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78通りの切り口

先日のこれ。

そういえば私は復縁垢では逆のことを言ってた。
現状を否定しろ、自己変革しろ、コンフォートゾーンから抜け出せ。云々。

これはつまりバランス的に振る舞っているということ。

稼ぐ系では男性原理が支配的。
復縁垢では女性原理が支配的。
それぞれが、その支配的な論理の中にいる。

その中に異物として、いわばマイノリティ的な視点を投げかけていく。
そうすることで偏りによる抑圧や硬直を解放していく。

「正しさ」は常にポジショントークでしかありません。
「正しさ」と別の考え方をするならば、こんな風に状況にあわせて逆のことを語ることが自然なはずです。


話は変わります。
本日はちょっとした気付きのメモ。

タロットを触っていてふと、カードが事象をリフレーミングしているということに気付いたという話。

最近の私は色々と行き詰っていて、うまくいかない事が多すぎ、空回りしてエネルギー自体が下がってしまっています。
たとえば丁度Amazonで買った荷物が届かず紛失したり、といういことが象徴しているのですが。そういう星回りに来ているのを感じます。世界と繋がっていないんです。送られたもの、届かねばならないものは別のところへ行ってしまっているんです。
ツイートなんかも全くする気がおこりません。

ところが。
一昨日相当な行き詰った気持ちで引いたカードが、円満そのものの組み合わせ。

なんだろう。これは?
まったく理解不能。
深く考えずに「まあ、そのうち良い方向へ行くのかな」
くらいに思っていたのですが、翌朝、遠くにいる親しい異性(恋人とは微妙に言い難い)から心を込めたお便りが来たのです。

「ああ、そういうことか」と気づきました。

つまり、私の見ているものは表層の、目の届く範囲の現状だけだったのです。
角度を変えてみれば行き詰っているような現実も、その奥にポジティブなものを秘めているし、そこへ向かえばいい。
日々の日常はうまく行かなくとも、別の層では何かが満たされるのを待っている。そこを見つめたとき、表層も違ってくるはず。
そうカードは示していたのですね。

これは先を予見するとか、当たる・はずれるとか、そういうこととはまた少し意味合いが違うと考えるべきだと思います。
そうではなく、現実を別の角度から見たときに、自分の目では見ていなかったものが見える。現実の地続きに未来はあり、その未来を自分以外の視点でフラットに見通してくれる。
そういう役割を強くもっているのではないのか。

そしてそれには偶然の、つまり作為でない力は非常に有効だといえます。

そういう意味では何のカードが出てもよいと言ってもいいかも知れません。
78通りの視点で、78通りの切り口で、現実を切り取ってくれる。
そういうツールといえば良いのではないか。

目に見えることだけに固執していると「外れている」と思ってしまう。
よく復縁垢なんかの人で「占いが外れた」って文句言ってる人、いますよね。
ああいう人が運命を好転させられないのもそれが理由なのではないかと腑に落ちました。

黒澤明の『羅生門』観たことありますか?
芥川の『藪の中』に『羅生門』の設定を加えたものなので、原作を読むと「ん?違う話?」となってしまうのですが、ある事件の目撃者の証言がすべてズレているという話です。

角度によって現実は違って見える。
そういう意味では一つの現実、一つの正解なんて存在しない。
そういう話です。

私たちは、自分の見ているものが現実で、それが正しいと思い込んでいます。
そこへ違う角度や違う解釈をぶつけることで、ものごとはもっと立体的になり、自分の力では見えなかったような道が示されるものなのです。

他者の力を借りる。
そこに偶然の力は効いてきます(偶然とはまさに最大の他者=神のことだから)。

スピリチュアルというと人は小ばかにしますが、こんな風に抽象度高く、象徴的・比喩的に物事を掴んでいくツールなのです。
これは科学とは別の体系です。エビデンスでは示せないもの、見通せないものを見ることができます。

「スピや占いなんて非科学的なものは信じないよ」というのは言わば「信じないという逆の信仰」といえるのですが、それは難しい話なのでまたいずれ。


付記
この本が良かったので激推し。
たんなるマニュアルではなく、あらゆる方面からの知識を統合して、しかも軽妙な語り口で知的に語ったエッセイに近いもの。
本として非常に楽しみ深く読めます。
単に手頃な解答例が欲しい人には不満かも。


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