封印していた記憶

昔々のこと。ワタシが花も恥じらう16才の乙女だった頃、某芸術系高校に通っておりました。

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市の重要文化財に指定される古い煉瓦造の校舎(時計塔まであった)外界から閉ざされたような中庭で過ごす不思議な日々。

そこで出会った、この世のものとは思えないような絶世の美少女。彼女を介して(彼女に憑依する形で)出会った異界の人々。

当時は「妖精」だとか「精霊」なのだと認識していました。日々入れ替わり立ち替わり「あちら」の世界のお話をしてくださいましたが、何故か内容がよく思い出せません。他の人には言わないでと口止めはされていたと思います。

それを聞いた時、恐ろしくて眠れなかったのに。

こんな事を知ってしまった自分はどうなってしまうんだろう？って。

多分、こいつはいつか他言すると見抜かれていて記憶を消されたのかもしれません。(登場人物の名前は数人覚えています)

「鳴琴さん、あなたには見えてるんでしょ？」

薔薇の木を🌹指差して美少女がワタシにかけた第一声はこの言葉でした、ワタシは感受性が強くて色々敏感なせいか、何故か霊的なものが「見える人」と思われてしまってました。

事実、「見える人」は「お仲間」が判るらしいのです。その後もずっと、霊能力ある系の人たちからお仲間扱いされていました。でも、正直なこと言うと「なにか感じる」程度で「見える」事はなかったです。

そんな私の血を引く長女は、今もガッツリ見える系です。長女が12歳の時、整体師の仕事をしている彼女から施術を受けて、能力がシンクロしたみたいです。例の異世界の人々が見えた時、その容姿をワタシに説明してくれたのですが、それがまたワタシが昔彼女から聞いたのと一致したのです。長女は知らないはずなのに(°_°)

16歳に時を戻そう(byぺこぱ)

彼女は、そこに妖精の女の子が居ると言うのですが、薔薇🌹を凝視してみても何も見えません。ある場所がなんとなく空気がユラユラしてる、陽炎のように見えただけでした。

その時のリアルな感想。

もしかしたら彼女はものすごーく妄想癖のある、今で言う「痛い女の子」なのかもしれない。と思いました。

でも否定はせず適当に相槌を打っていたら、薔薇の妖精の話から始まり、あちらの世界の話を事細かに話出しました。彼女が言うには自分は、人間界ではこの姿だけど、同時に精霊界にも存在していて、自由に行き来しているとのこと。しかも女王さま。

時々授業中に意識失って、あちらに飛んでる事もあるとか。

高2で彼女と同じクラスになるのですが　　　　　確かに時々爆睡してるか、意識失って保健室に運ばれていました。

しかも驚いた事に、クラスメイトに1人、彼女と全く同じ記憶を持つAさんがいました。2人に共通してるのは難病を患っていて虚弱体質だった事です。Aさんは卒業後若くして他界されました。

美少女の方は入退院を繰り返し、何度も死の淵をさまよいながらもワタシと同じ年齢を迎える事が出来ていますが、何十年経とうが彼女の美貌は衰えず少女のままの表情で、彼女の時間だけが止まっているようです。(そんな彼女は、昔からワタシの顔になりたいと言う。何故？？)

頻繁には会えませんでしたが、電話をしていてもワタシの事を霊視出来て(何色の服を着てるとか)心の状態も言い当てられたり、内緒にしてることや子供たちの事とみんなお見通しでしたので、彼女には心の内を全て曝け出していました。

社会に出てからは「あちら」の話はしなくなりました。いつか「あれは子供時代の妄想だったの」と言ってくれるかと思い、ある日「高校の時に話してくれた、あれは何だったのかな？」と振ってみました。

すると「奴らは本当は悪魔。闇の存在だったと後でわかったの」と、さらに厨二的な事を言い出したのは覚えています。内容はdeleteされました。

更に近年では、彼女の行き交う世界は精霊界でも悪魔界でもなく、日本語で言えば「五次元宇宙」だそうです。世界は何通りか存在していてそれぞれの世界に全く同じ人間(或いは高次の存在)がいるとか。

そんな異次元までぶっ飛んでしまう彼女ですが、神社仏閣に対する信仰心は強いです。

一時期彼女は「色々勉強した結果、これが1番正しい教えだった」と、ご両親の反対も押し切り「エホバの証人」に入信していました。彼女に対して崇拝に近い気持ちを抱いていた当時の私でさえ、それには賛同出来なかったので、辞めてくれた時は心底ホッとしました。日本の神様が一番だと思います。

最後に、「封印したいた記憶」の中でも覚えている項目。あちらの人々の名前。もし、この文を読んで同じ記憶、心当たりのある方が居たらお話を聞いてみたいという気持ちがあります。

でもそうしたらまた記憶を消されるのかな？

それとも

ワタシが消されるのかな？

怖くてやはりそのワードが書けない💦

イニシャルトーク。薔薇の女の子R

美形兄弟AとG        王様F    女剣士A

全員は思い出せないけど、故・栗本薫先生の「グイン・サーガ」の登場人物とかなりの確率で名前が被ると彼女とAさんが言ってたのを思い出しました。もしかして栗本氏もそっちの人ではないかと疑ってたくらい。

厨二病拗らせてるのはワタシの方なのは間違いない。