ワクチンがアメリカを変えた!
コロナで世界を学ぶ「第8回」
前回は、2020年のアメリカ大統領選でバイデン氏が新しい大統領に選ばれ、ワクチンが登場したところまでお伝えしました。
では、続きを見ていきましょう。
最初は、ワクチンの効果がどのくらいあるのか、わからなかった
2020年12月。アメリカの製薬会社「ファイザー」とドイツの企業「バイオンテック」が共同で開発した新型コロナ用のワクチンが、アメリカで緊急使用を許可されることに決まりました。
続けて、「モデルナ」のワクチンも緊急使用が承認されます。
ただし、この時点では「どのくらい効果があるか?」がよくわかってなかったんです。
一応、治験では「感染の95%を防ぐ」とされていたのですが、それも実際に使ってみなければわかりません。リスクの方も、大勢がワクチンを接種した結果、「おもわぬ副作用があった!」となる可能性だってあります。
バイデン新大統領の宣言
2021年1月。正式に、バイデン氏が大統領の新大統領となりました。
その後、バイデン大統領は「就任100日で1億回のワクチン接種を目指す!」と宣言します。
この公約は、100日を待たず、わずか58日で達成されることになります。
アメリカのコロナによる死亡者は、日本の20倍!
トランプ大統領時代に、コロナ対策に失敗したアメリカ。
12月を過ぎ、1月に入っても、相変わらず新規感染者は増え続け、死亡者も多いまま。結局、アメリカのコロナによる総死亡者数は50万人を超えてしまいます。
この数字は、世界1位!日本の人口比に直せば、18万人にあたります。この時点での日本でのコロナの死者が4000~5000人程度だったので、アメリカの死者は日本の30倍以上!どれほど大きな数字かよくわかりますね。
ワクチンの効果が現れ始める
ところが、1月の後半になり、さらに2月に入ってくると事態が変わってきます。新規感染者・死亡者数共に急激に減り始めたのです。
さらに、3月、4月…と進んでいくにつれ、ガンガン減っていきます!
そう!ワクチンの効果が現れ始めたのです。
結果的に、アメリカがワクチン接種を開始して、半年後にはピーク時の4%程度にまで新規感染者を減らすことに成功しました。
アメリカ、再び油断し始める
ところが…
アメリカはワクチンの接種がうまくいっていたために、全米で「マスクを外してもいい」という許可を出しちゃうんですね。
バスや電車など公共交通機関などでは、相変わらずマスクをする義務があるのですが、それ以外の場所では「ワクチンを打った人に限って、マスクを外してもいい」とバイデン大統領自ら宣言したわけです。
そうしないと、ワクチンの接種が進まないんですよ。「ワクチンは打ったけど、マスクは外せない。じゃあ、なんのためにワクチン打ったの?」と文句が出るからです。
でも、よく考えると当たり前の話なんですけど、喫茶店やレストランで、いちいち「あなたはワクチンを打ってますか?」なんて、チェックしないんです。
だから、ワクチンを打ってる人も打ってない人も、全員マスクを外しちゃっったんですね~
アメリカだけでなく、イギリスも、これと同じパターンです。
大勢の犠牲者を出す。
↓
ワクチンを打ちまくって、感染者・死亡者を減らす。
↓
マスクを外して生活するので、再び感染者が増える。
…というパターンですね。
ただし、ワクチンには「重症化率・死亡率を減らす」という効果もあるので、感染者が増えている割には死亡者は少ないし、病院のベッドもガラガラなのです。
ワクチンの摂取率を上げるために「宝くじ」を配る
アメリカでは、ワクチンの摂取率を上げるために「宝くじ」を配っています。
「配っている」という表現は、ちょっとおかしいかもしれませんが…
1度目のワクチン接種の際に、自動登録されて、当選した人には連絡が来る仕組みです。
こういうやり方が正しいのかどうかはわからないのですが…
実に「アメリカらしいなw」と思います。
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