天空の落としもの (1巻) 今巻に出てくる人形 一覧
(1巻) 今巻に出てくる人形 一覧
→シーン3〜7.5に出てくる人形たち
あいうえお順
●<悪> アオイ[蒼]
見た目が男の娘そのままであり……子供っぽい、ひ弱そう、カワイイ、というイメージを抱かれがちな男の人形。
が、性格は実に好戦的であり、かつ口が悪い。
オマケに自分がカワイイと思われていることを自覚しており、よくそれで自分を子供ゾンビと思いこんでいる腐京のゾンビ(だいたい男性)を釣って小金を巻き上げている。
人形の間では、マイペースを絶対に崩さない人形とみなされており、基本的にノンビリ屋。
といっても、それなりに仕事はできる。
ただ、気が進まない仕事、やる気が起きない仕事は進捗が遅く、たいてい誰かからケツを蹴られて仕事を進めている。
趣味はラーメン屋めぐり。
最初期からいる人形の一人。
●<頭> アカリ[明莉]
どことなくアジア系、もとい日ノ本人っぽい外見、スラーっと肩あたりまで伸びた黒髪が特徴的な女性の人形。
個性が強すぎる面々しかいない腐京人形コミュニティのトップ。
人形コミュニティ全体にとっても重要人物。
ただ、リーダーシップは間違いなく一流なのだが……仲間内での評判は悪い。
仕事がない日は、一日中寝てる、昼から酒を飲んでいる、街をふらついている、本を読んでいる……それぐらいしかしない。
かなりの昼行灯。
冬は特にひどく、コタツから全く出ない。
下手するとコタツを背負って外出することもある(カタツムリかイモムシのように動く)。
趣味は利き酒。
日本酒、焼酎、梅酒、泡盛、ソジュ、マッコリなどを好む
最初期からいる人形の一人。
●<虜> アヤノ[綾乃]
優雅な雰囲気をかもしだす色白な金髪美女。
見た目は大人。中身は子供。
すぐ泣く。すぐ怒る。すぐすねる。
お菓子をあげると機嫌が良くなる。
とにもかくにも天真爛漫な性格。
性格からは想像しづらいが、仕事はキチンと素早くやる。
そのため、周りからとても頼りにされている。
戦闘能力はそれなり。
相手を倒すことよりも邪魔しながら足止めし、リコやアオイたちが仕留めやすい状況を作りだすことを目的に行動する。
<虜>としたのはワケがあって、彼女が日ノ本のキャラクターコンテンツ企業『だんだんトリコ』の熱狂的なファンだからだ。
(外部の人たちは、この熱狂的なファンを「虜」と呼称している)
寝る時は必ずとなりに『だんだんトリコ』のキャラクター人形を置いている。
じゃないと、よく眠れないとのこと。
(住んでいるアパートの部屋は『だんだんトリコ』のキャラクター人形によって埋め尽くされており、毎年 大金を払って人形のクリーニングをおこなっている)
人形たちが活動を始めた初期に加入した最古参メンバーの一人。
●<博士> アッゲェーラ[ハカセ]
お団子ヘアに強いこだわりを持つ白人の女性の人形。
(見た目は南欧の人っぽい)
他の人形からはアッゲェーラではなく、ハカセと呼ばれることが多い。
人形たちが使うツールの開発/管理部門の責任者。
ツールを一から開発することもあるが、他国で広まり出した技術を加工/修正して、人形コミュニティ全体が使いやすい技術に変えていくことが得意。
(既存の武器、道具の改良も得意で、改良に伴い性能が大幅に向上したモノがいくつもある)
戦闘など前衛として前に出ることは少なく、後方で人形たちの支援にまわることが多い。
日ノ本のソウルフード「ナポリタン」を心の底から嫌悪しており、ナポリタンを見かけるたびに
「なんでスパゲッティにケチャップをかけるの、普通にトマト使えばいいじゃん‼︎」
と怒り出す。
たが……蛮東あたりでたまに見かける白いパスタ料理「イタリアン(※)」に関しては
「サラダ油は使わない方がいい。オリーブオイルかごま油を使う。炒めるのはピーマン、タマネギ、マッシュルーム、厚切りベーコンだけでいい。出来上がったらチーズをたっぷりかける。もちろんコショウは粗挽き。しょうゆは……かけてもいいし、かけなくてもいい」
と、意外なことに肯定的である。
(ハカセが作る「イタリアン」は、蛮東の人形コミュニティに所属する人形たちから絶賛されており、レシピを教わる人形も多い。ちなみに、本人が好きなパスタ料理はCasoncelli(カゾンチェッリ))
趣味は雑貨屋めぐりと雑貨の購入。
どのような用途があるのか、ぱっと見よくわからない雑貨品をよく買う。
(※)イタリアン
蛮東ではケチャップを使わず「ナポリタン」で使う具と一緒に、パスタを油でいためる(そこにしょうゆを加えたり加えなかったりする)白いパスタ料理として存在している。
しかし、天西では「ナポリタン」のことを「イタリアン」と呼ぶ店が数多くある。
さらに中部では熱した鉄板(ステーキ皿)に「ナポリタン」を盛り、さらにそれを囲いこむようにしてとき卵を流しこみ、半熟になった卵と一緒に食べる料理「鉄板イタリアン」というのもある。
ナポリタン……奥が深い。
●<働> クレア[Claire]
黒髪と茶色の肌を持つ女性の人形。
とても熱心に働き、よく燃え尽きる。
感情の上がり下がりが激しく、彼女がいないと、なんだか寂しい気分になる……そんな美味しいポジションの人形。
とにかく よく働く。
朝から夕までバイトしつつ、その上で人形コミュニティで働いている。
なので周りの人形たちから、働きすぎなところを心配されている。
本人いわく
「なにかしら動いていないと落ち着かない」
だそう。
それとは別に、常に誰かが隣にいないと不安になるらしく……一人でいると将来のこととか、昔のこととか、自分はどうありたいのかとか、いろんなこと(考えても答えが出ないこと)を考えこんでしまうクセがある。
趣味は、他の人形と一緒にどこか行くこと。
カラオケ行くなり、遊びに行くなり、飲みに行くなり、どんなことも一緒になにか楽しむことが楽しい。
一人で遊びに行っても、なぜか楽しめず、誰かと一緒に楽しみたいな……と、常に考えている。
●<狼> シュウヤ[修也]
人形コミュニティで働きながら農業を営んでいる男性の人形。
日ノ本人。
実直でカタブツ、頑固な性格なのだが、仲間内では とても信頼されており、かつ慕われている。
自宅でもプランターでミニトマトやバジルなどを育てていて、部屋の至る所にプランターや植木鉢が置かれている。
そのため、部屋の中がジャングルみたいになっている。
ハイキングとあてもなく放浪するのが趣味。
(あてもなく放浪するといっても3年に一度、アカリたちに断りを入れてから、貯めていた有給休暇を一気に消化して3ヶ月ほど蛮東や天西などを放浪する)
最古参メンバーの一人。
シュウヤの加入は、人形コミュニティ結成の契機となった。
●<月華> ニグラ[尼古拉 Niggura]
薄茶色の肌で、東あるいは東南アジア系の見た目をした女性の人形。
しっかり者。
腐京人形コミュニティの数少ない良心。
周りの人形たちからは〈マトモ枠〉とみなされており、とてもありがたがれている。
他生命体コミュニティとの折衝役を務めることが多い。
そのため腐京や蛮東に在住しているゾンビ以外の、ヘビ人、グール、ミリィ・ニグリィ、イス人といった様々な生命体コミュニティとコネクションを持っており、他生命体コミュニティから別の生命体コミュニティとの調停を依頼されることもある。
戦闘においても優秀。
前衛、後衛、どちらのポジションであっても重要な働きをするオールラウンダー。
趣味は美術館・建築巡り。
ヒマさえあれば日ノ本中の美術館・建築を見に、様々な場所に行く。
好きな建築家は
◯白川起領
◯EAHAA(イーハー)
→日ノ本の有名な建築ユニット、または建築設計事務所。
(鑑賞のついでに、街をブラブラして評判のレストラン、カフェに行くのも趣味の一つ。美味しい料理やケーキ、お茶、コーヒーなどをよく楽しんでいる)
●<春雷> ハルカ[春香]
茶色の肌、しなやかな黒髪、なんとなく東南アジア系の外見をもつ元気いっぱいな女の子……にしか見えない女性の人形。
人好きというか、ゾンビ好きというか、コミュ能力がむちゃくちゃ高い。
とにかくファッションにうるさい。
そのせいか、見た目が頻繁に変わる。
とくに髪型がコロコロ変わる。
ボブにして学生っぽい見た目になったり、ウルフにしてミステリアスなオトナを装ったり、ロングの姫カットにして地雷系になったり、ゆる〜くカールしたツインテールにして量産型と……
なんつーか独特なムラっ気というか、気ままというか、浮気症というか、よくわからん こだわりというか、そういう点で一本筋が通っている人形である。
主にチームや部隊を率いて前線に出ることが多い。
人形たちに訓練を施す訓練教官でもある。
趣味はDJ。
(ファッションではない。彼女にとってファッションとは生きることそのものだからだ)
最初期からいる人形の一人。
●<占者> ブルック[Brooke]
女性のようにも見える中性的な見た目をした、黒髪の男性の人形。
東アジア系の顔立ちで、日ノ本人っぽく見える。
占いを生業としているのだが、そもそも占いの知識が全くない。
本人いわく
「本来なら売れない、当たらない、なんにもならない、そんなものを売るのが占い」
なんだとか。
占いがもつ怪しさや艶やかさが好きだから、こんなことをやっているらしい。
実際は相手を観察し悩みや望みを聞き出してから、タロットカードや水晶玉を使って、いかにも占いをしているかのように見せつけ、相手に対して自身の望みをハッキリと自覚させながら、それに向けて行動するよう促しているだけだったりする。
前衛や後衛、どちらのポジションでも活躍するオールラウンダー。
敵を倒すこともあるが、周りの人形を補助しながら、相手の邪魔や足止め、デバフをかけるのが主な役割。
前線にて小隊を率いることも多く、前線指揮官として非常に頼りにされている。
趣味はTRPGをやること。
数時間かけて立ち絵を描き、その上でさらに数時間(場合によっては数日)かけて、かなりめんどくさい設定を持ったキャラクターを作ることが多い。
例
◯完全犯罪を何度も成功させているサイコすぎる女性のベビーシッター
◯やたら「オレはベトナムのジャングルで、ベトコンとずっと戦っていたんだ」と連呼する従軍経験のない映画オタク
など
ロールプレイのクセも強く、毎回のように周りの参加者を引っ掻きまわすのだが……GMがうまくセッションをコントロールできるように心がけているらしく、不思議とセッションが破綻しない。
とはいえ、TRPGのルールブックやサプリをよく読み込み、研究するクセがついているせいか……やや"和マンチ"的なプレイをよくやる。
(勝手知るGM相手には容赦なく、ルールの四隅を突いて、GMが時間をかけて練り上げた敵キャラを一瞬で屠ることも多々あるようだ)
好きなTRPGは
□『快感ファンクTRPG えらころ(選ばれしPSYCHO殺しあう)』
□『天西日常アクションTRPG トラブルぶっ壊す』
□『儚いを楽しむ瞬間にマグロニカ』
などの日ノ本で作られたTRPGが好きである。
●<中佐> べンニャーミン[Benijamin or Bennijamin]
(アルファベットの表記は、Benijamin か Bennijaminどちらが正しいのか聞き忘れた)
ブロンズ色の髪と浅黒い肌を持つ細マッチョな男性の人形。
(外国人的な見た目をしている)
一部の人からは「中佐」と呼ばれ慕われている。
非常に律儀な人で、真面目かつ優しい。
(逆に仕事中は厳しい)
統率力に優れていて、アルファやブラボーといった、現場で任務をおこなうチームの責任者(リーダー)を任せられることが多い。
趣味は読書。
小説やエッセイ、昔の生命体の日記、ノンフィクションといったモノを好んでいる。
(ただし詩は、あまり読まない)
既婚者。
妻と子供がいる。
(子供は男の子と女の子の二人。両者ともすでに成人している。ただし、"妻や子供たちは人形ではない")
家族仲が良く、毎年のように家族で腐京や天西などを旅行している。
そのため妻や子供たちは日ノ本の人形コミュニティにとって顔なじみだったりする。
●<純暴> マリロール[Marie-Laure]
茶髪のベリーショートで、小麦色のハダをしたアジア系の女性の人形 。
いつも元気いっぱい。
超がつくほど明るい性格。
ちょっとやそっとのことでは、まず動揺しない。
また、倫理的に悩ましい出来事に遭遇しても、大して考えることなく なにごともパッと荒っぽく解決してしまう。
(「死んだヒトは生きているヒトに文句が言えないから、トロッコ問題は存在しない。あとトロッコに乗っているヒトは、そんなことを問題として認識しない」
と言い切るぐらい……ものすごい性格である)
ふーん、へー、ほー、おー、これらの返事だけで全ての物事を片づけることができる。
前衛で戦うことを得意としている。
趣味は旅、写真撮影。
地球のみならず、太陽系、天の川銀河など ありとあらゆる場所に行き、キレイな光景を写真に収めている。