社会も会社も変わっていく。これからどう行動する?【7夜目 第3話(全3話)】
青山でデジタルプロダクションを営む5人の社長たちが、夜な夜なお酒を酌み交わしながらへべれけで語る馬鹿馬鹿しい笑い話や熱いクリエイティブ論をゆるっと公開中。今回はzoom飲みでへべれけトークを開催しました。ぜひ第1話からお読みください。
へべれけになったCEOおじさん
今村 玄紀(BEES/HONEY INC)美学を持て!オフライン希望おじさん。
加藤 琢磨(SHIFTBRAIN Inc.)色々ありました!オフライン希望おじさん。
定金 基(COPILOT Inc.)終日リモートで1日50歩!どちらでもおじさん。
田口 亮(FOURDIGIT Inc.)娘の部屋で飲酒!オンライン希望おじさん。
村田 健(SONICJAM Inc.)閉まらない扉!どちらでもおじさん。
定金:
……健さん!?
村田:
……寝てないよ!? みんなまた疑ってたでしょ(笑)シフトブレインって行動指針あるの?
加藤:
今作ってますよ〜。
村田:
ソニックジャムは行動指針はないんですよ。つい最近、18年を経て(笑)バリューができてブログに書いた。よくある行動指針って、「常に素早く行動」とか会社に都合のいい押し付けっぽく思えて、作ってなかった。行動指針って、いるのかな?
村田以外全員:
そもそもソニックジャムのサイトからプレジデントブログが見つけられない! これどうやっていくの???
村田:
Googleで「ソニックジャム 社長 ブログ」で検索して(笑)
(各自様々なルートからブログにたどり着く)
「3 Values」つまり、SONICJAMとして持つべき共通の価値観を3つ定義しました。
1. とにかく勉強。
2. ユーザーを理解しクライアントを理解しビジネスを理解する。
3. 仕事の価値とは何かを知る。
2番目から見ると分かりやすいんじゃないかな。長年やってると色々価値観がずれてくると言うか、Awwwwardsを取ったけど使いにくいサイトがいいのか悪いのか?って話みたいに、いい仕事と思える基準がバラバラになる。それを揃えるにはみんなが相手を理解するしかないかなって。
定金:
ざっくり言うとUXみたいなこと?
村田:
実装的にどうとかデザイン的にどうとか、自分の担当した範疇で見るんじゃなくて、クライアントのビジネスから考えようよと。クライアントの担当者がセンスないとかじゃなくて、自分がクライアントのことを理解していないでしょって。で、クライアントを理解するためには、相当勉強しないといけない。勉強って自分の担当領域の技術を学ぶのはもちろんだけど、それだけじゃ全然足りない。今年は予算かけてもいいから勉強しようねと。その結果、終わった時にチーム全員が「良かった」と言えることが大事。
田口:
メンバーと仕事する時に、どういう気持ちでやっているのかを共有することはあるんですか?
村田:
普段からこういうのは好きとかこれはおかしいとかを言ってると浸透していきますよね。バリューも「この価値観を本当に押さえられているのか」をプロジェクトの途中で投げかけていくために作った感じかも。
田口:
僕も悩んでて、共通認識もって同じ気持ちでやろうよと思っても、結局個人の考え方にも関わる瞬間はあるなとも思うんですよ。
村田:
人の考え方はいろいろだけど、さっき今村さんが話した性格の割合も変化しやすい人としにくい人がいると思う。
今村:
いや、性格は意図的に変えるってしないと難しいかもですね。自分の性格を把握して違う役割を演じないと変わっていかない……矢沢永吉は矢沢永吉を演じてるんです。
一同:
「俺はいいけど、矢沢がなんて言うかな」だ(笑)
今村:
ちょっとこれ、また画面共有していいすか?
田口:
繋いでる間にちょっとビールとってきますわ。
加藤:
定金さんの後ろのピンクのやつ……なんなんです?
定金:
これ?これね……。じゃじゃーーーーーん!ピンクマンだよ、こんにちは!
(フライングタイガーで売っている子供用バランスボール、名付けてピンクマン!)
今村:
定金さん、画面共有の許可して!(笑)
定金:
ごめんごめん、どうぞ!
今村:
さっき健さんが言っていたようにイデオロギーは変わるんですけど、その変化には1.いつ生まれたか、2.どこで生きてきたか、3.誰と出会ってきたかの観点が重要かなって。社長も含めてみんなのアーキタイプと自分がもとから持ってた性格とそのルーツ、自分が好きなものでイデオロギーができるっていう設計なんですけど……うん、以上です(笑)性格は変わらないけど、主義は変わる。
村田:
あ、でもそういうことで、自分も変わらなきゃいけないと思うんですよ。自分だけじゃなくて、役員、社員が変わると会社の考え方って変化するじゃないですか。すると、僕の考え方とか今のソニックジャムとしての価値観はアップデートしなきゃいけないよねっていうことを言いたかった。
定金:
最初に僕が今村さんに聞いた「どうやって働き方の意思決定をしているのか」って話と近くて、会社のイデオロギーは誰がどうやって決めていくのか、みたいな。
村田:
補足をすると、バリューをブログで提示したのも、3年で区切って作りましょうっていうメッセージなんですよ。
田口:
ソニックジャムとしてずっと変わらない普遍的なものを定義したっていうより、この3年でこれをやろうぜっていうメッセージ?
村田:
そうそう。1,2年だとどうしても短期的な話になっちゃうので、3年がちょうどいい。3年計画は今回で2度めで、前回みんなに振り返りアンケートをとったんです。すると、「最初は無理と思ったけど、3年経ってみたら割とできてたね」という声が結構あったんですよ。今回は前の経験があるから、できそうって意識が強い感触はありますね。もちろん、リーダー格のある程度の理解は必要なので事前に共有はしますが、ミーティングやブレストを重ねて、最終的に発表する書類も半年くらいかけて何十回もつくり直す。
田口:
うちも数字的な部分も含めて3年計画はたてますけど、健さんが言う通り、3年経つと近いところまでいってるなと思います。
理念や行動指針ってめちゃくちゃ普遍性が高いですよね。ちゃんと仕事頑張ろう、みたいな(笑)そことはまた違って、3年計画は事業ビジョンで、こういう数字でこういう組織にしていこうがメイン。甲子園行こうよってなると、「いや、僕普通の部活でいいんですけど」ってのも一瞬あるんですけど(笑)、甲子園を目標とすると、「こうすれば行けそう」という気になったりする。家族や仲間は大事にしようねという前提はあって、事業においては事業ビジョンにおける定義がある。
定金:
なるほどね。ん? あ〜、はいはい。(定金さん、窓を開ける)換気しろって奥さんが……。
田口:
みなさん現時点(3月上旬)で仕事への影響ってどうです?
村田:
ソニックジャムは結構影響あるよ、イベント系とかが特に。ピピットガチャもプロダクト量産を進めていたけど、中国の工場が動けなくなっているから、予定が見えないんだよね。イベントそのものがだいぶ無くなってるし、来週のSXSW(サウス・バイ・サウス・ウエスト:アメリカ・オースティンで毎年3月に開催されている大規模な音楽祭・映画祭・インタラクティブフェスティバル。2020年は中止)もクライアントワークとして展示コンテンツを制作したけど、発表の場がなくなりましたね。ペンディングの案件も結構あるけど、みんなない?
定金:
コパイロツトはいまのところないなあ〜。
田口:
フォーデジットは割とない方だと思ってたけど、ペンディングはやっぱりありますね。一旦ストップ、みたいなのも。
加藤:
シフトブレインもイベント系は軒並み中止になって、途中までの請求を何%でするかって仕事が増えてます(笑)
定金:
リアリティあるな〜〜〜!(笑)
村田:
でもこれからWebの仕事は増える気がしない? イベントの予算がWebに流れそう。シフトブレインへの問い合わせがめっちゃ増えると思いますよ!
加藤:
もう〜、本当ですか!? そういってかっさらわないでくださいよ!(笑)
村田:
ECに力入れたいという話はクライアントから伺いますよ。こういう状況だから通販に力入れたいって。これからもっと増えると思うな〜、ECの相談。
加藤:
あの、僕テニス週3,4でやってるんですけど。
全員:
やりすぎ!(笑)
加藤:
しかも2箇所通ってるんですけど、どちらも3月1日から完全休業ですね。すごくないですか? 営業全部止めて、一切利益が入ってこない状態が続くってなかなかだなと思って。月謝は振替になるので後々ユーザーは回収する訳ですけど、どう考えてもきついですよね。今村さんが最初に言った、経済大丈夫かなトークにつながる。
田口:
つぶれてほしくない店にお金落とした方がいいなって思う。大きな経済が本気でヤバい感じがあるので、クライアントの財務状況に影響が出てくるし、みんなが消極モードになっちゃうと不安も大きくなる。
加藤:
きっかけとしては小学校の休みが大きい気がしますね。
村田:
ヨーロッパがどう対応してるだとか、中国の今とか、気にはなるけど情報があんまりないじゃない。普通に知りたいよね。
定金:
そんな時はみんなMITテクノロジーレビュー(テクノロジー誌「MIT Technology Review」の日本版。コパイロツトが総合プロデュースとアドバイザリーコミュニティ運営、イベントを担当)を読めばいいですよ!
一同:
突然の番宣!(笑)
田口:
それにしても、元ヤフー社長の宮坂学副知事が主導の特別公報チームが発足から1週間で公開した、東京都の「新型コロナウイルス感染症対策サイト」はすごいですよね。ソースコードをGitHubで公開して他の自治体がコードをコピーできるようにするとか、やり方が新しかった。
村田:
本当に! そういう人が国レベルにも入って欲しいよね。自分たちでもなにかやりたいなっていうのは色々あって、例えば交通量から見えてくるものがありそうだなとか、飲食店や観光系を支えられるサービスを作れないかなとか。
今村:
火種とムーブメントを起こすことが大事ですよね。僕はいまムーブメントを起こせる実力がないので、ムーブメントを起こせるプラットフォームを持って、影響力を広げないとだめだなっていうのは感じた……次第でございます。やっぱり行動しないとダメだなって。
村田:
もうちょっと我慢すればこんないいことあるよ、みたいな考え方をしていかないとムードが良くならないんじゃないかな。
田口:
そうですね、「#コロナが終わったら」ハッシュタグじゃないですかね。
村田:
めっちゃ遊ぼうぜ! めっちゃ金使おうぜ! みたいな!
〜1時間ほど本気の雑談〜
田口:
結構あれですね……。オンライン飲み会、終わりが見えない感じ、しますね(笑)
村田:
これいつ終わんの?(笑)
定金:
次回のへべれけの時にコロナ収束しているかな……。お花見もどうでしょうね、できたらいいけど。
※例年は数社合同でお花見をすることもありますが、今年は当然ながら自粛でした……来年は開催できますように!
加藤:
オンライン飲み会やってみて、オンラインの良さは感じつつも、やっぱりみんなで一緒に飲みたい!って気持ちも改めて感じちゃいましたね。
定金妻:
ママたちはオンラインでやりましょ!
定金:
もう勝手にやってよ!!!(笑)じゃあまた〜!
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次回はオフラインで、好きなお店で美味しいものを一緒に食べながら、ますますへべれけになれますようにと祈りをこめて……!健康第一で、また次回お会いしましょう〜!
話を聞いた人
八木 あゆみ(Facebook)巣篭もりで歩き方を忘れたディレクター/ライター。
絵を描いた人
仲村 直(Tumblr)肝臓いたわり型イラストレーターおじさん。
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