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仙台文学館「文豪、仙台ニ立チ寄ル。」を観覧

先日、仙台文学館に訪れました。
※展示内容にかなり言及しています
(記:いけだ)

仙台文学館
わーい!

「文豪とアルケミスト」というゲーム(筆者が碧梧桐を知ったキッカケ)とタイアップしていて、文アルでは全部で85人くらいの文学者が取り上げられてキャラクター化されているのですが、
今回の仙台文学館の企画では島崎藤村、岩野泡鳴、宮沢賢治、太宰治……という面子の中に子規虚子碧梧桐もピックアップされていました。嬉しい

左から碧梧桐、子規、虚子


「文豪、仙台ニ立チ寄ル。」仙台に来たことがある近代文学者を、その様子がわかる紀行文・随筆の紹介とともに当時の写真も展示していました。当時の写真はかなり嬉しい!現地じゃないと中々見ることができない資料でした。

具体的な展示の内容は、
子規は「果てしらずの記」。
虚子と碧梧桐は仙台二高転校と退学。


ここまでが前置きで今から碧梧桐の話に移ります。
驚いたのが、碧梧桐の随筆集『煮くたれて』に所収されている「一面識の人々」という随筆の直筆原稿が仙台文学館さん所蔵だったということ!そして展示されていました。全国に散らばる碧梧桐の直筆原稿……!😳
恐らく見た感じ「一面識の人々」全編が巻物に貼り付けられて保存されているようで安心です。末長く大事にされてくれ〜
「一面識の人々」のうち、「祇園富勇」の章が展示されていました。原稿を観察してみると、章の名前の下の部分、〈中〉が消されて〈二〉と書き直されています。上中下の3つで終わる予定だったのがもう少し続くことになったのでしょうか。実際この随筆は6編まであります。
細かいとこを見ていくと原稿では「或る」とあるのが本だと「ある」になっていたりとか、見ていくとキリが無く楽しかったです。

あとは、パネルでしたが碧梧桐宛の子規書簡展示。
碧梧桐虚子が仙台二高退学の相談を手紙に認め子規に送った後の、子規からの返信です。2人はすでに退学を決行、その後に退学を諌める、ちょっと皮肉が効いた恐ろしい手紙が来てしまいました。
確かこれは碧梧桐の『子規を語る』に全文載っていたものだったかと思います。


虚子、碧梧桐双方による憂鬱な仙台と子規さんにド叱られるエピソードを語った随筆が紹介されて、仙台的にはそれでいいのか勝手に心配になりつつ、取り上げてくださったことに感謝しています。

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