日本軍vsコロナの戦いにワクチンという名の新兵器投入!
「コロナで世界を学ぶ」第20回。今回も「日本とコロナの戦い」
それでは、2021年に入ってからの戦いはどうなったのでしょうか?見ていきましょう!
日本、ワクチン戦略で出遅れる
2020年の12月。世界はワクチンの開発により一変します。
…とはいえ、この時には効果のほどがよくわかっていませんでした。「リスクがどのくらい大きいのか?」さえ未知数。
一応、治験では「コロナの感染を95%防ぎ、重症化も9割抑える」「大きな副作用や副反応もわずかな確率でしか起こらない」とされていました。でも、そんなもの実際に打ってみないとわかりませんよね?
なので、日本は様子見だったんです。日本独自の審査基準を設けて、非常に厳しいテストにパスしなければ、国内でワクチンを使うことを許しませんでした。
結果、イギリスやアメリカに遅れること2ヶ月。
日本がファイザー社のワクチンを正式承認したのが2月の14日になってから。しかも、最初は「医療関係者のみの接種」に限られました。
一般接種が始まったのが、4月になってからだったんです。アメリカやヨーロッパ諸国に比べて3~4ヶ月遅かったんですね~
最初は、ワクチンの接種率が上がらなかった…
このグラフを見てもらえればわかりますが、最初はワクチンの接種って進まなかったんですよ。
4月末までで400万回程度でしょうか?(1回目と2回目の合計)
ただし、これはどこの国でも同じなんです。
アメリカだろうが、イギリスだろうが、最初はペースが遅いんです。ワクチン接種を始めてから1ヶ月くらいは、トロトロ進んでいくんだすよね。
俄然、接種ペースが上がってくる!
ところが、5月に入って急にワクチンの接種ペースが上がってきます!
4月にわずか400万回程度だったのに、5月だけでいきなり1100万回!合計で1500万回に達します!
さらに、6月になると全国の体制が整い、3400万回くらい打ってますw
合計で、4900万回。ほぼ5000万回ですね。
ワクチン足りなくなってくる…
7月に入っても、日本のワクチン接種ペースは止まりません!
その上、「職域接種(地方自治体とは別に、学校や会社などでワクチンが打てる制度)」まで始めたものだから、さらにペースは加速していきます!
ところが、ここに来てワクチンが足りなくなってきちゃったんですね。
なにしろ、ワクチンを必要しているのは日本だけじゃないわけで、世界中どの国も「ノドから手が出るほどワクチンを欲しがって」います(むしろ、日本はかなり多めに数を回してもらってるくらい)
6月・7月は1日に全国で100~120万回ペースで打ってるんですよ(多い日には140万回近く)
ちなみに、日本の3倍の人口が居るアメリカで1日最高400万回程度。その勢いに並ぶほどです!
ワクチン接種推進担当大臣の河野太郎さんも「ちょっと早過ぎるので、1日140万回とか200万回ペースで打ってるとこは、スピードを抑えてくれw」って言ってますからね。
…というわけで、日本の新型コロナワクチン接種は、うれしい悲鳴が出るほど非常に上手くいっています。
このペースでワクチン接種が進み続けると、どうなるの?
日本のワクチン接種率が、全人口に対して1回目で30%。2回目で18%程度(2021年7月14日現在)なんですけど。
現在のイギリスの接種率が、1回目69%、2回目52%です。ここまでくると、経済活動は、ほぼ完全に以前の状態に戻すコトが可能となります。
毎日80万回ずつ接種を進めていけば、月に2400万回なので、1回目と2回目を1億2000万人の10%ずつ上げていくことが可能。つまり、4ヶ月後には現在のイギリスに追いつける計算。
毎日120万回ずつならば、15%ずつ上げていけるので、2ヶ月半後には近い状態まで持っていけます。
ま、ちょっとワクチンも供給不足気味なので、もしかしたら毎日120万回ずつは難しいかもしれないんですけど。それでも10月中旬~11月中旬には現在のイギリスに追いつけるでしょう。
希望者全員の接種を終えるには、さらに時間がかかるかもしれませんが、遅くとも11月末には1回目を、12月末には2回目の接種を、全員が終えられるはずです。
ワクチン接種率って、最高で何%までいくの?
では、日本のワクチン接種率は最終的に何%に達するのでしょうか?
これ、予測が難しいんですけど…
他国の様子を見ると、カナダやイギリスが1回目の接種で70%近くまで行ってるんですよね(2回目はカナダが45%、イギリスで50%を超えたところ)
対して、早くからワクチン接種を始めたアメリカが、1回目が55%、2回目が48%弱で止まっています。
なぜかというと、アメリカはワクチンに対する偏見も強いので、「絶対打たないぞ!」って人が結構多いんですよ。それが今、問題になっています。
この「絶対打たない!」の割合が国によって全然違ってるんです。
この前アンケートを見たら、日本の場合「絶対打ちたくない人の割合」が11%程度だったので、最終的にはいいとこ行くんじゃないですかね?
しかも、日本人って「周りの人たちに合わせる傾向」があるので、接種率が上がれば上がるほど同調する人も増えていく可能性が高いと思われます。
なので、現在のイギリスの70%は超えて、うまくすれば80%近くまで行くのではないかと(こればっかりは、実際にやってみないとわかりませんけどね)
noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。