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「星宿る灯」のはなし〜North Stage〜

星シリーズどっぷり(なんなら出てる)の私が、ファンの目線で好き放題語ります。
とても私の主観です。
このnoteではNorth Stageについて語ります。

2024/12/21(土)にSOUND SHOWER ark清水で
演劇ユニットHORIZONさんの「星宿る灯」を観劇。
14:30開演のNorth Stageと
18:30開演のSouth Stageを両方見ました。

物語

North Stage〜北〜

『きらきら星変奏曲』…プロキオンの初任務の話
『ただいま』…星を落とす以後のある日の話
『ユピテルの欺瞞』…2人の女優と木星の話

感想

North Stage〜北〜

『きらきら星変奏曲』

実は初演の時、Wキャストで後藤律子ママをやったきらきら星。当時のことを思い出しつつ、改めて客席から新鮮な気持ちで見ました。
笑えて泣けて、すごく丁寧な舞台でした。

  • プロキオン/鴻野悠空さん

キャラクターがとても魅力的でした。
最近の悠空ちゃんはかっこいいとかスマートな役が多かったけど、プロキオンはぶっちぎりで可愛い…。みるい…。(方言)
あと、マジではるかちゃんのお芝居の伸びがエグいな、と思いました。脚本自体が緩急がすごいけど、ストーリーも感情もちゃんと繋がってて、プロキオンの葛藤や申し訳ないって気持ち、覚悟が伝わってきて泣きました。
電話で人違いだって分かった時の表情、めちゃくちゃ好きでした。安堵の感情に泣いた。

星シリーズが進むにつれて、プロキオンがずっと置いていかれる側代表みたいな立ち位置だったから、楽しそうな笑顔のプロキオン見てるだけで泣きそうになりました。
太陽みたいな屈託のない無邪気な笑顔、久々に見た…。
『流星群の夜』『ジェミニ』と誰かのために励ますために笑ってたり、一人で泣いたり、笑う時も少し寂しそうに笑ってたりしたから、プロキオンがきらきらと笑っててくれるだけで救われます。多分、星シリーズ見守り勢はプロキオンの今後を想ってみんな泣いてたよ…。
ずっと幸せでいてほしい。でも辛い未来がこの子には待ち受けてるんだよなぁ…。あぁ、本当に幸せになってくれ…。

  • 後藤拓人/如月山葵さん

拓人も可愛かったですね。ちゃんと年相応で幼すぎず、いい塩梅のバカで良かったです(褒めてます)。
初演の時から変わらず勢いがあって、懐かしさを連れてきてくれたなぁ、と思いました。
通路横の席に座っていたら、ダンスの時に拓人がファンサしてくれて、(あぁ、うちの可愛いバカ息子。)って頭の片隅で古の律子ママが言いました。嬉しくなった。とても懐かしかった。オタマトーンという新しいアイテムを手に入れてとても楽しそうでした。
元気な子を演じてる時の山葵ちゃんのお芝居が大好きです。

  • 後藤律子/星万莉子さん

脚本の生みの親でもある星ちゃんの律子ママ。
めちゃくちゃ母親だった。すごく自然で、生きてるなって思った。こういうお母さんいるよね。すごい男児親だなって感じしました。あと、保護者会で気付いたら真ん中にいるようなタイプ。
等身大って感じでめっちゃ良かった。腕まくりする仕草めっちゃ似合ってた。
リアリティがあって落ち着いていて貫禄もあって流石でした。星ちゃんの叱る/怒鳴るお芝居新鮮でした。
拓人とすごく親子で良かった。この親あってこの子ありって感じしました。

フラグメント『ただいま』

『星を落とす』から1年後の話。
祈りの話だったなと思います。

  • プロキオン/鴻野悠空さん

フラグメントのプロキオンは、本当に気遣いのできる子で、気の遣い方にプロキオンの優しさを感じた。本当に周りのことをよく見ているよね。
この時、一番シリウスの近くにいる人。シリウスのことをよく見ていて、距離感の取り方、支え方が上手だなって思いました。
2人の関係性がよく見えた。

  • シリウス/草野冴月さん

結構地雷踏まれてたけど、平気だった?大丈夫?
でも、まだ沈み切ってない、闇堕ち切ってない感じがしました。いつもよりダメージ受けてないように見えるのはプロキオンのおかげかな。ちゃんとお仕事しててえらいね…。
シリウスのそのままでいてくれよの声が好きすぎました。
本当に祈りそのものって感じでした。

  • アリオト/鈴木輝歩さん

アリオト、可愛いねぇ。もこもこ。衣装とても似合ってました。くまさん。もこもこ。
アリオト、突然の新キャラだったけど、存在意義はめちゃくちゃあったし、北の空にちゃんと他にも星がいてくれて安心しました。

『ユピテルの欺瞞』

話が好きでした。今回の「星宿る灯」でNo.1です。
星シリーズとしても、人間模様としても、とても見応えがあるお話でした。
女優2人の入り込めない女の友情。ライバル関係。好きでした。なんか、あの2人が打ち解けてしまったらもう惑星さえも手が出せないってのが、グッと来ました。客演の役者さんも素敵でした。2人とも、人間、って感じ。生を感じた。

終わりが後腐れなくすっきり前向きだったのも良かった。
かもめ、ちゃんと履修しとけばよかったなあと後悔。またちゃんと復習します。

  • 花森純/片山由莉さん

美しく煌びやかな大輪の花。太陽。って感じ。強く凛としてかっこいい。明るい。元ちゃんプロデュースの女優「花森純」として完成された姿だった。
自分は大女優、という自負があるのも良い。鍵山響との人間性の対比がすごく綺麗。
あと、茶目っ気のある笑顔、特に最後のシーンの毒気がないカラッとした表情が好きでした。
未来を見据えていて、きっと有言実行するんだな、と思わせてくれる前向きさが良かった。

  • 鍵山響/西岡彩貴さん

今回の「星宿る灯」の中で最推しです。
私、憧れと挫折と嫉妬が大好物なんですけど、響さんとても好きでした。
すごく芯が強くて透き通る綺麗さを持った、舞台照明が似合うかっこいい役者、って感じでした。
とても難しい役だと思うけど、すごく繊細で美しかった。
実力では取れなかったお下がりの役。花森純に対しての、負けたくないけど一歩後れを取っている感覚、悔しさ。実力は認めている、憧れ。綿貫に想われていることへの嫉妬。ニーナをやりたくない、という中にすごく複雑な感情がぐるぐるしていた。
そんな複雑な感情なのに、はっきりストレートに伝わってきて彼女の生き様を見た。良かった。

  • 綿貫元/朝池潮さん

要素モリモリでしたね。実家寺なんだ。
シンプルにガチで霊感強い系vs星、面白い。
強い光に目が眩んで、木星に拐かされちゃう元ちゃんいいキャラですね。花森さんのこと大好きだったんだね。
確かに、大切なものが突然失われたら藁にもすがりたい気持ちは分からなくもない。切ない。

さっちゃんは置いていかれる役が似合うね。
何かのリプでも書いたけど、から回る、報われない、置いていかれる役が堂に入ってきた。
綿貫もすごく難しい役な気がするけど、さっちゃんがやるとこうなるんだなぁ、興味深い役作りをするなぁ、と思いました。

  • プロキオン/鴻野悠空さん

短編できらきら星を見てみんなプロキオンの保護者になっているので、プロキオンが喋ってる時は客席が暖かかった。確実にプロキオン効果でクスりが起きてた。
話がちょっとまずい方に転んでも、プロキオンだけは絶対に星と観客の味方って感覚があったので、心の拠り所にして安心して見られました。ずっと精神安定剤だった。

vs木星でシリウスがグラついている時に、本当にプロキオンが支えていたんだな、と思いました。見守って、元気づけて、励まして、本当にいい子だね…。
あと、木星のことちゃんと嗅ぎ分けられてえらかった。間違わないプロキオンありがとう。

  • シリウス/草野冴月さん

今回はすごく星っぽかった。星シリーズ感を盛り上げる係。お仕事してた。えらい。
木星に情緒がしっかり揺さぶられてて良かった。プロキオンがいてよかったね、本当に…。今回も地雷踏み抜かれてて可哀想。シリウスってなんだか毎回可哀想ですよね。踏んだり蹴ったり。彼も幸せになってほしいな…。

そして、ここかー、ポラリスへの不信感の種。起爆剤。こっからどんどん雲行きが怪しくなっていくんですよね…。
今回はアルデバランとプロキオンに助けてもらって事なきを得たけど、『流星群の夜』にはもう精神的に狂いそうになって、プロキオンのこと置いていく側になっていくんだよな…。どこまでも木星に遊ばれてる。

  • アルデバラン/天野仁さん

強い人が来てくれる安心感ってすごい。
直属の部下ではなくても、星という存在を守っている、大事にしているって感じがして素敵だった。
ちゃんと心配して、必要な時に駆けつけてくれるアルデバラン素敵。
ベテルギウスのことで怒るの、本人には絶対見せないんだろうけど、特別な存在なんだな、ってわかって良いです、とても。

  • 木星/芝原鴇さん

推しキャラ殿堂入りです。おめでとうございます。

木星、最高で最悪でした。
一ファン、一観客としては、芝原さんのお芝居の悪い(良い)所がいっぱい詰まったとても魅力的なキャラターでした。
役者としての器用さとか、徹底ぶりとか、完璧な表情管理とか、対人のお芝居の上手さとか、見応え抜群ですごく良いものを見たな、って思いました。
すごく魅せ方が上手い役者さんなので、圧倒的に悪役なのにとにかくかっこいい。結局みんな好きだよね?
そう、手袋ね!!!ベテルギウスの顔してるの。でも、全然形の違う手袋。同じだけど同じじゃない。で、指先まで動きが綺麗で、見惚れちゃう。ずるいんだよなぁ。

登場第一声、後ろ姿からギュッってなりました。
以前星の座組にいた関係で、公式では本番までキャストが伏せられていたけど、実は誰がやるか知ってました。でも、想像の上を行くエグさ。あの顔で動いて喋るとこんなに破壊力あるんだ…。
楽しそうに大口開けて笑うの、絶対ベテルギウスじゃなくて、全然違う。違和感で頭がおかしくなりそう。星と同じ感覚で見られるの面白い。笑いながらハケていくときの顔、目に焼き付いて離れない。
ダンス表情管理も最高でしたよね。キャラによって変わる表情。狂わせてる感。またダンス見たいなあ…。

あと、通路横の席で見ていたので、入りハケで隣を歩いてるときに小さく舌打ちしてたりとか、その席じゃないとわからないくらいの細かい色々が仕込まれてて、らしいなぁ、と思いました。隅々まで素敵だった。

余談

惑星さん(ライラックの土星さんも)不意に知って声で喋るのやめてほしい。顔を映してる元の星のフリが本当にお上手で、悔しい。
私の中の金村マリアがすごくざわつきました。落ち着いて…。
木星ベテルギウスは言わずもがな、土星アルデバランもザワザワした。あれ、サンタマリアよね?しんど。
今回のnoteは完全に春﨑の主観でしたが、ユピテルを見ている間、マリアがずっとそわそわしてました。シリウスの気持ちよくわかる。良くないね。


それは置いておいて、今回の「星宿る灯」の全体を通しての感想です。
全体的に(特に長編)、惑星の介入があったにせよ、人間はとても愚かだったけど、絶望的な終わりはなかったような気がしました。
見終わってからも、みんな前を向いていたから、不思議な爽やかさ?がありました。誰も落ち込んだままでいないし、このあと取り返しのつかないことになる、みたいな不穏さがなかった。
人間サイドがメインの話だったから尚更そうかもしれないですね。

今回はシリーズのメイン軸に関わる情報はポラリスに気をつけて、くらいだったのかな?
あれが原因でシリウスは傾いていくんだけど、とりあえず現時点では、全体的にハッピーとは言わないまでも、希望エンドだったなと思いました。




思ったよりも長くなってしまいそうなので、North Stageのみで一度終わりにします。
もう1つnote書きます。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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