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発想力と想像力を育むには。子育てを考える社長たち(後編)【3夜目 第3話 (全3話)】

青山でデジタルプロダクションを営む5人の社長たちが、夜な夜なお酒を酌み交わしながらへべれけで語る馬鹿馬鹿しい笑い話や熱いクリエイティブ論をゆるっと公開中。ぜひ第1話からお読みください。

へべれけになった人
今村 玄紀(BEES/HONEY INC)実は!サッカーハワイ州代表おじさん。
加藤 琢磨(SHIFTBRAIN Inc.)実は!TTRPG好きのゲーマーおじさん。
定金 基(COPILOT Inc.)実は!こっちもゲーマー?広守備範囲おじさん。
田口 亮(FOURDIGIT Inc.)実は!海外出張帰りのタフネス飲酒おじさん。
村田 健(SONICJAM Inc.)実は!元ミュージシャンなTechおじさん。

定金:
今村さんは子供時代どんな感じだったんですか?

今村:
僕は、サッカー1本ですね。とにかくサッカーやってました。

加藤:
サッカーが今の自分の仕事のルーツになってたりしますか。

今村:
ルーツかと言われると分からないですが…サッカーはチームでやるスポーツなので、メンタリングだとかチームビルディングの要素があって、そういうところは今の自分のビジネスや経営への考え方に大きく影響してるんじゃないかなって感じますね。ストラテジーも必要ですし。

加藤:
今村さんは、サッカーのハワイ代表なんですよね。

定金:
えっ、ハワイ代表?!

今村:
あ、そうですね(笑)州選抜でした。

定金:
えっ、子供の頃からハワイにいたんですっけ?

今村:
いや、生まれは東京で、ハワイに行ったのは大学の頃ですね。

定金:
でもさ、ハワイ代表にまでなってなんでサッカー選手目指さなかったの?

今村:
本当に小さい時は目指してました!目指さなくなったのは、自分の実力を考えて、冷静に判断した結果ですね。残念ですが…。

加藤:
本当に小さい時って…その判断いつしたの?

今村:
小5くらいの時ですかね。

定金:
えーーーーー!!!!

田口:
は、判断早くない?

加藤:
なんでその時期にその判断が出来たの?

今村:
そうですね…小学5年生までにある程度のレベルで活躍できていなかったら、その時点でサッカー一本で生きていくのは難しいだろうと考えていたからですかね。当時はJリーグが発足したばかりで盛り上がっていましたが、ギリギリでプロになったとして、その後どう生きるのか?みたいなことを考えてしまいました。ある種のリスクマネジメント能力が働いていたんですかね。

加藤:
いや、そうなんだけど…。

田口:
それ小5で考える…?

今村:
「諦めた」と言うわけではないですが、ダメだった時の道も探らないとなぁと考え始めた感じですかね。そこからは、ある意味サッカーだけなくビジネスの道に進むことが決まった訳なので、将来必要になりそうな英語や経営学を学んでいこうと決めました。高校生の時にハワイに留学できる大学を選んだのもそこが理由ですね。

定金:
切り替えがすごいな。

加藤:
どうしたらその判断力が身につくんだろ…。なんでもいいからヒントほしい…!

今村:
うーん。そうですね、親が起業家というのと、近くにオーストラリアに留学した先輩がいたことで、海外も含めた視野で物事を考えるというのは自然にやっていたかもしれません。あとは、父親の教えに「人と同じことはするな」というのはありましたね。

定金:
変わったことやれと。

今村:
口酸っぱく言われた訳ではないんですが背中で語られたというか、今思えばクリエイティブだったんですね。今でこそ色々なスポーツで着ていますが、当時は誰も着ていなかったラッシュガード(インナーウェア)を開発して特許取ったり…カジノや飲食店やったり(笑)発想とか想像するをするクセはつきました。

加藤:
背中で語るだけでその考え方を身に着けさせるなんて、今村さんのお父さんすごいなぁ。

田口:
僕気になってるんですけど、子供の”知ろうとする力”を育むためには、親ってどうしてあげたらいいんでしょうね。加藤さんの”詰め込み教育をするのはどうなんだ”って話は納得する部分も多いんですけど、とはいえ何の知識もない状態だと考える材料がないから”これは何なんだろう?どうしてこうなっているんだろう?”とかの発想や想像ってできなくなってしまうんじゃないかなとも思うんですよ。

村田:
なんだろうね。ハングリー精神とかは知識不足を補いたいって欲求から生まれるんじゃない?っても思うけど。

田口:
確かに!ハングリー精神で言うと、ベトナム帰りなんで言いたいこといっぱいあって。

村田:
なになに。

田口:
例えば、シフトさんで「福利厚生で英語の勉強会やるよ〜」って言ったらどれくらいの社員参加します?

加藤:
う、、正直少ないと思いますね。

定金:
ウチ、会社で英語の勉強機会つくって全部の費用会社負担にしたけどまったく出ない(笑)

加藤:
全部会社負担!すごいのに…!

田口:
それ、ベトナムで同じこと言ったら参加率100%です。

加藤:
勝てない(笑)

田口:
まさにハングリー精神だと思うんですよ。あの、見てるだけで感じるエネルギーがすごいんですよね。

今村:
知識を得ることによって、自分の生活というか…もっと言うと稼げる金額に対する影響が大きいからですかね。日本では、知識を得ることでどういうことが出来るようになるかという教育は少ないように思います。

村田:
うんうん。

田口:
あとは、単純に”知るって面白いじゃん?”みたいな感覚を伝えるにはどうしたらいいのかなと。

定金:
それね!……”親のできること”について言うとすると!

田口:
おお!

定金:
それって、実はそんなにないんじゃないかなと思ってるんです。

田口:
えっ?(笑)

定金:
だってね!

田口:
はい。

定金:
これ真面目な話なんですけど、ウチの上の子と下の子、全然興味関心が違うんですよ。

加藤:
あー、分かる(笑)

定金:
そんなに歳の差もなくて、親としてはほっとんど同じように接してるのに、上の子は簡単に言うと既成品が好きでテレビの戦隊モノとかゲームとかで遊ぶし、下の子は真逆で自分で組み立てる系のおもちゃが好きでレゴとかで遊ぶんですよ。

加藤:
すごく分かる(笑)ほんっとうに真逆だからね。

定金:
あれって不思議じゃない?どうしてそういう興味の差が生まれてるのか、本当に分かんない。だから、”親がこうしたからこうなる”っていう簡単な図式は存在しないんじゃないかなと。

田口:
そうですよね、そう単純じゃないのは分かります。…でもそこ、なんとか知りたいじゃん(笑)

定金:
まぁ、そうっすね(笑)

今村:
それで言うと、自分の場合、知識をつけたいと思って色んな本を読み始めたのって大学に入ってからなんですよね。そこに両親の影響があったわけではないかもですね。

田口:
後天的なものもあると。

加藤:
今村さんさっき、”留学した先輩が近くにいた”って話してましたし、周囲にいる人から受ける良い影響っていうのもありますよね。

今村:
そうですね。自分は家族も含めて周囲に良い影響を与えてくれる人が多かったかなと思います。…親からの直接的な影響で言うと、物心つく前からサッカークラブに入れてもらえたことですかね。兄も既にやっていたので、自分で興味をもって始めたわけではないかもです(笑)

加藤:
えぇ?!

定金:
ハワイ代表になるくらいなのに?!

村田:
もう、何してあげるのがいいとか、よく分かんないね。

田口:
(笑)あらためて、子供の時に好きだったことが将来の仕事に繋がるんじゃないかっていう主題に戻りたいと思うんですが。

定金:
お。いいですねー。

田口:
これって採用にもめちゃめちゃ重要だと思いません?ウチだと面接で結構深掘りして聞いたりするんですよね。

加藤:
分かる!ウチも絶対聞きますね。

定金:
えっ、そこまで聞くの?

加藤:
聞く!

田口:
聞く聞く!!

村田:
へぇ。どんな風に?

加藤:
本当にさっき話してたような、「子供の頃何にハマってましたか?」とかですねー。

田口:
うん。あと、「学生の時、クラスでどんなタイプでした?」とか(笑)

定金:
掘るなぁ(笑)

田口:
僕としては、一緒に働く相手として、さっき話した”知ろうとする力”を持ってるかをすごく重視してるんですよね。学生時代にハマったことがあったりすると、それに対してめちゃめちゃ知識つけようとしたり、技術つけようとしたり、そこが見えそうだなと思って。…逆にそこ掘らないんですか?

加藤:
定金さんが採用で重視してること聞きたい。

定金:
うーん。僕、あんまり知識量は重視してないかもしれません。”知ってればいいよね”っていうのには懐疑的で。それより、過去にその人が色んな”体験”をどれだけしてるか、その上でいまどんな課題感を持っているのかとかの方が気になりますね。

加藤:
うんうん。

定金:
結局知識だけって体験的理解には勝てないと思うので、色んな知識をもって経験してて面接でその話ができるならそれはいいなと。そういう意味だと、学生時代に何かにハマって夢中でそれを”やった”とかなら価値あるなと思いますね。

田口:
なるほど。

定金:
…という訳で!

加藤:

定金:
もうとっくに2時間半経ってるんで今日の締めをお願いします。

加藤:
えっ、もう2時間半?

今村:
健さん、寝てませんね(笑)

村田:
やったね。

田口:
いやー、締められない…答え出なかったですねー(笑)

加藤:
でも、なかなか面白い議論ができたんで、この話はまたリベンジしたいですね。

第4夜へつづく、かもしれません…!

話を聞いた人
aya.h(Facebook)インターネットとお酒がすきな"非"ライター。
絵を描いた人
仲村直 (Tumblr)お酒は控えめイラストレーター。
乾杯したお店
Bar & Brochette nice(Facebook)青山の隠れ家的ワインバー。

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