ネコのこと 10

ブチコとクマオがうちに来て、夏が過ぎた頃、飼い主が見つかったと、ボランティアさんから連絡が来た。

おお!まずはご無事でよかった。連絡は妻が受けたのだが、何でも、まだ避難所にいるとのこと。避難所に、保護した動物の写真を貼り出していたところ、名乗ってくれたのだそうだ。

で、どっちの飼い主だろうと思って聞いていると、何とどっちもだと言う。

えー、ブチコとクマオは一緒に飼われていたのー?うちの家族は一様に驚いた。

確か、違う日に、別々に保護されたと聞いていたので、同郷だとは聞いていたけど、まさか同じ家ネコだったとは。何たる偶然だろう。

仲が良いのは当然だった。

それで、どうしたらよいのかと聞くと、避難所では飼えないからまだ預かって欲しいということだった。

それはそうだ。もちろん。2匹は姉弟みたいなもの。大事に預かりますよ。と妻がボランティアさんに答えた。

なんとも言えない安心感を感じ、ブチコとクマオに、よかったね、お前たちの飼い主は無事だったよ。お前たちも無事でよかったな。もうすぐ飼い主に会えるよ!と伝えたのであった。

本当にあの時ボランティアさんに促されるまま、2匹とも預かってよかった。

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