社長の写真名刺
連日起こる社長との攻防(防戦一方)の末、弱者だからこそのテロの方法を思いついた。
武器は社長の武器でもある写真名刺だ。
相手の武器をこっちの武器に変えるとは我ながらなかなか名案。
その写真名刺を手に入れてから直行した場所は、歌舞伎町のとある駐車場。
ここで何をするかというと、ナンバープレートを見て一目で堅気の車じゃないとわかるようなフルスモークのベンツやセルシオが目的だ。
その車のワイパーの内側に、ワイパー使用時にちゃんと顔が見えるように挟む。
これはドライバーの人はかなりムカついたであろう。
一回やってみて何も反応なかったから、色々なセルシオやシーマやBMWにも同じことをした。
HOSTの頃のキチガイなケツモチの車にもプレゼントした。
一ヶ月ほど続けただろか。
もう既に手持ちの社長の写真名刺は使い果たした。
すると数日後ミーティングでこの話が出てきて問題視されたため(ほぼジゴ朗が犯人と仕立てられた)、一応の満足感を得たジゴ朗はひとまずその行為をやめにした。
しかし、常に社長の最新の写真名刺を所持していたのであった。
歌舞伎町の風俗の待合室には爪あとを残すかのように写真名刺を置いていったのであった。
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