三菱自工は生き残れるのか?

新たな記事が日経で出たのでNoteで私の見解を書いてみようと思います。

最終赤字額はリコール問題で業績が悪化した05年3月期(4747億円の赤字)以来の水準となる。

寧ろあのリコール問題から立ち直れたのかすら怪しい三菱自動車ですがここまで落ちぶれるというのはすさまじいものがあります。

同日、完成車組み立てを手掛ける子会社、パジェロ製造(岐阜県坂祝町)の閉鎖を決めたと発表した。東南アジアに経営資源を集中し、欧州は新規商品の投入を凍結する。一連の合理化策を受けて今期に構造改革費用を含めた特別損失を2200億円計上する。

アメリカもダメ、欧州もダメ、日本はそもそもダメだったので起死回生の車として出したミラージュはそもそも駄作でしたからね。で、この合理化がもたらすものは何かとなると今後出す三菱車のレベルが現行ミラージュレベルになるという事でしょう。
三菱が言う構造改革程あてにならないものはないです。私も元金曜会系企業にいたのでわかるのですが構造改革という名のリストラを行う→もともとシェアがない商品数をさらに減らし、販売網も減らす→OEMを行う→さらに売り上げが下がる→最終的に廃業
まぁ三菱自動車の廃業=乗用車市場からの撤退へのカウントダウンが始まったと言っても過言ではないでしょう。そもそもあの益子にまともな改革ができるとは微塵にも思ってません。

逆風のなか、27日に発表した22年度までの3カ年の中期経営計画ではまず構造改革を掲げた。パジェロ製造の工場で21年上期に生産を止め、閉鎖する。輸出向けに生産を続けてきた多目的スポーツ車(SUV)「パジェロ」からは完全に撤退する。国内工場の閉鎖は01年の大江工場(名古屋市)以来、約20年ぶりだ。

パジェロの生産をやめる=パジェロブランドを捨てるという事なので一抹の淡い期待を寄せていた三菱自動車好きからしてみたら裏切られたと言っても良いでしょうね。
・パジェロ:廃版
・ランサー:廃版(バンすらない)
・ギャラン:廃版
・ミニカ:廃版
・ミラージュ:現行モデルが駄作すぎる=過去のモデルが凄すぎた
・エクリプス:エクリプスクロスという名で残っているものの売れているかどうかすらわからない(技術的には凄いと思う)
・デリカ:D:5は名車としてもD:2はスズキOEM
・RVR:現行が出てから早10年選手→デボネアみたいになりそうな予感
・アウトランダー:これとデリカD:5しか売り物がない
・EKシリーズ:もはや三菱の車ではなく日産車を三菱が製造を請け負っている感
・タウンボックス、ミニキャブ:スズキOEMなので語る価値なし(ロゴに拘らないのであれば三菱で買うよりスズキで買った方が安心)
・i-MiEV:そもそもまだ残っていること自体奇跡的(発表から14年以上経過)→シーラカンス化が顕著
まぁこれで生き残れるといったら無理でしょうね。

新型コロナで傷口が一気に広がった背景には、経営が「身の丈を超えた」(三菱自の益子修会長)規模になっていたことの反動もある。

いやそもそもとして益子自体が三菱自工をダメにした張本人なのに何を言ってるのか。15年以上も三菱の社長をやって何か結果を残したのか?こんな社長を未だに放置している株主もどうかと思うが。

こうした反省を踏まえ今後は縮小路線に転じる。まずは主力市場の東南アジアに経営資源を集中させる。低燃費車では、得意とするプラグインハイブリッド車(PHV)について、21年からタイでSUV「アウトランダー」の生産・販売を始める予定。ピックアップトラック「トライトン」などの新型車も相次ぎ投入する。

というか今三菱で売れる車がアウトランダーPHEVしかないというのが実情でしょ?本来ならギャランフォルティス、ランサーワゴン、コルトを活かせばよかったものをミラージュの様な駄作を作り、パジェロに至っては廃版、三菱の技術の粋であるAWD、AYC、S-AWCは一部モデルにしか使われずというお粗末さ。これで縮小となると何が残るんでしょうね?

東南ア向けの商品を他の新興国にも水平展開する。オーストラリアや南米、中東などを「第2の柱」と位置づけ、シェア拡大を狙う考えだ。

三菱自の東南アジア戦略の成否は、3社連合の成長にも影響しそうだ。3社は5月末、得意とする地域や技術ごとに1社を「リーダー」とし、その分野を主導する体制を明確化すると発表した。三菱自は東南アジア市場を任された。

既にミラージュで失敗しているのに本気で三菱が東南アジアのリーダーと思っているようであればR・N・Mアライアンスのお先は知れたものですわ。台湾で販売しているコルトやグランドランサー、東南アジアで販売しているエキスパンダーを世界展開するというのであればまた希望はありますが、台湾で販売しているモデルを日本を含めた世界展開はあの益子じゃあり得ないでしょうから、まぁこの先の三菱は相当暗いでしょう。少なくともマツダの様な展開はまず期待できないですね。
日産もダメ、三菱はもっとダメ、ルノーもダメとなるとまぁこの3社近々三菱の技術だけ吸い取って三菱ブランドは消滅するでしょう。多分最終的にはルノーだけになる可能性も…お情けでルノーとルノーサムスン自動車が生き残る程度かも。
何れにしてもこれ以上三菱に期待できないのは確実ですね。かつてはGDIでガソリン直噴エンジンの火付け役となりパジェロ、ランサーエヴォリューションシリーズが日本車を牽引した一社が消えるのも時間の問題ですね。まぁ10年後には三菱ってあったよなって言われれば御の字かもしれません。ある意味三菱ふそうはダイムラーとくっついて良かったと思いますよ。トラックの評価はわかりませんが、エアロクイーン、エアロエースの評価は上々ですから。

#COMEMO #NIKKEI #三菱自動車

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