
自分のことは話すな
私は、話し下手で聞き下手だ。
そんな自分が嫌で、というか、職場でスタッフとよりよいコミュニケーションを取りたいと思ったので、「自分のことは話すな」という本を買った。
以前交際相手に、"空気が読めない"人だと言われたことがある。
"空気が読めない"ことは自覚もしていた。
異動する前の部署では、もちろん他の問題もあったせいだがスタッフとの関係構築が難しいままだった。
今年度の頭に、今の部署に異動しおよそ一年が経過するが、「あ、今の私、やっちゃったなぁ。」なんで思うことはしばしばあった。
おそらくだが、早くみんなと仲良くなりたい、私のことも知ってほしい、私に注目してほしい、話をして面白い人だと思われたい、などの"欲求"が先行していて、スタッフとうまくコミュニケーションを取ることができていなかった。
読了した「自分のことは話すな」の著者は、精神医学や心理学に精通しているひとではなく、コンサルティングなどを行なっているひとだったので、ビジネス(営業、接客)における話も多かったが、タメになりそうなコミュニケーションのポイントもたくさんあったので、ちょっと抜粋しつつ、自分がよくなかったところ、改善することができそうなところを話していきたいと思う。
そもそも、私は他者にあまり関心、興味がない。
世間話や雑談を聞き流すことも多い。
仲良くなりたい人、恋愛感情を持っている異性に対しても、その場でのうまいレスポンスを思考するのに必死で、その人が話していることを記憶するのにエネルギーを使用することができていなかったように思う。
学生時代より、数回、「お前にはひとに対する感謝の気持ちがない。」と指摘を受けたことがある。
図星だった。
そのひとの人格、能力を見た上で、無意識に優劣をつけてしまう癖があったのだ。
本にも書いてあったが、ひとへの感謝、また"尊敬"と"関心"はとても重要なもので、それらを声に出していくということが今の私にとっては必要なことであると感じている。
私はお笑い芸人でとなんでもないが、過度に、トーク力が高いと思われたい、うまくボケてひとを笑わせたいという気持ちがあった。
いやいや、私にはそんな能力なんて、ないでしょうが!と過去の自分にツッコミを入れたい。
別に、話のネタ選びを失敗せず、相手に話の主導権を握ってもらうことができたら、それで十分だったのだ。
話のネタ選びは、健康的である方がよいと著者は話している。
本の中で一番おおー!と思ったのは、「相手の話したことを「引用」せよ」という部分である。
相手の言葉、表情のインパクト、文字の丁寧さ、プロセスに対する細やかさなどを引用し、話を進めていくのだ。
他者が主語になるのもよいと思うが、私は、Iメッセージの方が押し付けがましくないと感じるところはあるが。
実は、この「引用」に関しては、精神看護におけるコミュニケーションスキルにも通ずるところがあるが、割愛する。
私が最も気をつけなければならないのは、ひとが話をしている際に、「私も!」と自分語りを始めてしまうことをやめることだ。
ついつい、「私も!」とか、「前の部署ではね。」とか、相手が心地よくなくなってしまう可能性があるコミュニケーションの取り方をしてしまう。
聞き上手になれなくても、自分の話はせずグッとこらえて、その上、"反応上手"になればよいと本にも書いてあった。
もうすぐ部署にて上司との定期面接があるが、本の中には、同僚とのコミュニケーション、後輩指導におけるポイントなども多く書いてあったので、実践していきたい旨を話してみようと思う。