魔女を追いかけて【10/13-15 弘前・青森旅行】
涼しくて景色が綺麗で空気が美味しいところに行きたくて、選ばれたのは青森でした。北海道はもう知ってるんだもん!
10/13 弘前
当日券8290円で青森までビューン。気を抜けばぶり返してくる「夏日」とか「真夏日」を足蹴にして、軽やかに北上。
着いたのは11時過ぎくらい、天気は快晴。気温は18℃とまあ想定内だったけれど、風がもう夏の終わりじゃなくて冬の始まりだった。空港バスターミナルの周りにまばらに生えている木々もてっぺんから徐々に色づき始めていて、横浜市民的には11月中下旬くらいの感覚。
ぬるっとバスターミナルに移動しているのは、空港からの移動手段がレンタカーかバスに限られるから。青森駅行きと弘前市街行きのバス停があり、今日の宿が待つ弘前方面の1番乗り場にてしばし待つ(なんとなく乗り継ぎのつもりで来たから、弘前駅直通のバスが出ていることにはむしろ驚いた)。冬の始まりだとか言ったさっきの風の感触は、天井から垂れている案内の通りにとりあえずバス停に向かうことにして、空港のドアを抜け、一発深呼吸をかました後の、風の感触である。
日陰に立っているには寒いくらいで、夜用にと持ってきたカーディガンを早くも着込む。これ以上寒くなったら現地調達しなくちゃならない。
弘前行きのバス。空港を抜けてすぐ、「小谷大橋」というお笑い芸人みたいな橋を渡る。その後の車窓はいろいろあるけれど概して何もない、すばらしい田舎の景色が続く。りんごが象られた柵がどこまでも着いてきたり、民家の庭で凧が上がってると思ったら防鳥用の鷹形のカイトだったり、北海道の「鹿出没注意」の看板と同じくらいの頻度でりんご畑を見かけたりするうちに、気がつけば行く手に弘前駅が生えている。都市としての機能とベッドタウンの役割を分業していないからか、東海道線とかの本当に何もない駅よりは栄えているように見えた。
この時点で午後1時前くらい。着いてからランチを検索して、カツカレーを食べることに決めた。いっつもカツカレー食ってんな……。
駅前からナビに従って歩く。薄暗くて人通りのないうえにヤギ(ひつじ?)が描かれた謎の絵画まで飾られている超怖い地下通路を抜け、超でかい蔦屋書店には探しているSFがなく、どこまでも続く寂れた商店街がようやく切れかけたところで、食べログの写真で見た景色が現れる。
階段を上って入店。年季は感じるけれど、棚の扉の上まで埃のないきれいな店内。やたらカッコイイキッチンのおじさん、ひたすら皿を洗うおばちゃん、段差の上り下りのたびに「ヨッ」みたいな掛け声を必要としているおじいちゃん、この旅で初めて強めの東北言葉を聞かせてくれたホールの女性。店員さんにも客のほぼ全員にも話し方に青森らしい抑揚があり(楽しかったのでこういう場では「訛り」と貶めたくない)、遠くまで来たのだ、と思う。が、あまり実感がないのは、飛行機が速すぎるから、あるいはもっと遠いはずの北海道に方言らしい方言がないから。「すいません」や「ありがとう」の一言で地元の人だってわかるくらい、慣れ親しんだ関東の言葉とは歴然とした隔たりがあった。てか可愛い。
お腹が爆発しそうになり、ベルトを緩めて退店。見たところ僕以外の誰も大盛を頼んでいなかった理由が、カレーと一緒に腑に落ちる。手遅れである。
青森ローカルの「ありがとうございました」が後ろ髪を引く。
店がだいたい駅と弘前城の中間にあったから、そのまま弘前城へ向けて歩く。弘前駅から弘前城までは徒歩3,40分くらいの距離(川越みたい)だけれど、ここまで来ればバスが要るような距離でもない。
うねうね歩き、青森銀行を通り過ぎたところで弘前城を含む弘前公園に差し掛かる。遊園地の巡業みたいなのが来ていて、地元の(東北言葉で、概して肌が白い)人たちでめちゃくちゃ賑わっていた。3,4割くらいは半袖だった。
面食らうほどの人混みが城目当ての観光客ではなかったことにほっとしつつ、城目当ての観光客であるところの僕はそのまま歩いてゆく。道路の奥には岩木山が聳えている。
城だからか(五稜郭もだけど)天守までの道のりが入り組んでいて、地図で見る距離の割に遠く感じる。右へ左へ砂利道を歩き、お堀をぐるりとまわってようやく天守が見える。
石垣工事の現場が視界を塞いでいて、有料エリアの外からはほとんど天守が見えなかった。そうでなくとも、入場券は迷わずに買う。現金のみ320円、17時閉場。
適当に歩き回り、日没はさっきのベンチに腰掛けて見届ける。天気予報アプリには17時ちょうどの日没とあったけれど、四方を山に囲まれた(って言ってみたい日本語だよな)弘前では数字より10分くらい早く沈む。おかげで閉場時間にも間に合った。
トンボが虫害かよってぐらい飛んでいて(1年ぶり2度目)、ミニトンボみたいな羽虫の柱があちこちに立っていた。座っているだけで膝上に積もっていった謎のカスは虫の落とし物だったのだろうか……?
いい加減荷物を置きたい。城までの道中、飲み屋街を抜けたところで見かけていたホテルへ向けて歩き出す。と、まだ堀沿いを歩くうちに最高のパン屋さんを発見。当然立ち寄って、この旅初めてのアップルパイを買う。
クリームたっぷり、でもりんごの邪魔はしない優しい味のアップルパイ。味までかわいいのかよ。
宿に着く。いつも通りのドーミーイン。
↑これ川柳
すんごい普通のダブルルーム。ドーミーインはぎりぎり圧迫感を覚えずにいられるくらいの広さを担保してくれてるから、好き。
重すぎる荷物を下ろし、無印のサコッシュだけを身につけてふたたび外へ。2,3時間の外出なら飲み物がなくともへっちゃらの、秋を噛みしめる。
秋を噛みしめても腹の足しにはならない。夕飯を探しに土手町(昼のカレー屋があったあたり)へ向かう。あまりに夕飯事情がわからず、SNSのフォロワーに助け船を出してもらった。ありがたい。
当てにしていた創作郷土料理屋は貸切営業でした。次。
あの店は高く、この店は日曜定休。そうでなければ席がないか、お酒メインで主食がとりづらいか。しぶしぶホテルのある鍛冶町(飲み屋街)方面へ引き返し、町のシンボルっぽいサウナのあたりをウロウロしていると、夜通し営業している個人経営のカフェが見つかった。が、店先に「マスクの着用をお願いします」と張り紙がある。そのマスクは日向の暑さにたまらず外してしまったし、マスクを入れたはずのリュックはさっきホテルに置いてきた。いよいよコンビニ弁当かと諦めかけたところで、「そういえば」と、日没を待つ弘前城のベンチで、外したマスクをジャケットの左ポケットに入れたことを思い出す。ホテルに着いたとき、遣り場のなかったレシートだけを出してマスクはそのままにしておいたことも。
左のポッケに手を入れる。ある。からっぽのポッケはありえない、なめらかな不織布の感触が!
ポケット付きの上着を羽織れる、秋を噛み締める。
××××
お店はいかにも「純喫茶」なイイ雰囲気で、衛生的に見えるかといえばそうでもないのまで純喫茶。ヨボヨボのおじいちゃんがワンオペでお店を回していて、スキレットでじゅわじゅわと調理したパスタをカップルの卓まで運んでいく。その間は注文できる雰囲気でもないから、メニューを読んでいるふりをして待つこと数分。
「注文は」
ナポリタンを頼む。「もうないかも」と断って冷蔵庫を確認するおじいちゃん。
「一つあった」
「じゃあそれで!」
じゅわじゅわ。
カウンターに並ぶ調度の隙間から、「熱いよ」と手を伸ばしてナポリタンを手渡してくれる。食べ始めた後、思い出したように水も渡してくれた。今度も調度の間から。
当然うまい。
カツカレー大盛1600円がまだ腹に居座っていて、夕飯は人並みの量でちょうどよかった。
会計を済ませて店を出ていくお姉さんたちの東北言葉に萌える。
帰ホテル。坂を登るだけ。
うだうだインターネットを巡回したのちに温泉に入り、しっかりサウナ2セット。外気が10℃を切るくらいだったから、一番気持ちのいい形で浴びずにはいられなかった。
脱衣所からは大浴場と、大浴場とは直結していない「涼み処」が分岐していた。火照った身体を冷まそうとパンイチで「涼み処」に入って見上げれば、2畳ちょっとくらいの正方形に切り取られた夜空を、下から上へ流れ星が過ぎてゆく。真っ二つ、より少し右側に寄って、夜空を二つの台形に区切るみたいに。
これを書くためにここまで書いたまである。空港の風と流れ星、これで「来てよかった」が不動のものとなった。
寝る。明日は開店時間に間に合いたいお店があるのだ。
10/14 弘前〜青森
起きる。アラームより1時間と少し早く目が覚めたけれど、旅行2日目の朝はこんなもんと割り切ってカーテンを開け、ストレッチとかを済ませる。
朝風呂(独り占めが相場なのに混んでいた)で岩木山を眺め、部屋に帰って窓を開けて、澄んだ空気を取り込みながらしばし寛ぐ。11時のチェックアウトを2時間前倒し、エントランスでコーヒーを補給してから外に出る。
さて、今日はタイトル回収の日である。横浜から青森へ、真琴を追いかけて(oh,we can get there)同じ道を辿れるのは横浜市民だけだ。
地元の定食屋ぐらいしかないまっすぐな道を歩き続ければ、いつのまにか昨日の青森銀行のあたりに出る。こんどは弘前公園を素通りして、市役所横の大正なスタバにも寄らず、お堀の角から道路を挟んで対岸にある「藤田記念庭園」へ。こういうとき藤田さんについてあまり興味がないのはちょっと損かも。と、カップルか誰かの「藤田って誰?」を聞いて思う。
庭園の門をくぐって左手奥に「大正浪漫喫茶室」がある。昨日は満席で早々に受付を終了していて、かわりにスタバでコーヒーをテイクアウトしたという 苦い 一幕があった。それゆえにスタバの存在を知っていて、それゆえの開店待ちである。
『ふらいんぐうぃっち』の「喫茶コンクルシオ」のモデルとなったお店だが、電子書籍版は2巻までしか買っていないので引用はありません。
開店30分前から順番待ちのタブレットが稼働しているようで、10分前くらいに着いた僕は6組目。ほどなく開店し、名前を呼ばれたと思えば「ちょうどテラスが満席になってしまいまして」……。2,30分待てばいいらしいから、ここはホール席に甘んじずにテラスが空くのを待つ。
案内された待合室は雰囲気を吸うにとどめて、道路挟んで向かいの弘前公園を散策する。田舎の朝、それも快晴なのだから、長く外の空気に触れていたい。昨日は霞んで青いシルエットになっていた岩木山も今日は色づく木々までよく見えて、ほんのりと赤い。
いちばん岩木山がよく見えそうなのは有料エリアの広場だけれど、喫茶室に戻る時間も勘案して10分くらいのために入場料を払って、昨日と同じことをするわけにもいかない。無料エリアから岩木山が見える場所を探すのだ……、とうろうろして見つかったのがここである。……素朴でイイネ!
2,30分と言われたので、20分に間に合うようにすたすたと戻る。喫茶室の入り口をくぐる直前にちょうどLINEの通知が来て遅れたかと焦ったけれど、店員さんが呼び出しに来るまでには数十秒の間があった。ジャストというやつである。ほんとに喫茶だけして帰る人も多いみたいで、平均滞在時間は30分くらいだったと思う。
案内されるままにフロアへ続くドア(小窓すら切られてなくて中が全く見えない)を抜け、漫画とアニメでよく見たホールも抜け、庭園に面したサンルームへ。
奥から2番目の席へ通される。たまたま作品とほぼ同じ視点で、ありがたい。
うまい。素材の味の味がするアップルパイに、スペシャルプレートにだけついてくるアイスが濃い甘さを添える。コーヒーも、甘味の引き立て役に徹するようなさらりとした飲み心地。この手のお店のコーヒーが濃いことないよな。
40分くらいぼ〜っとして退店。再訪が叶えうならカレーが食べたい。
次の目的地へはバス移動だが、田舎のバスは1,2時間に1本しか来ない。微妙に持て余しそうな時間を、昨日は歩けなかったお城北側の散策に充てる。
弘前城資料館みたいなところでお土産のポストカードや栞をちょろっと買い求めたら、バスの定刻ギリギリ。急いで市役所前の公園まで戻る。
当然というべきか、田舎のバスは5分くらい来ない。1時間に1本のバスが5分遅れるのだから、旅行で一番怖い時間は田舎でバスを待つ時間といってもわりと過言ではない。
なんとか役場行みたいな全くわからないバスに乗り、観光地であろう弘前りんご公園も華麗に通り過ぎたら、「下湯口」で下車。わけがわからないが、ここが『ふらいんぐうぃっち』の舞台である。
『ふらいんぐうぃっち』といえば高校生の物語、と思いきやわりと家で過ごす回が多いので、とりあえず家を探す。が、ない。普通の民家のようで、実写を載せた記事にも場所がわかるような情報はなかった(ファンイベントの治安とかよさそう)。諦めて神社とかを探す。
神社はすぐに見つかる、というか、バス停から鳥居が見えるくらい近い。オープニングでみんなが歩いてたり、カラスを呼ぶ魔法で煙を焚いたりするところ。
家が見つかるまで帰れま10したいのだが、ここでは夜明けまで帰れま10になってしまう可能性がある。なんならバスを1本逃して2時間待ちになるのもちょっとしんどいので、次のバスを待つ……こともしない。散歩人間の真骨頂・散歩をして、ちょうどバスが拾ってくれるところまでこの足で行ってみることにする。さっき素通りしたりんご公園まで歩いて戻れば40分、りんご公園発弘前駅行きのバスが大体1時間後。観光までできてラッキーじゃあないですか。
Googleマップに従って右左。ひたすらまっすぐな道をたまに右左してるだけの40分、変わっているはずの景色から得られる情報がどんどん減っていき、こりゃあ車社会になるわと思う。「大体なんもない」が延々続くのって大変なことだ。
坂までは体感10分だったのに、坂からが1時間40分くらいあった。1時間50分の40分を歩き通し、ようやくりんご公園の小高い展望台と広い駐車場が見える。週末は地元の家族連れで賑わう公園らしく、あちこちから高低さまざまの東北言葉が聞こえてくる。
15分くらい公園を散策したら土産屋(賑わってた)で自分用のジュースを2本買い、高い方を飲みながらGoogleマップの言いなりにバス停まで歩く。
バス停すら立っていない場所でソワソワと待ち、やはり5分遅れの復路便に乗る。1つ2つ先のバス停でりんご公園を経由したが、「俺はなぜ15分歩いて戻ったんだ……」の気持ちはりんご公園で乗ってくる観光客の多さで中和する。Googleマップくんにはこういう茶目っ気があります。
帰りの車窓はあまり覚えていない。
弘前駅。特急料金が惜しいので普通列車を待つことにすると、2時間くらい暇ができる。朝からりんごとコーヒーしか腹に入れていないから、まずは腹ごしらえだ。
14:30までランチ営業してくれている駅近の食堂へ。喫煙可能なお店の割に、肉を焼く厨房以外煙たさはなかった。
それでもまだ1時間くらいあり、弘前駅の待合スペースで電源を借りるついでにアップルパイも食べる。特急料金がアップルパイになった。
空席挟んで左隣では、地元のJKっぽい子が熱心に勉強していた。地方都市の駅周辺によくある光景だ、と沼津駅近くのビルを思い出す。
青森行きの発車20分前くらいになったら席を立ち、ホームへ向かう。地方の始発駅では車内で長いこと座って待っていられるので、ギリギリに行く理由もないのだ。ここで食べたアップルパイの包みすら捨てる場所がなく、ちょっと困りながらポケットに突っ込む。
予想通り、発車時刻の10分前くらいから続々と人が乗り込んでくる。座ろうと思えば座れるけど席は選べない、くらいの混み具合で弘前駅を発つ。
心地よい眠気に包まれたり、女子の運動部の引率らしいイケメン教師を眺めたりしているうちに知らない駅を次々通過して、終点が青森駅。乗車時間は40分くらいだった。ほえ〜結構降りるんだな、とすたすた人波を抜けて駅を出ると、左手の空がそこそこ開けている。探すまでもなく吊り橋があり、写真でよく見る青森の景色が広がっていた。
青森でやることはなにも決めていないので、対岸の北海道を見たり、日没を見送ったりして過ごす。津軽海峡を渡る風も、この時期なら冷たすぎることはないようだった。海があったかいからかな。
橋上の遊歩道や海上のデッキを巡りつつ、夕飯を検討する。が、ない。味噌カレー牛乳ラーメンの有名店が今日から数日休業らしく、姉妹店も昼営業だけ。広すぎるネットの海には特別食欲をそそる店を見つけることもできず(つうか2,3時間前に昼飯を食ってるんだから当然だ)、とりあえずホテルまで荷物を置きに行くことにする。海沿いからちょっと見えていたから迷わない。
道には迷わないが夕飯に迷っている僕を旅の神が見かねたのか、歩き出してすぐにいかにも名店な店構えのラーメン店を通りかかる。さっき食べログで見たところだ。18時までの営業で、ホテルまで行って戻ってくる余裕はない。入る。
店内の壁面には芸能人のサインやらがずらりと並ぶ。食券を買う前に注文を聞かれ、普通と大盛だけのシンプルなメニューから当然大盛を頼んだ。
煮干しの酸味を感じる醤油ラーメン。横浜市民の血液よりは少し薄いけれど、満足。
投宿。昨日と同じドーミーイン。
暇なので散歩。とりあえずでかい本屋まで。ホテルのある駅前アーケードを、駅に向かって道なりに数分も行けば着く。
サコッシュに小説をしまって、アーケードの突き当たりに見える青森駅まで足を伸ばす。どことなく沼津駅っぽい。
関東と全然変わらない駅周りの商業施設をめぐるだけで帰る。旅先の本屋とか無印はおもしろい。
夜鳴きそば、リンゴジュース、風呂、洗濯、アイス。マッサージチェア、爆睡。
10/15 青森〜空
最高のホテル・JRイン函館を思わせる、ゆらめく平地の夜景。の見える露天風呂よりとろっとろで濃い内湯。今度こそ独り占めできる朝風呂、始業時間に壺風呂で見上げる北国の空。
始業……?
体を拭い、服を着る。最終日である。
チェックアウトして朝飯を探す。食べログを見ながら適当にウロウロしていると、最初に見かけたカフェが青森駅エリアで一番評判のいいところだった。あんまり近いのでもうちょっと迷おうと二位の店まで歩いてから、けっきょくここまで戻る。
モーニング終了数分前に入店、「ギリギリですみません」とか言いながらブレンドコーヒーを注文。500円で濃ゆいコーヒー、バタートースト、ゆでたまごのセットがいただける。
お店の雰囲気がおいしくて本は5ページくらいしか読めなかった。再訪が叶うならカレーが食べたい。
目的もなく海へ向かう。でかい客船が寄港していて、大量の外国人が吐き出されていた。2年くらい船舶旅行してェ〜
のんびり歩いて青森駅まで帰り、海沿いで40分くらい空港連絡バスを待つ。ねぶたの家ワ・ラッセも見たかったけれど、クルーズターミナルの奥の奥まで歩いたせいで時間がなかった(無計画すぎる)。
駅前のバス停の場所がいちばんわからないので事前に確認しつつ、乗る便の一つ前のバスを見送る。
それが乗るべき便だったとは知らずに。
5月までの時刻表を見ていました。
次の便が時刻通り運行すれば保安検査締め切りの10分前に滑り込めるので、空港で買うつもりだったお土産やらを急ぎ青森駅周辺で買い揃える。駅舎も見ちゃう。
海沿いにあるりんご推しの施設ででかい紙袋一つ分のお土産を拵えて、バスに乗る。
青森市街と青森空港を繋ぐバスは、空港の手前で「大谷大橋」を渡った。南北で小谷と大谷があるらしい。
定刻より1,2分早く空港に着き(都会のバスじゃなかなかありえないことだ)、「12分もあるじゃ〜ん!」とすかさず空港っぽい写真を撮りまくる。展望デッキも行っちゃうもんね。
ダッシュで階段を駆け下り、早足で土産屋を抜け……ずにりんごジュースを一本買って、保安検査締め切り2分前くらいに金属探知機を通過。あぶね。
帰るか。
帰って、終わり。夕方の飛行機で西側に座るとめちゃくちゃ眩しい。
おまけ
羽田からお台場は40分くらい。
後日談
東京、くさすぎる。帰ってきて最初に乗ったりんかい線のにおいとか、トラックのよく通る4車線道路のにおいとかが、旅行前とは比べ物にならないくらい鼻についた。青森って綺麗なところだったんだ、と帰ってきて痛感する。
そういうところを旅したい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?