
推しと無料で話し放題!作家在廊の是非
前回の記事では、ギャラリーストーカー被害を予防するため、
作家の心構えを述べた。
しかし、作家側の事前の心構えや準備だけでは予防策として完全ではない。
ギャラリーストーカーは「ギャラリー」と冠がついているが、
このようなストーカー・カスタマーハラスメント問題は大なり小なり、
美術ギャラリー以外の従業員と顧客との場所でも昨今頻繁に発生している。
たとえば、コンビニ店員と客、スーパー店員と客、アパレル店員と客、等。
しかしながら、”ギャラリー”ストーカーがなぜ特に危険なのか。
それは作家の在廊という独特の慣習に問題があるのではないだろうか。
ギャラリーストーカーに発展する場所は、文字通りギャラリー内である。
いかにこのギャラリーでの在廊という慣習を改善させることで、
ギャラリーストーカーはぐっと減少させられるのではないかと筆者は考えている。
作家在廊とは
展覧会の告知には絵を描いた作家本人が会場に来る日程、在廊日が記載してあることがある。
在廊日には絵を描いた作家本人が会場に立つということで、ギャラリーの常連客や作家作品のお得意様が会場に集まる日である。初日・土日祝日に当てられることが多く、客数も増える日である。そのためのスタッフも多く会場内にいる。
作家のトークショーやサイン会などが開催されることもあれば、会場にただ作家が居るだけということもある。会場が貸し画廊の場合は、接客から会計まで全て作家本人が対応することもある。
また、在廊日と記載された日以外でも気まぐれに作家が在廊したり、期間中全日程在廊することにしている作家も多い。
ここから先は
3,106字
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?