2021年4月の記事一覧
離乳食とコンクリートを足して2で割ったような白い灰色の泥濘があたりと口腔に溜まり澱む
甘美な霧の如き夢に刺さるは鈍重な光を纏う鉛の太き太き棘
甘い霧の中に眠るは甘露の湖沼
堕ち逝き眠りたるは鉛の体
仮初の天国のよな桃色の霧中は
ブリキの舞台に転がるシンナーの幻覚
湖畔に沈む様に呑まれて肺は柔らかな泥で満たされた息を閉じる
傀儡のままで 進むのは
友達殺した 少年兵
銃弾撃ち込み 流す血が
もぬけの中身を 満たすから
さながら縋った 仏ごと
寺燃やされた 赤子の様(よ)
瞳に映った その炎
ちっとも熱くも 寒くも無(ね)
我に帰った 奴隷ども
一体ここから 出れたとて
何を目指して 進むのか
捨てられた身にゃ 宿るまい
崇め奉る その仏
我にはちっとも ありゃしねぇ
人の空虚を 見下して
お前が一番 伽藍堂