で、画面を駆け抜けてクリアになったり、Defeat表記が出ているのにストーリーが進行する負けイベがあったり、と初めての戦闘演出。
トキのアビ・エシェフの関連。
などがあり、かなりの高揚感を得られる良い演出が多かった。
以上のことから、自分の中で100点満点として点数をつけるならば
エデン条約編4章含め95点
3章への期待を込めて時計じかけの花のパヴァーヌ編は80点
といったところである。
最後の挨拶
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
最初にも書いたように、自分自身、元々小説を書いていたわけでも文学専攻だったわけでもなんでもなく、こういう感想を書くこと自体初めてであったため、読みにくい点や分かりにくい点が多くあったかもしれません、そう感じたのなら申し訳ありません。
この感想を読み、リオに対して辛辣、と感じる方がいらっしゃるかもしれませんが、自分は特別リオが嫌いというわけではなく、どちらかというと”自分の中に確固たる正義があり、そのためには自分が泥を被ってもかまわない”と考えて動くキャラは大好きです。しかし、先生が言っていたようにこれがトロッコ問題であればリオの選択は正しかったと言えますが、これはすでにトロッコ問題に当てはまらない問題であるため、リオの選択は間違っていたと言えます。もし、この感想を読んで不快になられた方がいらっしゃったのなら、深くお詫び申し上げます。
また、”この部分おかしい”などの指摘がございましたら、twitterやコメント欄にて指摘してくださるとありがたいです。
ブルーアーカイブまでサービス開始から間もなく2周年ですが、サービス開始から追い続けてきて、このような感想を書くことに挑戦させてくれるくらいの熱量を持って打ち込める作品を作ってくださったNAT Games様、Yoster様にこの場を借りて深い感謝を述べさせていただきます。
本当にありがとうございます。
最後になりますが、もしも、この感想でブルアカに対する興味をより一層深めたり、新たにメインストーリーを読んでくださる人がいらっしゃれば非常に嬉しい限りです。
p.s. ミカの実装を末永くお待ちしております。