マガジンのカバー画像

LOVE SONG

112
愛のうたっぽいうたをまとめていきます。
運営しているクリエイター

2020年8月の記事一覧

かぜっぴき

土居さんはいつもすぐ 煙草を買いにいって私を置いてく 土居さんは私の 20万の時計を落として壊した 代わりに買ってくれた時計は 12万って知ってるからね私 やさしい街で出会ったのだから 大抵なことは大丈夫なのだ やさしい街で始まる恋が やさしく終わるとは決まってないけど

ときめかないで

わたしが口走る 言葉の節々に 願いを込めるから 聞き漏らさないでね 謎謎するみたく 混乱させるから 珍しがらずにそう 素直に悩んでね 飽きずにずっと 不思議をあげる 闇の中から 引き摺り出すわ だからお願い この先一生 わたし以外で ときめかないで

オーロラ

君に近づく夜の気配 背中越しに感じた 水玉模様のカーディガン ダサいからほら捨てなよ 血走る目が乾くまで 何度も息を吹きかけた キツめの革靴で かかとが血だらけだ 明日は温泉旅行行こう きっと行こう

約束すんな

なんだかくしゃみをすると 大切なもんがバラバラと ひしゃげてもげて 飛んでいきそうな気がする われわれは歴史のどこかに 息づいているはずなのに 笑った分の倍くらい泣いたり 心ぐしゃぐしゃにしてんだ ああ まずいジュースを間違えて 買って飲んでしまったよ 寒くないのに寒いってきみの 手に触れてごめんなさい あたかも元々そうだった、ってみたいに 僕ら運命をカンタンに信じて疑うな 夜も朝もたいして変わらない愛と 情熱でなんども交わすよ 約束するよ それでもいつかはどうせそうさ 忘れ

ファーストタッチ

教えて欲しくなかった 最初は最期ということ ぎこちない手つきじゃないこと ずっと頭痛みたいな私の身体 くねくねくねくねしながら 何も考えていないフリして シクシクシクシク泣くこと きっとあなたは想像できないはず

それは

あー 君の声が棒読みになる時 それはたぶんえーっと つまらなくはない話の途中 機能停止な脳 由縁なんてなくても 可能不可能でいーよ 詰まるとこの決意も パープルミントの雲の中... 君のことを思い出すような 仕組みになってさえいれば