ファイト☆創作考察
私はファイト☆という東方ボイスドラマ動画(?)がすごく好きで、それのファンアート?二次創作?をよく描いているのですが、最近、「ファイト☆という題材の良さを引き出せていない」ということに気づいてしまったので、ファイト☆一周年というこの時期になんとなくそのことについて自分や他人の作品を見ながら考えていこうと思います。
1ほんへ
とりあえずはほんへについて触れていこうと思います。ほんへを下に貼っておきます。みんな、見よう。
まずは経緯から。この経緯を生で見ていたわけでもないので滅多なことは言えないですし、ウィキみれば即わかることではあるんですが、テキトーにまとめるとこの動画はキルカルデュア・デユロッリ兄貴という人の脳破壊の結果生まれた作品のようです。
バックボーンもファイト☆の魅力を支える一つの要因だと思います。長編BB劇場の根底の設定を作るにあたっても使いやすいとは思うのですが、既存のもっと自由度も認知度も高いキャラクターの方が良いんですかね…
その制作経緯から、投稿者☆(投稿者たちが自分たちをコンテンツ化したもの。多分)に近い位置にある作品で、動画でも投稿者☆と絡められたものが多いですね。投稿者☆ネタは好き嫌いが多い……私もあまり好きではないですし…… 次に内容をば。お世辞にも上手いとはいえない絵、なんて言ってるかもよくわからないフツーに男性の声、ほんの数十秒ほどのセリフの80分以上の繰り返し、イラストとセリフの音ズレ…はっきりいってクソ動画には間違いないです。そのほんへは苦行と称されるに値するものです。しかし、ただクソだと言いたいわけではないのです。その独特のイラストや声、狂ったようなリピートと音ズレにこそファイト☆の魅力はあるのです。普通に文章で表現しろと言われると不可能なのでまぁほんへを見て欲しいです。何十年もある人生の中のたった81分51秒です。そう言われると短く聞こえませんか?
キャラクターのデザインについて。ほんへの良さとは別に、ファイト☆のキャラクターはクッキー☆という、太田純也の作成したキャラクターの雑なコピーみたいなデザインのキャラクターが乱立する界隈において異色の特徴をもっています。
ゴゴゴは猫目でギザ歯、トガシは吊り目三白眼……とそれぞれ、クッキー☆界隈において非常に珍しいデザインなんですよ。そういう点でキャラデザインに基づく需要はニッチではありますが強くあると思います。
そして忘れてはいけないキャラクターにファイト☆の後ろにいる巨人がいます。ファイト☆ほんへの背景を、神社を頭として巨人としてキャラクター化したものです。こういう公式で想定されていなかったであろう捏造、すごい好きです。こちらもクッキー☆としては珍しいキャラクターだと思います。是非登場頻度が増えて欲しいものです。
2イラスト
上記で述べた通り、ファイト☆はクッキー☆に置いて珍しい特徴を持っているので、割とそこそこは描かれていると思います。
ほんへの影響か、イラストでは逆に二人をほのぼのとした感じで描くイラスト、デフォルメで可愛く描くイラスト、カッコよく描いたイラスト、その他様々結構様々描かれているようですね。
ファイト☆のイラストの特徴として、ほんへのイラストの画風が非常に特徴的で再現不可なこと、そしてキャラクターそれぞれがデザインに明確な特徴を保有していること、これによって、ファイト☆は他のボイスドラマ作品に比べ自身の画風といったものをイラストに反映しやすくなっていると考えられます。
逆に言えば、ほんへの独特の雰囲気をイラストにて描くことは非常に難しいと思われます。ファイト☆でのイラストというものは自身の個性をファイト☆の地盤の上に表現する場としては有用かと思いますが、ファイト☆原典の良さを表現する、創作として存分に活かすとなると動画創作には劣ってしまうのではないでしょうか。
ここで実際ファイト☆のイラストを多く投稿している方々を紹介しようと思います。(性別が分からなかったかったので「兄貴」呼びで統一しています。)
・二四歳学生兄貴
https://sp.seiga.nicovideo.jp/user/illust/116288269
(多分)現在最もファイト☆のイラストを描かれている方で、ファイト☆超多人数合作の企画者でもあります。
作品は四コマ、ドット絵、デフォルメ、改変デザイン、他の絵師や作品の画風の模倣など、非常に幅広い作風の多彩な方です。
・鼻炎薬兄貴
https://sp.seiga.nicovideo.jp/user/illust/96106902
かなり投稿初期からファイト☆のイラストを描かれている方です。それ以前からクッキー☆のイラストを描かれていた方ですが、ファイト☆のイラストも多く投稿されています。
デフォルメされたポップで可愛らしい絵柄が特徴的な方で、ゴゴトガのコスプレも印象的です。
・オスワリ兄貴
https://sp.seiga.nicovideo.jp/user/illust/47036598
特に初期に多くのファイト☆イラストを描かれていた方です。
・ポカポカ珊瑚礁兄貴
https://sp.seiga.nicovideo.jp/user/illust/98685898
ファイト☆ほんへの映像とループの回数を計測し、コメントを残した人物です。前述の偉業、また非常に初期に静画を投稿されていたのでここで紹介します。
・ヤッケル兄貴
https://sp.seiga.nicovideo.jp/user/illust/63502965
ニコニコ静画に初めてファイト☆のイラストを投稿した方です。
作品はファイト☆メインというよりは投稿者☆ネタがメインのようです。
3 動画
ファイト☆ほんへそのものの良さを生かすという点においてはやはり動画が一番だと思っています。
ファイト☆動画において一番ネックとなるのは、素材の少なさだと思います。ここをどう克服するかがだと思います。イラスト画像が少ないのは最悪なんとかなるにしても、ボイスがあまりにも少なすぎるのが創作する上で、壁となるとだと思います。(動画投稿者ではないので断言はできませんが…)
その一方、独特なイラストやほんへの内容から、がさつな作りの作品は結構ファイト☆とマッチしてると思います。(個人的には、逆にヌルヌルうごいていたら違和感を感じます。(また、ゴゴトガはボイスがないのを裏手に取って勝手になんの関係もない音声をぶち込むことも可能なので、他のキャラクターではし難いこともできるのではないでしょうか?
次は、実際に投稿された動画の一部を見ていこうと思います。
前者はテルメチヤ兄貴(https://sp.nicovideo.jp/user/35299407?cp_in=user_watchInformation)によるファンシー☆シリーズのファイト☆三部作になります。ファンシー☆シリーズはテルメチヤ兄貴の引き込まれるような類を見ない、沢山の素晴らしい作品群ですが、このファイト☆三部作はその中でも非常に魅力的なものだと思います。
後者は種子骨兄貴(https://sp.nicovideo.jp/user/96117009?cp_in=user_watchInformation)による星を願うという曲の手描きPVです。非常に高いクオリティの動画でファイト☆動画で二番目の再生回数を誇っています。この動画でファイト☆を知った人も少なくないのではないでしょうか?
ファイト☆は、ほかのクッキー☆声優なんかに比べても非常に設定が少なく、なおかつあの動画一本で世界観が完結しているので、この設定を骨組みとしてだったり、いめーじを活用して創作をするのには非常に向いているのだと思います。話の基盤に比較的しやすいほんへの内容ですし。
ファイト☆で創作をすると、比較的他のクッキー☆に比べ一次創作に近い気がします。
こういった自由度ってのは元々クッキー☆の魅力なんだと思うんですが、その中でも、閉鎖的と言いますか、あの神社の周りで情報が少ないながらに完結している、そういった点はファイト☆の創作の道具としての魅力だと思います。
これはんぬえすきー兄貴(https://www.nicovideo.jp/user/65788281)による動画です。元ネタ(というか音声元)があると思うんですけどわたしにはわかんなかったです。んぬえすきー兄貴は少ないながらもクオリティの高い動画を作られてた方で、この動画は最後の投稿から二年半ぶりのものだったりします。
ファイト☆は音声が非常に枯渇しているってのは課題としてあるのですが、逆にゴゴトガは淫夢やクッキー☆になんの関係もない音声を入れても違和感ないことって結構あると思うんですよ。
個人的には欧米人の男性の声とか普通に違和感なくマッチすると思うんですよ。あんまり日本人の声(というより人が話す日本語)、特に女性のものはマッチしない気がします。
海外のミームの音声なんかは結構マッチすると思いますので増えて欲しいです。
こんな感じのファイト☆動画がみたかった人生でした。
こういうのがもっと増えてほしい。
こういうのが見たかった。こういうのが見たかったんです。
4 終わり
なんか、ファイト☆での創作のメリットなんかの考察をしたいなって思って書き始めたんですけど、なんか備忘録みたいになってしまった気がします。
一周年らしいので、これからもファイト☆が繁栄!とまでは行かなくてもなんか細々続いてくれればなぁ…と思っています。
こんなクッソ長い文を読んでくださった皆様、そしてキルカル兄貴、ありがとうございました。
追記…間違い、削除要求等有れば報告ください。