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第2回「その時トイレが!」民泊ホストのこんなこととかあんなこととか

民泊ホストレポート第2回は、トイレにまつわるあれこれです。たかがトイレ、されどトイレ。ご存じのようにトイレは人の鏡、トイレは文化、トイレは生活、トイレは生そのものなのです。

ちょっと大げさでしたが、いろいろな文化圏からお客様を迎える民泊ホストをやっているとトイレ掃除でドアを開けて衝撃を受けることが多々あります。今日はその中から3つ衝撃度に分けて紹介したいと思います。

衝撃度 ☆ 便座が上がっている

「なんでそれが衝撃?」と考える人が一定数いらっしゃると思います。

民泊開業とほぼ同時にパートナーと同居を始めたのですが、そのとき私が強く要求したのは座ってトイレを使うことでした。いや、立ってとかありえないでしょ。ウイルスどころじゃないですよ、飛沫が!!

60年以上培った♂の習慣を禁じる以上に不当極まりない弾圧があるでしょうか。パートナーの反発は相当に強くその態度はまるでオレを去勢する気かと言わんばかり。でも私だって決して譲れない。長引く闘争の末、トイレの掃除をする私の側の主張が勝利しました。なお、パートナーはお風呂掃除の担当です。

新統制に屈したパートナーが吐き捨てるようにつぶやいたセリフを私は忘れません。

「自分の家では座ってしていても、外出したら立ってする。オトコはな」

民衆に根強く残る反体制思想を垣間見た私は、ゲスト用のトイレにも規制を敷きます。

立ったときの目の高さにこれだ

にもかかわらず、ゲスト用トイレの便座が上がってる衝撃!ハウスルールを守ってないだめだめゲスト!!憤懣やるかたない気持ちを訴えましたが、パートナーはやけに冷静です。それどころか怒りを抑えきれない私に無言の視線を向ける彼の瞳の中には、抑圧する権力への冷笑とそれに抵抗した同胞への畏敬と賞賛すらが見て取れたのでした。

衝撃度 ☆☆ トイレの床に液体が散っている

まず、トイレの床に水の入ったペットボトルが置かれている。横には洗面所にあるはずのハンドウォッシュがある。そして床の広範囲に水が飛び散っている。水だよね・・?

ホワイ  マレージアンピーポー ホワイ?

うちはマレーシアからのお客様が多いです。そのうち一定の割合で床に水が散っています。ネットで検索してみるとマレーシアのトイレにはお尻を洗うシャワーがあるようです。シャワートイレじゃなくて、本当にお風呂のシャワーのようです。うちのを含め日本のトイレはトイレに座らないとシャワーが出ないから不便だったのでしょうか。うちのトイレの床には排水溝はないのですよ。あと、トイレットペーパーほとんど減りません。たぶん使っていないです。6人で4泊しても半ロール減ったかどうか。これが日本人なら毎日1ロール以上です。

もう一つのマレーシアのホワイは、高確率でのアイロンのリクエストです。衣服のアイロンと念を押すゲストもいるのでヘアアイロンを出された経験があるのかもしれません。

衝撃度 ☆☆☆ トイレットペーパーの塚

最近はトイレットペーパーを流せる場所も増えたようですが、私が台湾を旅行したときは、使ったトイレットペーパーをゴミ箱に入れるように言われていました。トイレの習慣は身についているのもので、そう言われていてもうっかり流してしまったことがありました。ごめんなさい、詰まらせなくてよかった。

空港のトイレには信じられないような注意書きが多言語で表示されていますが、その中に必ず使用済みのトイレットペーパーをトイレに流すことがあります。最近の日本の空港のトイレはとても掃除が行き届いていると思いますが、以前の空港ではドアを開けたときにすごいにおいがして、見るとサニタリーボックスに使用済みトイレットペーパーが山盛りなんてこともよくありました。

その記憶があって、ゲスト用のトイレにはすっごく小さいサニタリーボックスを選びました。緊急用の生理用品を入れたピンクの袋とセットです。これで大丈夫でしょう。

ところが甘かった。トイレではなく、エントランスに置いたビンやペットボトルを回収するゴミ箱に丸めたトイレットペーパーが貯まっていったのです。おーーまいがーー!!

ホワイ チャイニーズピーポー ホワイ?

慌てて、簡体字の注意書きを印刷してゴミ箱に貼りました。これで惨事は減るはずです。

その結果、便器の後ろ側の床に塚(つか)ができていました。

八剣山 撮影:パートナー


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