天空の落としもの シーン3
推奨楽曲
p1 a.k.a. 2g
《Central Heating》
収録アルバム
p1 a.k.a. 2g × 呂布カルマ
《A New Misunderstanding》
→この楽曲を聴くことができるストリーミングはアップルミュージックのみで、デジタルの販売はiTunes Storeのみとなっております。
残念ながらAmazonやSpotify、YouTubeなどでの配信はありません。
しかし、とてもいいアルバムです。
是非、購入して聞いてみてください。
アップルミュージック利用者はいっぱい聞こう。
p1 a.k.a. 2gさんの楽曲はSoundCloudにもありますので、そちらの方も合わせてチェックしてみてね‼︎
1
<博士> アッゲェーラ[ハカセ]
「場所『萎本木』。〈シシャ〉の数、5体」
空中ディスプレイに表示。
魔法反応を探知。
クレムゾンレッドの髪。
頭頂部についたお団子ヘアがキレイ。
彼女はハカセ。
<頭> アカリ[明莉]
「よし、行こう」
黒髪ロングヘアの女性
空中ディスプレイをにらみ……
作戦の始まり
彼女はアカリ。
2
〈ゲート魔法〉が起動。
その場所とは別の場所につながった巨大な出入り口が、ビル手前の歩道の上に出現する。
(別の場所につながる門。二次元の平面の大きな穴が現れる)
それによって、この街がまとっている"闇夜にたたずむ怪しげなゾンビの都市"という空気/イメージが一気にかき消され、危なかっしい不穏さが濁流のようにその場に流れこむ。
歩道に出現したゲート周辺から、バリバリと電流のような視覚エフェクトが四方八方にまき散らされ、ギョッとしたゾンビたち(スーツを着たオフィスワーカー、手をつないで歩いていたカップル、若い女性のグループなど)が急いでその場から走り去っていく。
ゲートからヒトガタの、ヒトにしか見えない、全身ボディースーツ姿(※)の怪しい集団……「サイバーパンク」をイメージさせる未来的な"痛い"連中が出てくる。
彼らの名は〈人形〉
とりあえず簡単に言うと……彼らは"ニンゲンではなく、アンドロイドのような人工的な生命体"だ。
(いや……まぁ、この説明は、正直 誤解 以外なにも生まないような説明だ。なぜならば〈人形〉とは"かなり大きな概念的な存在、かつ技術そのものを指す言葉"だからだが……それはさ、横に置いといてね、さっさと物語読んでもらいたいのよ。読んでりゃ、なんとなくわかるから、うん)
このわけわからん連中が、物語の主人公である。
「映像」を見ている筆者は、かっこいい……よりも気恥ずかしさで震えてきた。
とりあえず落ち着こう……うん……
彼らがジコホンイに現れると同時に、ビルの手前にある四さろの交差点の信号が全て赤になり、ホバーカーが自動的に停止した。
現場に現れた14人の人形たちからなる[アルファチーム]は現場から迅速にゾンビたちを追い払い、「禁止」と表示された電光掲示板のような壁(オレンジ色にきらめくカーテンのような立体映像の壁)を出現させて、ゾンビが立ち入らないように事件現場と通りをしゃ断する。
(アルファチームは赤を基調にしたボディースーツを身につけている(チームによって色が違う))
ビルの手前の車道の上には、4人の人形が5つの空中ディスプレイを見ながら、なにかを話し合いつつ、空中ディスプレイを指でなぞっていて……なにかプログラムかシステムのようなものを起動している……たぶん。
そんな感じに見える。
(筆者は、映像に映るコレらがどういったもの、どのような効果をもたらすものなのか、知識がないのでよくわからない)
その近くにいる4人の人形は、ドアぐらいの大きさのゲートを二つ起動させて その中に入っていく。
(ゲートがどこにつながっているかは、映像からでは判断できない)
ビル手前の道路で立ち止まっているホバーカーは、新たにゲートを起動し、人形たちが そこに誘導している。
ゲートは 少し離れたところにある反対側の四さろの交差点につながっており、そこで3名の人形たちによる交通整理によって、ホバーカーは現場から脱出していく。
3
<働> クレア[Claire]
「民間人の現場からの退避、避難完了。周辺の安全も確保……コッチはいつでも突入できるけど、まだ?」
ヘルメット越しに茶色の肌が見える女性。
慣れたやりとり。
緊張を打ち払い……
ビルをにらみ
その時を待ち……
<頭> アカリ[明莉]
「もうちょい待って。『青鷺橋』と『羊歯外橋』、あと『清浄寺』、『間町』の封鎖が完了してから。その後で〈シシャ〉を『シダ公園』に追い込むから」
4
クレアが後ろを振り返ると、赤いボディースーツだけ着て、ヘルメットをつけていないアカリがいた。
<働> クレア[Claire]
「ホテルの封鎖は終わった?」
クレアが確認のために聞くと、アカリは
<頭> アカリ[明莉]
「大丈夫、[ブラボー]が抑えたから」
アカリが空中ディスプレイを手元に出現させて、クレアに見せる。
ディスプレイに現場周辺の地図が表示され、地図上……現場の東側に二つの赤い丸が出現した。
<働> クレア[Claire]
「OK。わかった」
二人の目の前に空中ディスプレイがパッと明かりがつくように出現。
ハカセが画面に映り、報告する。
(ビデオ通話みたいなカンジだ)
<博士> アッゲェーラ[ハカセ]
「〈シシャA、B、C〉移動中。『金染布台3丁目』に移動……ちゃんとコレ、〈ルアー〉に引っかかってるよね?」
ハカセが顔を横に向けて、少し不安げに誰かに聞いている。
アカリが、ハカセが映る空中ディスプレイとは別に、二つの空中ディスプレイを手前に出現させると、空中ディスプレイは現在、自分たちがいる場所 その周辺の地図を表示している。
その地図の上には、それぞれABCDEと表示されたオレンジの点が見える。
地図の一つ、現在の場所より東のポイント(道路の上)に 二つの × マークが出現した。
出現すると同時に二つの空中ディスプレイの上に、三つ目の空中ディスプレイが現れる。
ディスプレイは浅黒い肌を持つ細身の男性を映し出す。
(ブロンズ色の髪をコンマヘアにしている)
外国人っぽい見た目ではあるのだが、具体的にどこの地域の人なのか見当がつかない。
その男性がアカリに報告する。
<中佐> べンニャーミン[Benijamin or Bennijamin]
「こちら[チャーリー]。『間町』と『腐京タワー』につながる道の封鎖完了。〈シシャD、E〉に変化無し。〈ルアー〉は良好。周囲に他のシシャの反応無し」
数秒ほど遅れて地図上に、別の二つの × マークが出現した。
先ほどのポイントから、さらに東の位置。
四つ目の空中ディスプレイが現れる。
今度は薄茶色の肌で黒い髪を後ろで縛っている(ポニーテールの)、東あるいは東南アジア系の見た目をした女性が現れた。
<月華> ニグラ[尼古拉 Niggura]
「[デルタ]。『羊歯外橋』と『清浄寺』につながる道を完全に封鎖。ほんのちょっと前から〈ルアー〉の調子が悪くて、電源が切れたり ついたりをくりかえしてるんだけど……ハカセ、代わりのルアー急いで送れる?」
4つの空中ディスプレイの隣りのディスプレイに映るハカセが答える。
(同時通信なのか、ハカセは視線をずっと一定方向に向けたまま しゃべっている)
<博士> アッゲェーラ[ハカセ]
「うーん……なんだ、寿命か? いいや、OK。送ったよ」
空中ディスプレイに映るニグラが、少しの間 後ろを振り返ってから、アカリに視線を戻す。
<月華> ニグラ[尼古拉Niggura]
「OK、ありがとう」
また地図上に、別の二つの × マークが出現した。
『シダ公園』、南の位置。
五つ目の空中ディスプレイが現れる。
今度は黒髪の……中性的な見た目をした黒髪の男性が登場。
東アジア系の顔立ち、黄色味がかったベージュの肌を持つ黒髪の男性(……なんだか女性のようにも見える日ノ本人に似た男性)を映し出す。
<占者> ブルック[Brooke]
「こちら[ブラボー]。『青鷺橋』周辺と『シダ公園』の高速道路出口を封鎖。ホテルにも入れないようにしたよ。野球場と公園入り口は開いていますので、早くスリーアウトさせて帰りたいです。あと、氷水で冷やしたキュウリとトマト、キャベツはおいしいでーす♪」
5
カメラが現場から移動する。
野球場のような場所を映すと、そこではライトブルーのボディースーツ(デザインそのものはアルファチームと同じもの)を着た数名の人形たちが、キュウリやトマトに塩やマヨネーズ(チューブに入ったもの)をかけたり、キャベツのざく切りをステンレスボウルに入れてオリーブオイルとDiane's Ritzy Mash Up Sauce(日ノ本名 リッチー・ソース)をかけて美味しそうに食べている。
ブルックは左手に塩の小瓶(アジワイシオと書かれた小瓶)、右手に赤いトマトを持っており……早く食べたいのか、トマトをボールのようにちょっとだけ上に放っては、キャッチするをくり返している。
ソレを見たハカセが、はしゃぐように反応。
<博士> アッゲェーラ[ハカセ]
「あ、ズルい‼︎ さては生ビールも……」
怒るわけではなく……
逆に調子に馬乗りして調子を合わせる
高等テクニック
(仕事中)
<占者> ブルック[Brooke]
「うん。だから、早く飲ませておくれ」
うずうずしているブルックに
アカリのイカリが襲いかかり
<頭> アカリ[明莉]
「おまえらぁ……」
アカリの怒り顔を真剣に見つめるクレア。
<頭> アカリ[明莉]
「とっといてよぉ……」
うん、知ってた……と、クレアは情けない上司を見かぎり、目の前のビルに集中する。
ちらっと、クレアがアカリを見る。
二人の目が合う。
一瞬のアイコンタクトが交わされる。
アカリとクレアの呼吸と呼応が一致する。
<働> クレア[Claire]
「アルファ、スタンバイ」
※以下が人形の基本的な服装と装備
◯服(全身)
●ボディースーツ
→見た目がプ◯グスーツに似てなくもない
(表面がテカテカしている)
◇前面のデザイン
両胸に広がるようにデザインされた、ツバサを広げたヤタガラスのシンボルマーク
◇ 背面のデザイン
一つの白い星が地上を照らすような光線を放っている
→服と言っていいのか? コレ……
◯両手
●グローブ
→基本的に手の甲の部分はボディースーツと同色(アルファは赤)
→手のひらの部分は全てのチームがスチールブルーで統一されている
◯両足
●ボディースーツと一体化した靴
→両足の足首から足の表にかけて、片翼の黒いツバサ(左右に対応したツバサ)のイラストが描かれている。
◯頭部
●ヘルメット
→ 頭頂部にWの形をした(左右が赤で、真ん中が黄色の) 突起物があるヘルメット。
両ホホの部分にも小さな突起物があり、目の部分には黄色い透明なゴーグルがついている。
◯持ち物
●パルス・アサルトライフル
→先ほど出てきた黒一色の連中がもっていたものと同じものか?
(うーん……よくわからん)
→赤茶色のライフルで、コチラは銃身(バレル)がやや短くなっていて、さらに先ほどのものよりも細くて小さいサプレッサーが装着されている。
シーン3 短めキャラクター紹介
●<博士> アッゲェーラ[ハカセ]
お団子ヘアの天才ハカセ
デミグラスソースがかかったフワトロのオムライスが大好物。
でも、アンチ「ナポリタン」主義者。
●<頭> アカリ[明莉]
腐京人形コミュニティのトップ。
非常時は優れたリーダー。
でも、平時はただの昼行灯……
●<働> クレア[Claire]
とてもよく働く人形。
全てはコミュニティのため……いつも全力プレー。
でも、燃え尽き症候群になりがち。
●<中佐> べンニャーミン[Benijamin or Bennijamin]
みんなが頼りにする中佐。
コミュニティでは珍しい既婚者。
周りの人形たちは「身持ちが固い……」と、密かに思っている。
●<月華> ニグラ[尼古拉 Niggura]
〈マトモ枠〉の人形。
戦闘、折衝、両方こなす優れた人。
美術愛好家。
ケーキはカフェで食べたい派。
●<占者> ブルック[Brooke]
怪しい占い師。
本当は占いなんて知らない。
知っているのは、運命と安寧の……ほろ苦い味わいだけ。