一日のほとんどを反射で生きてる大人がわりと多いような気がする…(61)
1.ほめる技術と叱る技術
昨日、大人のスキルUPセミナーで講義した。
その中で「1つの事象に対してほめると叱るの両方できる状態が理想」という話をした。
0点の子を叱るのは誰でもやれる。
100点の子をほめるのも誰でもやれる。
でも逆は難しい。
0点の子をほめ、100点の子の改善点を指摘する…。その必要性があるかどうかはともかく、その選択肢を持てることが大切なんだ。
ほめることも叱ることもできる…という状態であればこそ、より効果的な方を選べる。
が
僕の体感では100人中95人はこれができないような気がする。そもそも、ほめる/叱るを自分の感情に流されて行っているからだ。
・・・・・・・
2.「複数の選択肢から選ぶ」という意識的な行動
関わる子どもが100点を取れば嬉しい。だからそのままそれを伝える。そこに「凄いね」「頭いいね」「勉強がんばったんだね」という文言が入って、「ほめる」になる。
関わる子どもが勉強せず0点を取れば、腹立たしくなって「ちゃんとやれ!」と説教する。
どちらも事象に対する自分の感情を起点に動いてる。子どもにとっての意味や効果を考えてない。あとから尋ねれば必要性を語るだろうが、それは所詮あとづけ。実際には自分の感情によって突き動かされただけだ。
それが悪いわけじゃない。
一定程度は必要なことでもある。
が
現場にそういう人間しかいないと、子どもは伸びてこない。
そもそも他人の行動なんだから、そこで自分の感情がそこまでのエネルギーを持って湧き上がってきてる時点でちょっと自他の分離が不十分な気がする。
そういう人間だけでは「よくある反応」を浴びるだけで、より望ましい行動への変容はなかなか起きない。
まずそこまで感情が揺れないように自他の関係性をきちんと認識。その上で自分の感情ではなく相手の成長を軸足にして取りうる選択肢を増やしておくことが大切だ。
ぶっちゃけこんなの、人としての基礎スキルだと思うのだが…実際にはそこまで浸透していない。
だから「SEXが下手な男」みたいなのが大量にいる。
根っこは一緒。
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放デイのスタッフをしながら、わが子の非行に悩む保護者からの相談に応じたり、教員等への研修などを行っています。記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。