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今年の房総日和は
そろそろ房総の花摘みが始まるかな?と思って調べたら案の定、最近から解禁されているらしい。春先には終わるので、2月くらいがハイシーズンだということを毎年調べてから思い出す。お花だから暖かくなってからと思い込んでいるせいだと思う。
これは去年も書いたと思うけれど、毎年行くのは千倉にある潮風王国という道の駅。そこから道路を挟んだ向かい側にあるお花畑で花摘みをするのが、子供の頃からのわたしの恒例であり、色々な思い出が詰まっている場所だ。お花畑と山々と海がいっぺんに見えて、天国にいちばん近い場所なんじゃないかと思っている。
今年も子どもたちを連れて行って、自宅に摘んできた花を活けて、花の香りで満たされた部屋を堪能したい。なぜだかわからないけれど、適切に水を替えて大切にすると2週間くらい花と暮らせる。新鮮だからかな、野菜じゃないけどお花も摘みたてがいいのかもね。
子どもたちの記憶に残るかどうかはわからないけれど、そうなってくれたらいいなと思う。それをどう解釈するかは彼女たちに委ねるとして、そういうひとつの愛だと伝わるといい。伝わらなくてもいいけど。
花畑を見ると、昔の写真の中にいる祖母のことをより鮮明に思い出す。祖母も花が好きな人で、よく玄関先に花を活けていたっけ。庭の花木も手入れをして、季節の花が色々あったな。花摘みの時期が終わるか終わらないかくらいで咲き出す沈丁花が好きで、香りが漂ってくるのを楽しみにしていたな。実家にも沈丁花があるのだけれど、なんとなく違う気がする。そんなことはないはずなのに。
さて今年はいつ行こうかな、できれば晴れていて少しでも暖かい、風が強くない穏やかな日がいい。陽の光が海面を照らして、山々の影を映し出して、花の香りがあたりに漂っているのを胸いっぱいに吸い込んで、子どもたちとどの花を摘むのかをゆっくり選んで。行きと帰りの運転で、生ぬるい疲労感のまま、眠りの世界に落ちていきたい。