「コロナ均衡」ー新型コロナは一つの「理念」である。❶新型コロナは、コントロール可能な「慢性疾患」
「コロナ均衡」ー新型コロナは一つの「理念」である。
❶新型コロナは、コントロール可能な「慢性疾患」
私たちに突きつけられているのは、新型コロナのコンセクエンス終結は、一体どこにあるのかと命題である。
結論から言うと、「新型コロナ病」とは、生活習慣に生活様式が重なった複合的因子による「生活様式病」、コントロール可能な「慢性疾患」と認定するのが合理的である。
新型コロナは、決して「死の病」ではない、だが発症前において、感染力が強いという「やっかいな病」であることには違いはない。
このウイルスは、感染者の多くが無症候性キャリアもしくは軽症であるものの、感染者の2割が重症化し、さらに高齢者や基礎疾患がある人の場合には死に至ることがある。
新型コロナウイルスの情報は大分出揃ってきた。まず、この新型コロナウイルスの概念は、インフルエンザよりもHIVエイズウイルスに近い。「潜伏期間が長い」「潜伏期間中も感染」「感染しても無症状が多い」「体外での生存期間が長い」、そして、最近では免疫暴走による様々な重症化例も報告されている。多くの場合は軽症で収まるが、ヒト体内の受容体と結合し、免疫システムを破壊し暴走するケースも今後増えてくることも想定される。
ただ、最近明らかになってきた新型コロナの最大のポイントは、「重症化」する頃には生きたウイルスはほぼいないということである。研究によれば、発症して1週間が経過すると、患者の体から生きたウイルスは検出されていないということが報告されている。
だが、ウイルスの遺伝情報の分析やワクチン開発にも時間がかかり、現時点では、効果が確認された治療薬は存在せず、その開発は急務である。残念ながら、現在の対策は、マスクやソーシャルディスタンス社会的距離による、一次的予防形成とドラッグリポジショニングによるアプローチに頼らざるを得ないのが現状なのである。
一方、現在では癌などの「生活習慣病」に対する治療薬が著しく進歩し、その他の基礎疾患とされる糖尿病や心疾患、呼吸器疾患である生活習慣病は、食事療法や生活習慣の改善で予防することが可能になってきている。
食生活の転換に関しては、何よりも栄養バランスという観点を、免疫バランスに転換することが重要になってくる。食物由来により、白血球の自然免疫細胞に働いて、エピジェネティックな変化を起こすことも報告されており、ウイルスの増殖を抑えることが可能となる。生命予後も飛躍的に改善していくことは十分に期待できる。