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愛おしいものたちについて 5

有料マガジンで連載を始めたんだけど、いまのところご購入がなくて、やっぱりよっぽどの旨みがないと100円でも惜しいかーって気分だ。なんで有料にしたか。それは自分を切り売りするのにお金が入ってくればラッキー!って思ったから。あと、恋愛や性についても書く予定なので、知人に読まれるのが厳しいというのもある。

今日は煙草の話をする。昨今の禁煙ブームで若者は煙草を吸わないという話を友人から聞いた。私たちの世代が若かった頃は、ライブハウスでは当たり前のように喫煙していたのに、いまは完全禁煙のライブも珍しくないらしい。至って健全、でもちょっと味気ないように思ってしまう。まぁこの記事は煙草を吸わないひとに喫煙を勧める目的ではないので、おばちゃんの昔話だと思ってくれると有り難い。ロッカーやバンギャが健康を気にし始めたらつまんなくない?って個人的には思うので。

私が煙草に手を出したのは中学卒業前だったと記憶している。まだその頃は一箱200円くらいだった。30年で倍以上に値上がりしているってどう考えてもおかしいでしょ。自販機ではカードが必要で、コンビニでは年齢確認が厳しくなって、子どもが買いづらくなったって点ではいいんだけど、一箱500円前後ってそりゃ若者も煙草なんかにお金を使わないだろう。

たまに外で吸うくらいだったのが家でも窓を開けて吸うようになり、やがて父にばれてこっぴどく叱られた。私が19歳になるまで父はしつけと称して頻繁に体罰を行使するひとだったので、殴られて腫れた口許を隠すために学校にマスクをして行ったら周りからは「喧嘩だ」と思われたらしい。いつの間にか私は素行不良だという噂が広まっていたのだ。ただのヴィジュアル系バンド好きのオタクなのに。

高校生の頃はまだニコチン依存ではなかったので、サボりがちな学校では喫煙出来ないストレスは感じなかった。私が通っていた高校は県内でもお行儀がいいほうではなくて、軽めの鈴蘭(髙橋ヒロシ先生の漫画『クローズ』に登場する男子校)を想像してもらうと分かりやすいだろう。校内で煙草を吸ったら流石に処分されるけど、先輩たちや同級生など喫煙経験のある生徒は珍しくなかった。

ニコチン依存の傾向が表れ始めたのは短大に入学してからだ。バイト代で煙草を買って好きなだけ吸うことが出来たので、一日一箱のペースになるまであっという間だった。短大卒業後に仕事を始めてからもペースは同じで減ることがない。精神を病んで退職した後は三日で一箱まで減った時期もあったけど、いまはまた一日一箱弱のペースで吸っている。

ここで私の煙草遍歴を振り返ってみる。バージニアスリム以降は全てメンソールだ。

・キャスター(BUCK-TICKの櫻井敦司さんが吸っていて憧れて吸った)
・チェリー(パッケージが可愛い)
・バージニアスリム(女子の定番)
・エピック(極細でパッケージもおしゃれ)
・ヴォーグ(極細で一番長く吸っていた銘柄)
・サムタイム(ヴォーグより安い煙草を探してこれにした)
・メビウス(サムタイム終了でこれにした)

合間合間に違う銘柄を買ってみたこともあるけど、だいたいこんな具合で喫煙歴はそこそこ長い。

『煙草は百害あって一利なし』という言葉がある。でも私にとって煙草は創作のお供で、気持ちを落ち着かせるためのもので、大病でもしない限りは禁煙は難しいかもしれない。精神疾患があるので、ある意味ではそれも大病と言えるんだろうけど。

ここまで読んで頂いてありがとうございます。2020年の目標は「サイゼリヤでエスカルゴを食らう」なので、サポートを頂けるとエスカルゴに一歩近付くことが出来ます。