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デンマークのコロナ対策

「コロナで世界を学ぶ」第30回。

今回はデンマークのコロナ事情を見ていきましょう。


デンマークの基本情報

デンマークというと、日本からするとあまりのなじみのない国かも知れません。明日紹介する「スウェーデン」と共に「北欧(北ヨーロッパ)」に位置する国の1つです。

デンマークの人口は、580万人ほど。日本の20分の1程度の小さな国。現時点までのコロナ感染者数は31万人。死亡者数は2500人を超えたところ。

日本の人口で言えば、累計620万人の感染者と5万人の死亡者を出したことになります。


デンマークの感染対策

デンマークは当初、人口あたりで日本よりも遙かに多くの感染者と死者を出していました。

ところが、途中から逆転してくるんですよ。感染者数・死亡者数ともに日本より減らすことに成功します。一体、どうやったんでしょうか?


1つは「徹底した検査」

PCR検査と、簡易型の検査を組み合わせて、国民全員が無料で検査を受けられるようにします。

PCR検査の精度は「鼻の粘膜から採取する方法で70%程度」「唾液検査で90%程度」と言われています。つまり、絶対じゃないんです。かなり打ちもらしあるんですね。

簡易型の抗原検査では、さらに精度が落ちると言われています(その代わり、こちらは20分ほどで結果が送られてくるという利便性あり)

そこでどうしたか?デンマークは「数打ちゃ当たる戦法」に出たんです!多少精度が落ちようとも、何度も検査すれば、総合的な精度が上がると考えたんですね。

事実、この戦法がズバリ成功します!感染者数は目に見えてグングン減っていきました。

その代わり、ルールが結構厳しいんですよ。たとえば、リモートワークでなく「会社に通って仕事したい人は、週に2度の検査が義務づけられ」ています。


2つめは「コロナパス」ですね。

現在、フランスでも導入が進んでいるシステムで、飲食店や劇場・図書館などに入る場合は、パスが必要です。

「ワクチン接種済み」「72時間以内のコロナ陰性証明」があれば、自由に建物に出入りできます。


デンマークは電子国家

なぜ、こんなコトができたかというと…

実は、デンマークって電子国家なんです。早くからキャッシュレス化が進んでおり、ほとんどの買い物は電子マネーで終わらせられます。税金の申告や国への申請書類もデジタルで行い、紙が必要ありません。

病気になった時も、まずは遠隔医療。スマホやパソコンでお医者さんに診てもらい、その場で薬を処方してもらえます。どうしても症状が酷い時には、あらためて予約をして病院で本格的な検査を受けるという仕組み。

なので、「コロナパス」のようなデジタルアプリがスムーズに導入できたわけです。

デンマークに比べると、日本は随分と遅れてるんですね~


デンマーク、独自の方法でコロナを抑え込む

そうこうしている間に、ワクチンの接種も進んでいき、ワクチンの接種率は1回目で70%。2回目で50%を超えました。

ここまでくると、コロナによる死亡者はほとんど出なくなります。デンマークでは、連日、死亡者数ゼロが続いています。

もちろん、感染対策もある程度は残した形で。この辺が、いきなり全解放してしまったイギリスとの違いです。


デンマークのやり方は、ちょっと独特かも知れませんね。

ウイルス学者に言わせれば「検査数はむやみに増やしてもダメで、ピンポイントで効率よくやった方がいい」というコトなので。

「『PCR検査や抗原検査』のような精度に難のある検査方法でも、ひたすら数を増やせば精度が上がる!」という信念のもと、それを実現してしまったわけですから。

「コロナパス」においても、効果を疑問視する声もある中、「効果あり!」と証明してしまいました。

日本のやり方とは全然違いますが、こんな方法でコロナの押さえ込みに成功した国もあるというコトです。

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ヘイヨー
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