23春季リーグ戦展望_2_スターティング60など
■札幌大谷大学
◇展望
23年のスローガンは【自勝~甘えは敵~】とのこと。退路を遮断した文言に「試合の前に勝負は着いていた」という常套句と自らに勝った上で試し合いに挑んでくる姿を想起。
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一部昇格後通算戦績は10勝51敗6分。10勝の一・二節内訳は各5勝と均等だが、引き分けはすべて一節、さらに4分が2戦目。一節粘るも二節に失速する傾向が見てとれる。23年春の対戦順は道都、東海、札大、学園、北大。相性で言えば悪→好の並び。入りの2戦をとにかく粘り抜いて、札大戦以降に勝ち星を積み上げ、苦手な二節に勢いをつけたいところだが、さて。
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22年秋はスタメンをほぼ固定して10試合に臨んだ大谷。内・外野のアンカー、林と小山は抜けるが、22年秋の残存率は高い。そして、主将飯田を始めとする「大谷10年生」が4年目を迎える春。22年秋(さらにはそれ以前からも含めて)このタイミングに照準を定めて事を進めている意図があるはずだ。「よくやった」を上回る「よくぞやった」を期待したい。
◆スタメン予想
後日追記
■北海道大学
◇展望
目標は「一部優勝」(2023年1月1日ブログに掲載)。そして、かねてからTwitterアカウントには、@from HU to JINGUと「神宮」が仕込まれており、見据える目線にブレはない。
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22年含む直近一部所属時4年間の通算戦績は23勝55敗4分。23勝の内訳を見ると一節10勝、二節13勝。思っていた以上に二節勝利数の比重は高くはなかった。
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しかしながら、着目すべきは、この二節13勝の内訳である。13勝のうち、18年秋以前の6シーズンが7勝。22年の2シーズンで6勝というのがその内訳。降格前、7勝の積み上げに3年要したのに対して、6勝を僅か1年で挙げており、あらためて、北大=二節巧者説が印象だけによるものではないことが確認できた。
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補足すると、22年二節は通算6勝5敗と勝ち越している。一方で、逆の見方になるが、22年一節は1勝8敗2分と出遅れの傾向が顕著であり、<二節強し>の引き立たせ役になってしまった格好だ。
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以上の考察から見えてくる課題は明確。「一節でいかに勝ちを挙げるか」である。
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ということで、23年春の対戦順を見ていく。札大、道都、学園、東海、大谷の並び。なによりも重要になるのが、開幕の札大戦ではあるが、その札大戦含めて、比較的相性が良い学園、大谷との組み方にも注目である。
◆スタメン予想
後日追記
■東海大学札幌キャンパス
◇展望
22年スローガン「一球集中」からホームページが更新されておらず、23年のスローガンは現時点では不明。22年春は21年秋からの連覇に成功したが、22年秋は4位で終戦。21年秋から22年春のモデルチェンジが鮮やかだっただけに、22年秋の停滞が際立ってしまった。藤田監督へバトンが渡されて最初のシーズンを迎える。道六から札六への参戦、三部から一部へ昇格、そして初優勝当時を知る新監督のもと、強かな縦縞の姿を取り戻すことができるか。
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昨秋は5敗。内訳は学園に連敗。一節の道都戦と札大戦と二節の北大。春ひとつしか負けなかったチームが、秋には5つの負けを数えてしまうあたりに札六の恐さが現れているように見える。一方で昨春には21年春から三季を跨いで連勝新記録という達成もあった東海。勝ち続ける難しさを知ったチームならではの巻き返しを期待したい。
◆スタメン予想
後日追記
■札幌大学
◇展望
23年スローガンは「這っても ずっても 一戦必勝」「試合での勝負、一球一球に対する勝負、更には己との勝負。どんな勝負も一戦一戦、ひとつひとつ、諦めず、泥臭く、這いつくばってでも、転んでも立ち上がり絶対に勝ちに行く!勝ちにこだわる強い思い」を込めたという。22年スローガンの「勝つ」を基本的に引き継ぎながら、勝ち方<這っても ずっても>と対象<どんな勝負も一戦一戦>をより明らかに示した。
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春、秋とも3位。特長的に思えるのが、春秋いずれも同数で並んだ勝敗数(春4勝4敗、秋5勝5敗)。そして6チーム中、最多となる4つの引き分け。上位下位の線を引くペースメーカー的な役割を示したかのような前者と、負けることもなかったが、勝ちき切れなかったことも示す後者と、22年の状況と状態がくっきりと現れていたように思える。
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「這う」とは「腹部を地面につけるようにして、手とひざ・足で少しづつ進む」と辞書にある。「何が何であれ、とにかく前へ」というのが一つ目の要点であろうか。二つ目は「少しづつ」という点。自らの手足のみが頼りとなる推進力であるから、爆発的な速度を期待できるものではなさそうだ。しかしながら、これら言葉通りの意味合いに加えて「後退することもなさそうだ」という推測もまた浮かんでくる。自らの力で着実に前へ。いつか立ち上がり駆け出す為に、まずは不格好であれ前進を続ける。
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チーム創部そして初優勝時を知るOBを総監督、監督として迎える春。恐らくは、ほとんど何もないところから、這いずり勝ち上がったであろう経験を、令和のチームに落とし込んでどのような戦いを見せてくれるか。最初の歴史を作った指導者と共に新しい歴史を書き加えることができるか、注目である。
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19年春以降の通算戦績は28勝31敗8分。大雑把に「ほぼ5割」と捉えた上で、大きく出入りがあるのが、開幕日(1勝6敗)と4戦目(6勝1敗)さらには5戦目(1勝5敗)。この中で、注目せざるを得ないのが、やはり開幕日で21年春以降4連敗中。そして23年春の開幕戦の相手は北大。この北大に対しては22年春二節以降3連敗中。一方、得意の4戦目は道都、さらに最終日が東海。各節終盤に難敵との連戦を控えた対戦順だが、まずは開幕戦の成り行きが、その後の方向付けを大きく決することになりそうだ。
◆スタメン予想
後日追記
■北海学園大学
◇展望
直近10年の札六で道都・東海の2強に唯一風穴を開けているのが学園。「新鮮力」を披露して大いにリーグ戦を盛り上げた22年シーズンを経て「真戦力」として21年春に続く二の矢を放てるかに注目。「上昇」の兆しはずっとある。その兆しを象(かたち)にして「常勝」チームへの次の一歩を踏み出したい。
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19年春以降の通算戦績は35勝29敗3分。借金を作った22年春を除き、20年秋以降貯金を作れており、通算では勝ち越し。ちなみに勝ち越しは、道都・東海・学園の3チーム。3つ負け越している札大を引き合いにすると(感染症拡大防止の施策に伴う諸事の影響がもちろんあった訳だが)、上昇の追い風が吹いていることは間違いなさそう。星の刻みで顕著なのが、7戦負けなしの5日目(22春を除いて一節の最終日)。今春、5日目の対戦相手は道都。22年秋は一、二節とも完封負けを喫した相手。このジンクスの力も借りて昨秋のやり返しとなるか。一方、22年は二節終盤の9戦目と10戦目で4敗。疲労の色も濃くなるリーグ戦終盤をどう乗り切れるか。対戦順は東海、札大、北大、大谷、道都。道都挑戦権の先手争いになりそうな初戦東海戦の行方がまずは関心事になる。
◆スタメン予想
後日追記
■星槎道都大学
◇展望
23年スローガンは「GRIT~やり抜く力、粘る力~」。書店で同様のタイトルの書籍を見かけたような気がするが、なにか旬のキーワードなのだろうか(世間に疎く、知らないのだが)。手元辞書によれば「歯をくいしばって苦難に耐える」とのこと、なるほど。GRITはさておき、やり抜く、粘るという言葉は道都のチームカラーと相性が良さそうだ。道都が頭一つ抜け出す為の最短経路は、この強みを尖らせること(そして試合でそれらを発揮すること)にあるとは思う。
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そして、秋優勝、神宮代決敗退のチームにはいつも同じ一句が浮かぶ。「めでたさも中くらいなりおらが春」小林一茶の短歌である。リーグ制覇の達成が神宮代決敗退で減じられてしまったようで、なんとも歯がゆい気持ちになるからだ。秋のやり返しは秋にしかできないが、そこへ向かう為にも、まずは目の前の春、さらには目の前の一戦一戦、である。そういった道都に立ち向かう、他の5チームとのやり合いがあってこそ札六が、もっともっと尖ってくる。この意味で道都の預かっている役割はとても大きい。
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19年春以降の通算戦績は48勝17敗2分。17敗中不戦敗の5敗を除くと、春の黒星は5敗。一節に連敗した19年春は以降を無敗で捲って優勝したが、21年22年はいずれも一節の黒星がV逸に直接間接の影響を及ぼしている。
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3勝4敗と負け越している4日目をどう切り抜けるかがポイントか。23年春は昨秋一節は辛くも引き分けた札大が相手。そして春は6戦無敗の5日目は学園との「5日目巧者」対決。例年に比べて仕上がりは早い(特に打撃陣)と見るが、さて。