【毎日雑考】日本人の英語歌唱の違和感の正体

英語曲の歌唱について、
クオリティを上げたい場合
発音記号を理解してからの
発音矯正、学習はまず第一歩だ。

ただ、それだけでもネイティブのようにはまだまだ聴こえてこない。

見落としがちなポイントは
「アクセント・非アクセントによって作られるリズムの波」
つまり音の強弱、これが一つ目。
通常の会話であれば、
音の高低、長短も要素に加わるので
再現しやすい。
しかし歌唱においては、
高低、長短はメロディーに含有されているので
必然的に強弱のみが歌い手がコントロールできるパラメータとなる。
この際にしっかり呼吸筋を利用できるかが重要だ。

しかしポイントはこれだけではない。
2つ目のポイントは、楽曲そのものが持つグルーブ。
アップとダウンの律動によってもたらされる
強弱の波もそこに加わってくる。

つまり、
「センテンス上の強弱の波」
「グルーブの強弱の波」
この2つの合成された波が英詞のメロディーに現れていないと違和感につながってくる。

センテンス上の強弱の波は
自覚的に呼吸筋を動かすことで表現される。
グルーブのそれは、身体自体のノリが間接的に呼吸筋に影響していると解釈できる。

どちらかだけではなく、
両方の視点が重なることが必要になってくる。

英語曲の歌唱に違和感がある場合、このどちらかか、もしくは両方の解釈が抜けているということになる。
日本語歌唱では呼吸筋のコントロールにおける「張りつつ緩めていく」要素を使わないことが多い。
(ジャンルとして欧米ポップスの影響下にあるものは除いて…というか今回はその話ですね。)
例えばシンコペーションして、そのあと少し伸ばすようなフレーズの場合。
センテンス上のタイミングで呼吸筋を「張り」、そこからまずは「張りつつ緩められる」かどうか。
その上で、グルーブの波の強弱もそのコントロールに加わってくる。

この観点を持って歌唱できると良いと思う。

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