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WEBTOONのネーム作家が気をつけてること


ご近所の犬に認知してもらえたので手をベロベロに舐められました。
へこです。

今回はネーム切ってる時に自分的に注意してることや自分なりの気配りの話をしたいと思います。
どんなに気を配っても報われねえ修正がきて苛立ってるわけではありません(ありません)
では行ってみよ!



コマ数制限を守る

コマ数制限とは1話につき設定されているコマ数のことです。
WEBTOONのコマとはキャラと背景が入っているコマを1コマと換算することが多いです。
私は何社かと取引していますが、感触としては1話60〜80コマが多い印象です

縦スクなんだから何コマでも話のキリのいいところまで描けばいいやん、と思われるかもしれませんが、WEBTOONは分業です。
各工程に設定された予算があり、1話〇〇円という契約を交わしているクリエイターがほとんどです。
この契約内容は各制作会社の採用情報にも載っているので、興味のある人はマンナビなどをチェックしてみてね!

これは週刊連載を考えた時に適切な量にしないと続けられないのと、契約の便宜を図りやすいという点で設けられたルールです。

この量を超えると、特に作画さん以降の工程に皺寄せが来るのは必然なわけです。

つまりネームで絶対死守するべきルールなんです。

ところが私の経験上、この大体定められているコマ数で収まるシナリオが上がってきたことはほぼないです!
大体のシナリオは普通に描いたら90コマくらいかかる内容で上がってくるので過去話の回想を使ったり、なんとかコマを削ったり、それでもコマ数が膨れる場合はシーンを削る選択を迫られたりします。

そこまでネーム作家がやるのか?と思われるかもしれませんが、時間との勝負は常に付きまとうので作業を進めざるを得なかったりします。
もちろん原作の流れは守りつつ、「提案」という形で多少構成をいじって提出することもしばしばありますが、本当はシナリオをそのまま描ければ一番いいので、どうしても削る箇所がない場合は話を分ける提案も併せてします。
この辺は長くなりそうなのでまた別の記事でまとめたいですね…


読みやすくするための基本構図を守る

キャラの立ち位置は常に意識してます。
横読みでも基本ではありますが、なるべくイマジナリーラインは超えないようにします。
イマジナリーラインについてはわかりやすい解説をしている記事を検索すればすぐ出てくるので割愛しますが、要するにキャラの立ち位置をわかりやすくするってことですね。

キャラが対話する時にお互いが顔を見て話しているよう、コマを割っても顔を向き合わせる、位置関係をずらさない、などのポイントを押さえてます。

縦読みだと必要ないって人もいそうですが、私的にはやっぱりあったほうが読みやすいと思います。

というかどのキャラが誰と喋ってるのかわかりにくい漫画って一番いやじゃないですか!?
基本的なストレスは除外したいので一番気遣っているところかもしれません。

ちなみにイマジナリーラインはもともと映像の考え方なので、映像作品でこれを意識して観ると面白いですよ!

他には背景も入れた位置関係のコマを何コマかに1回は入れる(半径5メートルの法則)などなど…
状況をわかりやすくする意識は常に持っています。


魅せゴマの使い所を間違えないようにする

これも基本ではあるんですが、結構やらかしがちなので意識してます。
というのもシナリオで一番盛り上がる箇所にコマの波を持っていきたいわけですが、WEBTOONだと読者様がスクロール中に飽きられてしまうとすぐに閉じられちゃいます。
そのため、絵が飽きないように大ゴマを程よく配置する必要があります。
その上で1話の中で一番盛り上がるシーンにフォーカスしないといけないので、魅せゴマの塩梅は結構大変です。

よくやらかすのが、ロマンスファンタジーを描いてる時にキャラの心情を丁寧にやりすぎて顔アップが続いてしまいがちになることです。
女性向け漫画は特に顔主体でも読めてしまうのですが、スクロールで顔アップが続くと結構疲れるんですよね…

なので微妙にバストアップにしたり、手だけ、口だけでアングルをずらして変化をつけたり…とあの手この手で工夫しています。

あと、縦スクロールを利用したながーーーい1コマに精密なイメージ絵を魅せていくのも結構よく見るし、いい感じだと思うのですが、これやるとたぶん作画さんは嫌がるかもしれないなあ…と
なぜなら、描く量多いのに1コマ換算って…私だったら舌打ちしますね!

というわけで、本当に必要な時以外は(後の工程のためにも)むやみにやらないようにしてます。


まとめ

うわ!長くなった!
いかがでしょうか?細かいこと言うとほんとはもっといろんなこと考えながらネーム切ってるんですが、今回はこのくらいで勘弁しときましょうか(何様)
まあ色々言いましたが、こういう事考えながら作品を完成させていくのもネーム作家の醍醐味ですので、みんな逃げないでね♡


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田中へこ
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