私が離婚に至るまで day1
day1
昨夜2泊3日の東京出張から戻ると聞いていたが
夫が帰って来なかった。
息子がたまたま共有リンクで「他県にいるよ」と教えてくれた。
私も飲み会帰りで酔っているところその話を受け、「なんでそんなところに?」とは思ったが
会社関係の付き合いで中間地点の隣の県で飲んでいるのかと思い あまり気にしていなかった。
次の日の朝早くに「大丈夫?今どこなの?」と夫に聞くと「ごめん二日酔いでそのまま出勤する」と連絡が来た。
おかしいなと思い、息子に、「ねぇ昨日どこにいたんだっけ?」と改めて画面を見せてもらったら、「昨日は◯◯県、でその前は◯◯(私達が住んでいる都市)。おかしくない?東京って言ってたじゃん。」
東京にいるはずの夫は、位置情報から今私たちが住んでいる市内のホテル名がバッチリ載っているところに滞在していた。
画面を見た私は驚きのあまり、苦笑いした。
(ここってラブホテルじゃん!心の中でつぶやいた。)
息子は「ここ三つ星ホテル」らしいよ!ズルいよね!
と言いながら、ここに22時間前にいたんだと言う。
そこがどういうホテルなのか分かってるのか分かってないのか そこまで聞けなかった。もう薄々わかってるよね…?
昨日泊まっていたと思しきホテルも名前を検索すると「ラブホテル」であった。
その前に滞在した居酒屋の名前まで息子は親切に教えてくれた。
息子が開口一番「ママーこれって不倫じゃないの?」
…
隠しようもなく、つい私も気持ちのままに
「だよね!絶対浮気だよね!」「でもまだ位置情報だけじゃわからないしさ」と言った。
限りなく心の中では「まっくろくろすけ」とは思っていたが。
とりあえずこの事は、私と息子の秘密にすることになった。スープの冷めない距離にいる祖母祖父にいうとしこたま文句言いそうだし、娘に口止めして言ったとて 耐えきれない娘は直球ストレートで聞いてくる。
まだ位置情報だけで何の証拠も得ていない。
言い逃れはいくらだってできる。
「離婚」「浮気」という言葉が走馬灯のようにチラついてくる。ただ、今の私はしがない小さな事務所で働いていて年収も260万円。夫の経済力と比べて4分の1程度。これでは親権争いしても、口も達者、学歴も遥かにいい夫に負けるのは目に見えている。だからまずは不貞行為の証拠を集めることに決めた。
そして、
今日4日ぶりに帰ってきた夫に、「東京には2泊したのか?昨日はどこに泊まったのか」尋ねた。
夫はM先輩と飲んで{確かにM先輩は近隣県の人だが}そのままキャビンに泊まったと言った。
はい、嘘。
あなた昨日ラブホにいましたよね。
平静を装いながら、心はじんわり悲しかった。
東京にしかないと言われるお菓子はもらった。
確かに東京にしかない。だから1日目は恐らくちゃんと東京に行き、2日目、3日目はこちらに戻ってきていたんだろうと思う。
「浮気されるのはされる方にも原因がある」
確かにそうかもしれない。
私太ったし。一気におばちゃん化して
魅力は薄まったとは正直私も思う。セックスも一年位していない。自分が太って恥ずかしくてできなくなったのもあった。
今年の6月、単身赴任から帰ってきて、妙に洒落化ついたなとは思っていた。脚の脱毛に行き出したり、BBクリームや化粧水 髪の毛も今までは千円カットしか行ってなかったのに頻繁に美容室に行くようになった。服も何枚も買うようになり身支度にかなり気をつけるようになった。
洗面所も朝独占してドアまで閉め入れないようにして使っている。
その頃から私に対して というか家族に対して
冷たくなったように思う。「無関心」
娘も息子も大きくなったとはいえ、まだ義務教育期間中。送り迎えも二人合わせて両手くらい、家に帰っても上げ膳据え膳、服は脱ぎっぱなし、部屋も散らかしっぱなし、休日も一人どこかに出かける。
家族をどこかに連れて行こうなんて気は微塵もなかった。
前に注意したことがあった。
「せめて夏休みくらい、1日くらいはどこかに連れてってあげようとかないの?受験があるから仕方ないとは思うけどもう少し興味をもってよ」と。
でも暖簾に腕押し。
いつも自分のことばかり。
そんな折の青天の霹靂の出来事だった。
まだ気持ちの整理がつかないがちゃんと証明して謝らせたい。
離婚するかどうかはタイトルにしたものの
まだ決めきれてない。
ただ 少し覚悟はついたように思う。
ここに気持ちの浮き沈みも含め
記録としても残していこうと思う。