日本、コロナ対策で悪手を打つ
「コロナで世界を学ぶ」第19回。
前回に続き、日本とコロナとの戦いを見ていきましょう。今回は「2020年の夏以降に日本がどうなっていったか?」です。
安倍総理退陣
2020年の5月に緊急事態宣言を解除した日本政府。その後、6月になると「都道府県の境を越えないように」という要請も解除します。
ここで、一応、日本は平穏な世界を取り戻したんですね。逆をいえば「油断しちゃった」んですよ。
その上、かなり上手くやっていた安倍総理が8月の終わりに退陣してしまいます。
続けて、9月の中旬に菅総理が誕生。ところが、ここでいきなりやらかしちゃいますw
「Go To トラベル」開始!
当時、「Go To キャンペーン」ってのをやってたんですよ。
これ、何かというと「国がお金を出して、積極的に旅行や外食をしてもらって、地域を活性化させよう!」という企画です。
「Go To トラベル」「Go To Eat」「Go To イベント」「Go To 商店街」の4つの柱があって、中でも「Go To トラベル」は、日本中を旅行してもらおうという目玉企画だったんです。
ここまで読んできた皆さんならわかると思いますが、これって「コロナと最悪に相性が悪い」んです。だって「感染を広げないためには、移動制限が有効」なんだもの。なのに、日本全国を移動してもらうイベントっていうw
そもそも、「Go To トラベル」自体、7月には始まってたんです。だから、菅さんが悪いっていうより、それ以前に安倍さんが悪いんですよ。
「コロナ対策」を最優先にするんだったら、中止(または延期)にするべきだったんです。でも、安倍さんも油断しちゃったんでしょうね。
ただ、7月の時点では「東京都内の観光」と「東京発の旅行」は除外されていました。それを10月1日から「東京もOK!」にしちゃったんですね~
そしたら、どうなったかっていうと…コロナ大感染ですよ!
折しも、空気が乾燥し、気温が下がってくる季節ですからね。夏の間は人間軍が有利だったんですけど、秋も深まってくるとウイルス軍が圧倒的に有利なんです!
…というわけで、11月、12月と進むにつれて、どんどん新型コロナウイルスが蔓延していっちゃったっていう。
最後には、予算を全部使い切らないうちに「Go To トラベル」も中止になっちゃいました。
「鬼滅の刃 劇場版」公開!
さらにですね。「鬼滅の刃 無限列車編」ってのが10月16日から劇場公開されたんです。
これが空前の大ヒットで、日本の映画興行収入を塗り替えるっていう歴史的な出来事が起きました!
でも、よく考えると、これも「コロナと相性が悪い」んですよ。だって、劇場がお客さんでいっぱいなんだもの。
当時、映画館は、コロナ対策として「1つずつ席を空けて座るように」してたんです。ところが、「鬼滅の刃」だけは、あまりにも大勢のお客さんがつめかけたものだから、土日限定で満員でも席を埋めちゃったんです。
なので、これまたコロナ感染に一役買ってたんじゃないかっていう。ちょ~ど、この頃から感染者が激増してますからね。
楽しいと危ないは紙一重
で、世界共通で、ウイルスが拡散する条件があります。
それは「大勢を1ヶ所に集めたイベントを開催する」とか「国内外の人の動きを激しくする」です。
こういうコトをやると、大体、感染者が急激に増えちゃいます。
ただし、全くやらないと、どうなるかというと…
「ストレスが溜まっちゃう」んです。
「旅行も行けない!イベントも開催されない!じゃあ、どうすればいいのよ!」って、国民の不満がどんどん溜まっていっちゃうんですね。最後には、鬱になっちゃう人も出てくる。
ま、「楽しいと危険は紙一重」ってコトですね。
なので、適度にガス抜きしながら、ウイルスとの長い戦いを切り抜けてるわけです。適度にイベントやって、適度に感染が広がって、危なくなったら緊急事態宣言を発令して感染者を減らす。この繰り返し。
これが日本の取った戦略です。
逆に、上手く自粛生活に適応できた人たちというのもいて。これ、どういう人たちかというと…
「家で過ごすのが苦にならない人たち」です。むしろ、「家の中で映画を見たり、マンガを読んだり、ゲームする方が楽しい♪」って人たち。簡単に言えば「引きこもり資質」の人々ですね。
こういう人たちは、パンデミックがやって来て、移動制限をかけられたり、家から出られなくなっても、何のストレスも感じずに悠々と過ごすコトができています。
noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。