顧客の需要に合わせたプラン/コストの提案
こんにちは。季節の変わり目に風邪を引きやすいへべれけです。
でも、今年はコロナで引きこもっているせいか、今のところ風邪をひいていません。
引きこもるっていいですね。
さて、前回の記事で近年のサブスクリプションは顧客の需要に合わせたプラン/コストの提案ができる、と書いたのでもうちょっと深堀りしてみたいと思います。
近年の〜と書くのもアレなので、私のnoteの文中では、こう書きます。
・旧来のサブスクリプション=サブスクリプションα(アルファ)
・近年のサブスクリプション=サブスクリプションβ(ベータ)
サブスクリプション2.0とかではなくβにしたのは、オリジナリティを出したかっただけですw
ついでにβだと未完成感があるんですが、サブスクリプションで課金することが多いSaaSは永遠のβ版であるべきなんて言いますし、丁度いいなと思った次第です。
サブスクリプションαは一律定額課金
前回の記事でも書きましたが、サブスクリプションビジネスの歴史は新聞や雑誌から始まりました。
で、新聞や雑誌の課金というのは、価格改定はあれど、基本的にはずーっと定額ですよね。
というわけで、縦軸を課金額、横軸を契約期間としてサブスクリプションαを図にするとこんな感じになります。(点は請求のタイミングを表しています)
ついでに定額だけど複数プランを用意する、電通デジタルさんの記事で言うところのサブスクリプション2.0は、図にするとこんな感じです。
課金額のパターン(点の種類)が増えたものの、点が一定の間隔かつ一直線で並んでいるというところは変わりませんね。
利用者側の視点で見ると、一度プランを選択したあとは続けるか止めるかの二択しかありません。
サブスクリプションβではこれを変えなければいけません。
サブスクリプションβは契約内容が流動的
サブスクリプションβではいつでも自由にプランやコストを変えられて、顧客の利用状況に合わせてアップグレードや、時にはダウングレードを選択できるようにプランを提案しなければなりません。
例えば定額の基本サービス内に使用料に応じた無料枠があるサービスを創造してみてください。
スマホのデータ通信量のプランが想像しやすいでしょうか。
使用量が多くなって基本サービスをアップグレードしたほうがお得なときはそのように案内するし、逆に使用量が少なくなったときは基本サービスのダウングレードや休止を勧めるといった具合です。
このお客さんにピッタリはまるプランがないなぁと思ったら、はまるものを新たに提供するのです。
基本サービスのダウングレードや休止を勧めては、売上が下がるじゃないか!というのは、事実です。
しかし、サブスクリプションビジネスでは一時的な売上の低下よりも、顧客とのエンゲージメントを維持して継続的に利用してもらい、顧客生涯価値(LTV = Life Time Value)を高めることが重要になります。
というわけで、サブスクリプションβの課金を表す図はこのようになります。
一人の顧客の課金額が上がったり下がったりしていますよね。
全部で5段階に変化しています。
しかも、点の位置とズレたところで変化しているのは、任意のタイミングでプランを変更したことを表しています。
キリの悪いタイミングでプランの変更を許容しようとすると、会計処理がエライことになるのでしっかりと体制を組まないといけないんです。
会計処理のことについては別途書こうと思いますが、顧客の都合に合わせて変更を許容できる、この差がサブスクリプションαとβの大きな違いの一つです。
顧客と頻繁な接点を実現するインターネットも必要
前出の図では点と点の間が線で繋がれています。
これは請求や支払い以外のタイミングでも、顧客の動向を確認できるし、顧客が意思表示できる(プランを変更したりできる)状態を表しています。(表したつもりです)
これもサブスクリプションβの特徴ですが、これを実現するためには頻繁かつ継続的な接点を顧客一人一人と持つ必要があります。
対面ではそんな頻度の高い接点を持ち続けるなんて無理ですよね。
それが可能にするとすれば、インターネットです。
というわけで、サブスクリプションβの実現にはインターネットという媒介が不可欠なんです。
次回はインターネットを媒介にしたサブスクリプションビジネスについて書いてみたいと思います。