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WOC 第19戦 日本GP
ヘッダーの写真にも至る所に見えるHONDAのロゴ。母国日本でのグランプリが、リアルF1に先駆けてやってきた。
舞台は鈴鹿サーキット。
コース紹介
全長5,807km。18個のコーナーがある反時計回りの市街地サーキット。ここ数戦の中では、コーナー数が多いサーキットだ。周回数は53周。平均ピット損失時間22.620秒
DRSゾーンは1か所。メインストレートのみ。他のサーキットと比べると少ないのが特徴だ。
"S字を制する者が鈴鹿を制す"と言われるほど、重要なS字。バンクがほとんどない逆バンク。上り坂の逆バンクに、誰もが逝ったことあるデグナー。急ブレーキのヘアピン小林可夢偉コーナー。抜けそうで抜けないスプーン。フルスロットルの130Rにホームストレート前のシケイン。
一個も気の抜けないこのコース。
はっきり言う。筆者は嫌いだ。
だって、一個も気が抜けないし、車も抜けないんだもん。
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さて、振り返っていこう。
Group A
SCが出ないGroup A。クリーンなレースを母国鈴鹿でも繰り広げるのか。
予選
OWNがTAKの進路妨害をするなど、ややアクシデントがあったものの、クラッシュなく終わったショート予選。今大会も早いのはKMX。
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決勝
勝ったのはRavenclaw_1022。今シーズン2勝目とし、ドライバーズランキング11位タイの78pt。
ほぼ全車ミディアムスタートだった今回。
スタート直後に複数台が絡む事故が発生するも、SCは出動せず。レースは続行となった。
結果的に見ても、SC出動が少なかったGroup A。クリーンなレースが行われる要因は何なのか、この後紐解こうと思う。
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Group B
LECの圧勝続きの
予選
フル予選がWOC史上初開催となったGroup B。
最終結果は以下の通り。
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決勝
優勝はPUR。こちらも、今シーズン2度目の優勝。2位以下に22秒もつけての圧巻の勝利。
そして、2位にOJI。ここ数戦予選でいいポジションにつけていながら、スピンやリタイアで苦しんでいたOJI。見事2位を.096の差で競り勝った。これで、17位。WOCファイナルステージ1stステージの出場権獲得に一歩近づいた。
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総評
なぜ、Group AのSC出動回数が少ないのか。
まずは、次の写真を見ていただこう。
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これは今回のGroup Aの決勝リザルトだ。
見ての通り、ペナルティが少ないのである。
それも、上位陣になればなるほどだ。
しかし、これが直接的な原因かと言われると、そうではない。
次に、この切り抜き動画を見てほしい。
これは、筆者が第三者委員として、審判に入ったときのライブ配信からクリップしたものだ。
お判りいただけただろう。
ZUNがオーバーテイクするシーンだ。
画面はTSKのオンボードで0.6秒前を走るDEVを追っている。
その後、ヘアピンで明らかにZUNに進路を譲っている。
もちろん、TSKがハードタイヤであったことも要因の一つだろう。
しかし、ZUNを抑えながら、DEVを追い、DRS圏内をキープしてあわよくば抜いてもいい場面でもあるのだ(簡単なことではないが)。
この後、ペースの上がらなかったDEVを翌々周でオーバーテイクした。
レースというのは速さを競うものだ。
でもそれは、単にオーバーテイクをするだけのものではない。
時に譲り、時に圧をかけ、時に戦略を変え、時に激しくぶつかることで成り立つものだ。
クリーンでみんなが楽しいと思うためには、何が必要なのか。
レースをする以上、事故は起こりうる。
仲直りっていうのも、大事なことだ。
Look who stopped by. 😉 pic.twitter.com/dqpvmrBjfh
— Mercedes-AMG PETRONAS F1 Team (@MercedesAMGF1) September 1, 2022
謝らないと、どうなるのかっていうのは想像に難くない。
火種は消さないと、どうなるかもよくわかるはずだ。
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運営陣も楽しくレースできるように、努めていくが、それには皆さんの理解と協力が欠かせない。
友人達とトレーニング。
— Shinji Nakano/中野信治 (@shinjinakano24) September 14, 2022
ほんとカートは楽しい! pic.twitter.com/STMb6r51Q6