形を変えながら「創作の神」に挑み続ける
せっかく、一通りのジャンルで小説が書けるようになったヘイヨーさん。
マジメに続けていれば、月に1冊…ゆとりを持って執筆したとしても、2ヶ月に1冊のペースでコンスタントに作品を完成させられるのに…
それらの能力を捨てて、遊んで暮らすようになりました。
…とはいえ、創作の世界から完全に離れたわけでもありませんでした。小説とは別の形で「創作の神」に挑もうとしていたのです。
ある時は、インターネットラジオに挑戦しました。
「ヘイヨーさんのインターネットラジオ」としてネット上に公開していきます。音声だけでなく、字幕が飛び出るように工夫して編集しました。この時は100話続きました。
またある時は、アニメ制作に挑戦しました。それも、たったひとりで!
監督・脚本・アニメーター・背景・声優・音声編集・映像編集などなど…全部ひとりでやり遂げたのです!
結果できあがったのは、アニメとも言えないような映像作品になりましたが、それでも「Vコン(ビデオコンテ)」程度には仕上がりました。
それに大事なのは能力の方なのです。「完成作品を世に残す」のも大事なのですが、それ以上に大切なのは「新しい能力を獲得する」こと。
この時には、「アニメ制作の流れ」を学ぶことができました。
インターネット上で、様々な人々とも出会いました。
ある時は「大規模MMORPG(オンライン上で協力しながら戦うロールプレイングゲーム)」で。またある時には「インターネットラジオ」の世界で。
出会いと別れを繰り返しながら、それらの経験は着実に「心の底の世界」へと降り積もっていきます。いつか再び日の目を見るために。バラバラに分解され、再構成されて、新しい物語として誕生するために。
それから、一体どのくらいの時が流れたでしょうか?
ヘイヨーさんはnoteの世界へとたどりつきます。noteというのは、インターネット上に存在する一種のブログのようなモノです。ただし、文章だけではなく、音声や映像などネット上にアップできる表現方法は多岐に渡ります。
内容もエッセイや日記だけでなく、小説や詩、イラスト、詩の朗読など、様々な人たちが様々な作品を公開しています。
何よりよかったのは、「人々との交流」ができたことです。時に緩やかに、時に真剣に意見をぶつけ合いながら、真の人間関係を構築していきました。
きっと、それらもいつか美しい物語として描かれる時がやってくるでしょう。
けれども、この物語もそろそろ終わりに近づいてきました。今回は、別のお話をいくつかして、物語の締めといたしましょう。