
【書き下ろし】USBやHDMIのKVMスイッチャーの役立て方と懸念点
重藤です。
必ずしも万人受けしないかもしれませんが、その人にとっては革命的なガジェットというのがあります。
それほど高くない価格で、大きなデメリットもなく、QOLや作業効率を強く好転させてくれる、そのようなガジェット、無駄を省いてゆたけき生活をもたらすアイテムは実に革命的です。
筆者にとってそれはKVMスイッチャーであり、非常に様々な無駄を排除し、種々のゆとりを享受できます。
この記事では、どのような筆者にどのような点がKVMスイッチによって強化されたのか、あるいは気づいた欠点を語っていきます。
なお、この記事は全部人力で書いており、AIは一切使っていません。AIに記事を書かせてもあまり楽しくないので。
また、この記事は重藤録の方に投稿しても昨今の情勢的に伸びないので、Noteさんに投稿します。
筆者のこれまで
筆者はガジェットブロガーをしていましたが、主力製品の一つはミニPCで、中華メーカーさんからお仕事を頂いたり、自費で買ったりして大量に使っていました。

しかし、ミニPCの操作にはモニターやキーボード、マウスという三種の神器が必要ですから、仕事が増えるたびにミニpcや周辺機器を置くスペースを増やしていき、気がついたら、部屋中デスクだらけになっていました。
もっと集約化できないかと思い、リモートデスクトップやキャプチャーボードなどを調べた挙句、最終的にたどり着いたソリューションがKVMスイッチでした。
実際に使ってみると、様々な用途で役に立ちました。
なお、KVMスイッチには様々なタイプがあり、
USBとHDMI×1の入力先を2パターンあるUSBとHDMI×1の出力先のどちらかに切り替えられるもの
HDMI×1の入力先を2パターンあるHDMIの出力先のどちらかに切り替えられるもの
USBとHDMI×2の入力先を4パターンあるUSBとHDMI×2の出力先のどれかに切り替えられるもの。
などがあります。
また、一般的にHDMIケーブルはは入力と出力が同じです。
USBは基本入力と出力が別々ですが、一部のスイッチではUSBの入力と出力を切り替えられる場合がるものもあります。(規格違反の可能性もありますが)
なので、入力と出力を逆にできるKVMスイッチもあります。規格違反になる可能性もあるので注意は必要ですが。
また、KVMスイッチの価格としては、アリエクでは安くてシンプルな機能のものは1000円を切りますし、HDMI×2を4つのPCでそれぞれ切り替えられるようなものでもアリエクでは6000円程度で購入できる場合があります。



もちろんアマゾンや楽天、フリマサイトなどでも安く購入できる可能性はあります。
ちなみにハードオフなどのリサイクルショップではあまり見かけない印象です。
KVMスイッチが役立った筆者の事例一覧
複数PCを1つの周辺機器で使い回せて、省スペース化や費用削減につながる
1つのPCを複数の周辺機器で使い回せて、作業効率の強化や費用削減につながる
1つのUSBマイクをスマホとPCで使い回せるので、作業効率化や費用削減につながる
画面をオフにすると支障が出るが、ディスプレイの電源だけを切りたいような場合にも使える
複数PCを1つの周辺機器で使い回せる
例えば、筆者は作業環境の1つにUbuntu Desktop鯖を使ったデスクがあります。
基本的にUbuntuDesktopはこの記事をObsidianで執筆したり、FirefoxでYoutubeを見たり、いろいろできるOSですが、筆者としてはサブデスクなので、四六時中使うわけではありません。
そこで1出力を4入力で切り替えるKVMスイッチを使うことで、Ubuntu用の周辺機器を、後述するMacや、一時的に動作検証をしたいPCの合計3つとで使いまわすことができます。
こうすることで、モニターを置くスペースや、そこそこのキーボードを買う費用を節減できるわけですね。
1つのPCを複数の周辺機器で使い回せる
スイッチにもよりますが、上記のような使い方ができるものもあります。
例えば筆者は、M4 Mac miniをメインPCの1つにしていますが、座った状態で作業するためのデスクでM4 Mac miniを使っています。
しかし、時には立って作業したいときもあるんですよね、Macを使って。
そこで、先述のUbuntu×スタンディングデスクにHDMI端子のスイッチを接続することで、座りでも、立ちでも作業が可能になります。
また、HDMIやUSBをうまく延長すれば、かなり離れたところに作業環境を分けることもできたりします。
例えばUSBとHDMIは転送できる長さが決まっていたりしますが、5Mぐらいまでは安定して転送できるっぽいです。
ちなみに筆者は別のPCに5mのHDMIケーブルを使っていますが、特段遅延なく安定して使えています。

これはあくまで予想ですが、以下のように接続すれば最大10M離したところに設置できるはず、です。

1つのUSBマイクをスマホとPCで使い回せる
筆者はYoutuberにも手を出していて、収録のマイクは以前提供を頂いたFifineさんのUSB対応ダイナミックマイクのK688を使っています。

もしかしたら音質は有名定番メーカーには劣るかもしれませんが、K688は雑音に強いうえ多機能でやすいと筆者は考えており、かなり重宝しています。
しかし、収録する際にスマホとPCの両方でマイクがひつようになるので、いちいち抜き差しするのが大変でした。
それを解決してくれるのがUSBーA端子のKVMスイッチ(おそらく規格違反)で、スイッチひとつでPCとスマホのマイクの接続先を切り替えられます。

画面の電源だけを切りたい際にも使える
先述のUbuntuDesktop鯖の欠点の一つに、OS側で画面だけをオフにしようとしてもサーバー全体が止まってしまったり、画面がオフにならなかったりとうまく行きませんでした。
他のLinuxディストリビューションを試したらうまく行ったのでおそらく筆者の設定が間違っていと思いますが、なかなか解決できませんでした。
そのような場合の解決策の一つが、先述の4入力スイッチに、どのPCにもつないでいない入力を用意して、そこに切り替えてしまえばディスプレイは自動でオフになります。
そのような様々な使い勝手があるKVMスイッチャーですが、気をつけたほうがいいことはあるのでしょうか…?あります。
KVMスイッチを買う上で気をつけたほうがいいこと、ほか。
配線整理が難しくなる
KVMスイッチを使うと、ケーブルの量が増えるので、必然的に配線をきれいにする難易度が上がります。
配線整理を全力でやればどうにかなるかもしれませんが、配線のきれいさだけでなく、筆者みたいな管理や配線変更のしやすさなども考慮するタイプの配線整理をしていると、かなりぐちゃぐちゃになり、景観を破壊する可能性があります。

また、KVMスイッチャーで前面にポートが集中しているタイプなら、配線整理がまだしやすいかもしれません。前面にも後面にもポートがあると、配線整理は難しくなりそうです。
HDMIケーブルなど、ケーブルが少し大量に必要になります。
KVMスイッチを使うと、ケーブルの量が増えるので、ケーブルを大量に用意する必要があります。
そのため、ちょっとコストがかかります。
両極USB-AオスケーブルをPC同士で(間接的にでも)繋がないように気をつけましょう
最悪の場合壊れてしまう可能性があるらしいので、極力気をつけましょう。
あとがき
参考になれば幸いです。