FF16 感想や評価、批評などなど


趣味で平和島の王をやっています。

FF16をやったのでネタバレに配慮せず色々書きます。
サブクエストを全てクリアして出来る限り文章も読み込んでいますが、間違っていたり知らなかったりするところがあってもご容赦しなさい。

ストーリー ★★★★☆
戦闘の面白さ ★★★★★
テンポなどやりやすさ ★★★★☆
脚本の気合いの入れ方のオンオフ★★☆☆☆

結論から言うと俺個人としては良作だと思います。

まずはそれぞれの良いところから。

・ストーリー
展開的には全く飽きがこない。ストーリー1本で進めると全く分からないのでサブクエストをやらなければ内容がほとんど理解できないしあんま面白くないのに注意。

具体的に言うと最後の闘いの直前にヒロインとキスするイベントがありますがそれも任意のサブクエですし、世話になった村が崩壊したり蜂起したりするのも任意のサブクエ。あとこれはありがちだけど最強装備もサブクエやらないと完成しません。多分店売りだけでもクリア全然出来ます。

次に戦闘面。
かなりやりごたえがある。
ジャスト入力要素(シビアではない)
MPの概念はなく、技はリキャストタイム式。賑やかしで無限に魔法が撃てる。
爽快感に全振りしている。イメージ的にはニーアレプリカントとニーアオートマタ、FF15のような準無双系。DMCにも相当寄ってるらしい。俺は知らないけど…

ちなみに自信が無い人でも補助アクセサリが優秀すぎる。なんかの特典なのか誰でも持ってるのかは分からないけど、□ボタンを連打してたらその時の状況によって最適な攻撃を選択してくれたり、攻撃当たる直前にスローモーションになってマヌケでもジャスト回避出来たり…

あと全アクションゲームが採用すべきなFF15のシフトブレイクのような技がある。これはかなり良い…

味方NPCもまあまあ優秀。すごく使える訳では無いけどまあニーアオートマタの片割れぐらい。

じゃあ次はキャラクターの魅力だとか俺の好きポイントだとか偏見を書きます。

クライヴさん

みんなクライヴくんって言ってるけどちょっと畏れ多いので俺は常にクライヴさんと呼んでいます。
とにかく声がいいね。声優さんに詳しくないとは言えハッキリ言って全然聞いたことない人だったけど、演技がすごく素敵。優しい声も怖い声も凄いし泣く演技に関してはティーダに迫るものがある

声の話はあんまり得意じゃないんでキャラクターに話題を戻すと、
端的に言うと本当に優しいし良い人なんだけど「仕方ない、殺すか」のスイッチを押すのが早すぎるのが魅力。
雑な例えをするのであれば、
・開幕から覚醒してるクラウド
・殺人行為をする桐生ちゃん
街中の人の悩みをめちゃくちゃ解決しながら鈍感な様はまさに桐生ちゃんな感じする。
余談ですがサブクエとかで絡んでくる敵のノリは完全に龍が如く。
最初から人間として完成されているのでストーリーを通して成長するのは恋愛観しかない。

ジョシュアさん

覚悟決まりすぎてるのでジョシュアさんと呼ばせて頂いてます。
フェニックスのドミナント(召喚獣の能力者みたいなもの)
フェニックスの祝福という概念があって、決まった1人に能力の一部を使わせることが出来る。フェニックスのナイトを担当する人が祝福を受けるならわし。ストーリー開幕からクライヴさんが祝福を受けています。
とにかくピンチには大体現れてくれて大体何とかしてくれる。知識の面でサポートしてくれるんだけど普通にフェニックスのドミナントなのが強すぎる。

ジル

メインヒロイン。
クライヴさんはこの人以外とは別にいい感じになりません。
ネタバレ踏まないようにしてきたから見てないけど、「空気」って言われてるんじゃないかな?と正直思っています。普通によく出てくるし活躍の機会もちゃんとあるんだけど最終盤になるまでクライヴさん全く恋心抱いてないような感じだし、かといって「相棒!」というような感覚もない。
性格に関してはキツくも優しすぎもしない。なんか激怒するイベントが2回ぐらいあったけどそれもまあ…ジルに問題があるわけじゃなくてちょっと脚本の問題かなんかで急展開だったり説明不足みたいな展開で割を食っている印象。
FF15のルナフレーナも全然出番ないとか言われてるけど存在感は似たようなものな気がする。決してキャラが嫌いとかではないです。ジルより他のキャラの出番がちょっと多すぎる。性格的には非常に献身的で良い子です。シヴァのドミナント。武器はレイピア。


トルガル

犬って言うか狼?めちゃデカい
固定パーティメンバーが居ないFF16ですが、トルガルはほぼ全ての場面で一緒に戦ってくれます。
普通に強い。なんか凄いスピードで突進してくれたり、お気持ち程度ではあるが回復も出来る。みんな信頼出来るが最も重要な存在だと思う。なんか「犬出しとけばウケるだろ?」って感じで出されたのかと思ったけどいい塩梅の存在感ですごくよい。
ちなみに正体は氷狼フェンリルだということが明かされるんですがあまり突っ込んだ設定は出てきませんでした。大事な時に姿形がフェンリルになってカッコイイんですが、もう少し説明が欲しい(まあ、フェンリルであると言う価値よりトルガルはトルガルで良いじゃないかみたいになりそうだけど)し、なんかのスイッチとかでフォルムチェンジを任意でしたかった。


シド

フルネームはシドルファス・テラモーン。異名は雷神シド。ラムウのドミナント。ストーリー序盤あたりで退場するも、いい感じのキャラと続々出てくるキャラからの評判、クライヴさんがシドの名を継ぐことによって最終盤まで存在感が強いキャラ。兄貴肌というか親父肌?ベアラー(被差別種族)を保護する活動をしている。

ちなみに普通の人間はクリスタルを使って魔法を操ることが出来ますが、ベアラーはなんとクリスタルを介さずに魔法を使える。有能じゃんかと思いつつも基本的にはいわゆる人外の扱いを受ける。呼び方も「人」「ドミナント」「ベアラー」で別れていて、ドミナントは結構しっかりした扱いを受けるんだけど、ベアラーは違う!

「家畜」「人と同じようには扱ってあげられないが…(普通にベアラーに対して負の感情を抱いてない人のセリフ)」「信じてたのにベアラーだったなんて!殺してやる!」「子供が生まれたけどベアラーだったのよ…役所に届けて処分してもらったわ…」→「ママ、ちゃんとした弟が欲しい〜」など。なおベアラーは魔法を使いすぎると苦痛を味わいながら石化して死にます。見た目は完全に人ですが産まれたら顔面に特有の刺青を彫られるので見た目でわかるようになってます。

刺青には消す時に染み出る致死性の毒が仕込んであって、一応外科手術で消せますが超きつい上に大体死ぬらしいです。
シドの項目なのにベアラーの説明になってごめんよ、シド。多分名前とかの由来はFFTの雷神シド。


ベネティクタ

ガルーダのドミナント。
なんかあんまり印象ない。
シドと結構関係あるらしいけど深掘りはあんまりないです。


フーゴ・クプカ

モーグリみたいな名前の人
タイタンのドミナント。
性格はまあ易怒的で怖い人
ベネディグタの事が好きらしい。
タイタンだから重厚な攻撃…と思いきやまさかの機敏に動いてくる。デビルタイタン戦でソニックの体験版みたいなことをさせてくる。

怒ったクライヴさんに両手を切り落とされる。この手の(ダジャレじゃないよ)ゲームは切り落とされた手とかを写さなかったりなんとなく隠れたりするもんだけど普通に落ちてる手が写るし切られてなくなってる方の腕もしっかり全部写してくれる。

片手失う展開はどの作品にもあるけど両手はちょっと可哀想。
俺はあんまりその手の(ダジャレじゃないよ)趣味は無いけど、義手で上手くフォークだかなんだかを取れなくてプルプルキレてるところは刺さる人には刺さるんじゃないかなあ…フーゴさんは食べ物にフォークも刺せないけどねw

ディオン・ルサージュ


バハムート


王子様。
今回の中村悠一枠。
バハムートのドミナント。
幼馴染で親友が従者だがそいつと恋仲。
クライヴさんのことを「イフリート」、ジョシュアさんのことを「フェニックス」と呼ぶのがちょっと粋で良いね。
なお、恵まれたビジュアル、恵まれた声優、恵まれた設定、恵まれた召喚獣を持ちながらも正直俺からの評価が微妙。
正確にはこの人はすごくいい奴だと思うんですけど、見せ場がバハムートに集約されていてそれもごく一瞬。
なんかご都合的に暴走して罪滅ぼしみたいにサッと死ぬし、恋仲になってる相手は男で、FFとしては珍しいなと思うんだけどそれもあんまり描かれないし…というか全く描かれない。とりあえずゲイにしとくかみたいな雰囲気を正直感じた。

キスしろとか言う訳じゃなくて、幼少期の回想だとか、恋仲になった時の話みたいなのも一切ない。「現在は恋仲になっている」の一文で説明終了。2人が話すシーンみたいなのも多分2回ぐらいしかない。

まあディオンが…というよりこの国の描写があっっっとう的に足りてない。これは明確な批判ポイントなので後ほど多分書きます。

Twitterとかで「完走しました、ディオン好き」みたいに書いてる人結構多いから期待したんだけど、活躍の場がほとんど無いせいで「好きになるとか嫌いになるとかじゃなくてこの人がどんな人か分からずに話が終わってしまった…」というちょっとした虚無。
まあ「我が翼を預けよう」とか、恩義に報いる性格とかそういうのは好き。あとはまあやっぱりバハムートがカッコイイよね。あとは助けてくれた女の子とかの話をもっとして欲しかったな〜、、、正直ディオンが好きって言う人はどこが好きなのか教えて欲しいです。好きになりたいのに情報が無さすぎる。


バルナバス・ザルム


オーディン

バルナバスおう。オーディンのドミナント。
この人も圧倒的に描写不足。
しかしながら人間味のない演技がすげー魅力的。
あと個人的に俺はこいつがかなり好きです。描写は足りないんだけど明確に何一ついい所のないただの悪役って言うのが好きなんですね。あと気持ち悪い。
サイコパスキャラ風の立ち位置なのにそれらしい魅力も無い、ただあんまに何も考えてなくて、後述するアルテマの言いなり。クライヴさんとの戦いでいきなりかなり元気を取り戻して気持ち悪い感じになり、いい感じの展開かと思いきや一切改心とかせず、最後の最後までクライヴさんの嫌がらせをする、振り切ったキャラ。俺はこういうのがかなり好きです。てか母親に関しての深掘りは?

ガブ

最序盤から最終盤にかけて有り得ないほど活躍する斥候。
「ただの良い奴」「ただの有能」「ムードメーカー」「行動力ありすぎる」「明らかにジルより出番が多い」
というすごいキャラ。脚本の恩恵を最も受けているキャラだと思う。むしろクライヴさんやジョシュアより贔屓されていると思う。有能すぎて語るのがむしろめんどくさいのでプレイしてください。

アルテマ

声が宮本充なのですごく怖い。
ちなみに宮本充さんは東京都大田区大森生まれの大阪府堺市出身です。おれは大阪府堺市生まれで大田区大森出身なので宮本充さんも俺の事を意識しているに違いありませんね。
良い意味でFFあるあるの「よく分からない事がしたいラスボス」枠なんですが、比較的序盤から出てくるのでぽっと出感は無い。
FF13のブーニベルゼに近い感じかな…
信念が一切曲がらない清々しいヤツ。ディオンより設定の描写多めです。俺はまあまあ好きかな。

本当はカローンとかブラックソーンとかグツとかも話したいけど今度にします。

批評など

まあまずはやはり、ストーリー展開の描写不足でしょう。
いや、ストーリー、大体面白いんですよ。最近のゲームの中でもかなりイケてると思う。初期のFF15とか、FF13ー2とか、龍が如く6みたいな「ちょっとアレだな…」とかのレベルには絶対ならないです。

まあまずひとつ、ディオン周りが明らかに描写不足だし、最期なんて「こんな感じでバハムートやらせてこんな感じで死ねばみんな感動するんじゃない?」感がめちゃくちゃ強いですからね。

そしてそれに付随してアナベラ(上記画像)。
クライヴ、ジョシュアの母親なんですがストーリー序盤で国を裏切りザンブレク(ディオンの国)に亡命して普通に教祖(指導者)と子供まで作り独裁体制を敷く悪女ポジション。そして幼き子は次期指導者に。
ディオンは国を継げないがバハムートを持っていて筆頭の戦闘員。

ここまで色々揃ってたらアナベラ含む全キャラがスッキリ殺したりスッキリ死んだり何かしらの活躍をすると思うじゃないですか?何も無いんですよ。何やらパニックになって自害する。裏切った理由も「クライヴにフェニックス宿らんしジョシュアに宿ったと思ったら病弱じゃん、色々民に言われるし国裏切って息子も含めて皆殺しにして強い国で子ども作って支配するぞ〜!」だからね。その子どもの正体はなんかアルテマが化けてただけだし、暴走して死にかけのディオンがそのアルテマに槍投げて(別に当たってない)(消えただけ)子供死んだと思って普通に自殺。
その後も特にその話はストーリーに絡みません。
ディオン父も明らかに恨まれキャラとして出てくるんですけど何やらいきなり死ぬし、「前はいい人だった」ってディオンはよく回想してるけど「どういい人だった」とかはほとんど描写ないです。
イメージ的には死ぬ時すらスッキリしない機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ2期の登場キャラ、イオク・クジャン。
でも喩えるならなんというか…ラスタルが川で溺れたところに雷降ってきて死んだみたいな意味わからん感じ。

あとはベネティクタとフーゴの話かな?そんなに描写ないです。

最終盤の流れもまあ、龍が如くって感じです。終盤にかけては面白いのに急にちょっと投げやりになってきた…?最後はまあ…あーなるほどね。みたいな。そんな感じ。

あとはミニマップがない…のはちょっとモヤる。

のと、アビリティとか装備をいじるところでの画面の遷移がちょっと遅い。

エリアルブラストは…敵が見えない。これに関しては使わなければ良いだけなんですが。

ただ個人的に一番気になったのは、街中での移動が遅すぎる。これに尽きる。FF15の走る速度とか、レガリアがいかにすごいのかがわかった。

ただ、個人的にすごいなと思ったのは、ダンジョン中の細っこい道とか屈んだりするところみたいな「他のゲームなら絶対遅くなるところだ」って言うところがむしろ移動めちゃくちゃ早かったりするのはポイント高いです。

チョコボが木につっかかって硬直モーション入るアレはマジで要りませんけど。

あとはQTEですかね。これはシステム自体が賛否両論あると思うんです。俺も「あってもいいかな」ぐらいの感覚でそこ自体に批判とかは無いですけど、ラスボス戦のあのQTEだけはちょっと理解に苦しんだ。

あれも流石に「え、最後のこれどうする?入れとくか?」「流石に雰囲気壊れないか?」「真面目なシーンなのに面白くなっちゃわないか?」みたいな会議があって、「じゃあ入れるか」で通ったわけでしょ?みんな疲れてたんだろうな。

こんだけ色々悪いところ書きましたけど総評的にはかなり面白かったです。オススメは絶対出来ますので是非プレイしてみてください。やっぱギガフレアとか撃ったりするのは雑に楽しいですよ。

 6月30日 平和島の王 


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