見出し画像

23春季リーグ戦展望_1

4/5:新入部員等の記事を追記
4/5:<展望>札幌大谷大学を追記
4/6:<展望>北海道大学を追記
4/6:<展望>東海大学札幌キャンパスを追記
4/7:<展望>札幌大学を追記
4/7:<展望>北海学園大学を追記
4/16:<展望>星槎道都大学を追記

【こちらもどうぞ】
23春季リーグ戦展望_2_スターティング60など
https://note.com/heatwave2020/n/nc85c11e05025

23春季リーグ戦展望_2_スターティング60など

■一部

例年通りであれば以下のような対戦順かと。

□開幕予想カードの22年シーズン対戦成績

道都-大谷
秋二節:道都◯3-0大谷●
秋一節:大谷●4-7道都◯
春二節:道都◯8-3大谷●
春一節:大谷●0-6道都◯

道都が4連勝。大谷は一部昇格以降、道都から未勝利。連覇に挑む道都に食らいつきたい。

学園-東海
秋二節:東海●1-2学園◯
秋一節:学園◯3-2東海●
春二節:学園●8-10東海◯
春一節:東海◯6-0学園●

春は東海、秋は学園がそれぞれ連勝。シーズン毎のチーム状態が対戦成績に色濃く反映された印象。東海は新監督の初陣となる。両チームにとって、頂上先着へあまりにも重要すぎる一戦となりそう。

札大-北大
秋二節:北大◯4-0札大●
秋一節:札大●0-2北大◯
春二節:札大●1-4北大◯
春一節:北大●3-5札大◯

春二節から北大が3連勝中。終盤巧者、二節巧者の北大。開幕戦から曲者ぶり発揮するか。新監督迎える札大、連敗ストップで新時代の幕開けを飾れるか。

■2022年秋の布陣

□星槎道都大学

□北海学園大学

□札幌大学

□東海大学札幌キャンパス

□北海道大学

□札幌大谷大学

■二部

4/30(日)開幕(※2/18北海道医療大学野球部HPで確認)
学院-医療

・開幕/北翔-文教

・開幕/国際-岩教

・開幕/学院-文教

■<展望>星槎道都大学

・新入部員

28名(投手:8名、捕手:5名、内野:9名、外野5名、スタッフ1名)

【注目】
いきなり背番号17を背負うのが出雲崎綾(旭川龍谷)『旭実倒す快投右腕。打たれても攻めて堂々13奪三振』*。なお、17をつけていた印南は18をつけるようだ。

オープン戦に早速登場した内谷暁鐘(稚内大谷)。「1年生トライアウト」は道都の恒例行事ではあるが、今後のオープン戦での動向を注目したい。

上野愛翔(苫小牧中央)。『注目右腕と共に悩んで育った笑顔の主将は4割捕手』*

28名の比率は道内・道外丁度、半分。例年入部のある横浜創学館からの入部者はいない模様。遠来、かつ、新たな出身校としては、筑陽学園、下関国際。

*引用元は「北の球児たち2022総集編」

・秋春連覇に挑む、春王座19年以来の奪還なるか

秋春連覇をかけて臨む。春は19年の優勝が最後、23年春を獲ると4年ぶりの春奪還ということになる。22年秋までのメンバーが概ね残る投手陣に対して、中軸が離脱した打撃陣と、投打メンバー構成上の状況はやや異なる。

「秋優勝・代決敗退」と他の5チームとは異なる課題を預かっているのが道都。とはいえ、まずは眼前の10試合、さらにはひとつずつの試合を丁寧に獲っていくという部分においては他のチームと何ら違いはない。違いがない中で「やはり違うな」と相手を頷かせるだけの勝ち方を見せつけることができるか。道都の試合運びを眺める上での着眼点はまずそのあたりだろうか。呼人で味わった悔しさを春の円山で晴らすことができるか。オープン戦を見る限り、順調に準備が進んでいるようにも見えるが、さて。

・投手陣

22年秋のチーム防御率はリーグ2位。チーム最多登板は伊東佳希(旭川北)の7試合(29回2/3)。滝田一希(寿都)が4試合(26回)で続き、以下、印南伊吹(北海道栄)、佐藤爽(札幌山の手)の順。ごく短いイニングで松田航瑠(釧路江南)、飛渡翔太(正則学園)、松山比呂(白樺学園)、藤澤大翔(恵庭北)が登場。藤澤はリーグ戦初登板。

22年秋時点で全員が3年生以下だった為、22年秋から23年春での離脱者はなし。左右それぞれ2枚ずつとバランスを備えた先発陣が揃う。まずは頭ひとつ抜けたピッチングチームが維持されそうだ。

春の札六の転がり方を大きく左右する要素が幾つかあるならば、そのひとつが道都投手陣の出来(あるいは不出来)栄えかもしれない。

リーグ戦の行方、その中に含まれる各チームの勝敗、さらにその中に包含されている各選手個人の成績。どの階層で何を見るのかによって、捉え方は異なり、複数の視点を切り替えるのは観測者の身勝手なふるまいに過ぎないことは承知している。同時に、現場の選手は圧倒的に突き抜けることのみに専心していることも承知しており、これを書いている時点での観測者の希望と(結果的に)重なる部分も多い。

徹底的に突き抜けた姿で10試合を投げ終えることができるか、道都投手陣を見守る着眼点としては、まずここに尽きると思われる。

・打撃陣

22年の秋はチーム打率リーグ1位、ベストナインへ4名を送り込んだ。この中から3名が卒業。内野陣は22年秋から踏襲されそうだが、捕手と一塁、さらには外野と指名打者は相応に刷新されそうだ。オープン戦の多くの試合で、3番大和竜晟(白樺学園)、4番福島一茶(函大有斗)で中軸を組んでいる模様。よほどの大きな調子の変動がなければ、開幕戦もこの3、4番で臨んでくるかと。福島は22年秋のリーグ打点王。

22年秋の打線と比べてやや右打者が多く並びそうだが、この左右の比率の変化が攻撃に何らかの影響があるのか、そして、新たに加わるメンバーの貢献度合いなど、このあたりからを開幕戦以降に確認していきたい。

■<展望>北海学園大学

・新入部員

35名(投手:12名、捕手:4名、内野:10名、外野7名、スタッフ2名)。昨年より減ったものの(昨年は発表時人数は48名)充分に大挙の入部者かと。

全員に背番号を与えることをしていない学園。春までに背番号を勝ち取るのは誰であろうか。

昨年春は下向航が34番で1番・中堅でスタメン出場。二番手投手で常谷拓輝(背番号38)、代打で関虎太朗(背番号41)が登場した。

・千載一遇の好機到来、流れを捉え切れるか

直近10年間(13年春以降)で道都・東海以外で唯一優勝を果たしたのが、21年春の学園。2年前の優勝がフロックではなかったということ、そして、札六結成以前の北海道の大学野球を北大と共に牽引してきた古豪が令和の強豪として生まれ変われることができるか、この二つの点において大いに注目されるべきチームが学園。21年春全日本進出時のメンバーが最終学年に、そして、彼らからいずれはバトンを託される昨年から活躍が著しい下級生メンバーが2年目を迎える22年シーズンは千載一遇の好機到来ともいえる。この流れを捉え切ることができるか、注目です。

・投手陣

22年秋のチーム防御率はリーグ5位。最多登板は5試合(4先発)の帯川瑠生(札幌国際情報)。登板数は堀川怜央(札幌第一)小沼快登(北海道栄)常谷拓輝(札幌静修)が4試合で続く。先発は工藤泰己(北海)が3試合、坪田瑠衣登(滝川西)が2試合、常谷が1試合。他、救援で高谷舟(札幌日大)と木村駿太(札幌国際情報)。帯川を除く7名は学園が誇る1年生投手陣。

奪三振数が道都に次いで2位。内訳を確認したところ、帯川を筆頭に堀川と工藤が数を稼いでいて、ここまでは、大体そんな感じだろうなと予想の範囲ではあったが、奪三振率で帯川を上回っていたのが、木村だったというのが発見。サンプル数が少なくはあるが、潜在能力を示す数字であるかは、23年春の答え合わせ事項。強力な左腕が2枚揃うと非常に魅力的。

個人的に注目は高谷舟。高谷、木村とも22年秋の投球回数は少ない方の2名になるが(野手を兼ねる常谷を除く)、彼らが一層台頭してくると、より堅牢な投手陣が形成されそうな雰囲気がある。

・打撃陣

22年の秋はチーム打率リーグ4位。優勝を逃すことになった二節北大戦、さらに最終戦(札大)でそれぞれ1得点とリーグ戦の終盤に減速。それほど、打てなかった・・・という印象は薄いのだが、見直したところ、3割越えは杉林蒼太(北海)のみ。スタメンに名を連ねた面々も軒並み2割5分以下に留まっていたことをあたらめて確認。また、犠打と盗塁がリーグ最少。このあたりに、あと一歩及ばなかったひとつの要因が今更ながらではあるが潜んでいるのかもしれない。これらの点に加えて、三遊間問題。遊撃は常谷が入ることが現時点では有力のようだが、果たして。そして三塁は。

22年秋は道都に連敗、いずれも完封負け。今春は22年秋の1位・2位同士ということで各節の最終戦で対戦。どのような状況での対戦となるのかは今のところ、もちろん不明だが、道都の投手陣を打たないことには上がないことは明白。ここへ向け集中力を持続できるかが試される。

■<展望>札幌大学

・新入部員

23名(投手:9名、捕手:0名、内野:8名、外野6名、スタッフ0名)。昨年45名越えだった記憶があるのだが、それに比べると減少に転じた。

【注目】現時点で1年生の中で、唯一人2桁の番号を背負うのが丸山雄大(札幌大谷)。『4試合秋7安打5打点の存在感。右の大砲、大会屈指』*待望久しい札大のスラッガー候補として名乗りを上げるか。同窓の阿部駿輔から引き継ぐ形で64をつける模様。その阿部は春から8を背負う(8の前任は鈴木啓太郎(白樺学園))。

*引用元は「北の球児たち2022総集編」

・可能性か限界点か、10試合の答え合わせ

22年は春、秋ともに3位。春5勝5敗、秋4勝4敗(いずれも2分)。観測者には、上位と下位をきれいに線引きしてくれたような戦績に滲み出てくる「らしさ」を強く感じるシーズンではあった。もちろん当事者としてみれば、幾つもの「もしも」が起きていれば、もっと上を目指せた筈という想いがある筈だ。それは、たとえば引き分けた試合の成り行きなどについて(春秋で4つの引き分けはリーグ最多)。負けなかったのか、勝ち切れなかったのか。22年シーズンがどのように棚卸されたのかは知りえないが、かつて、勝ち切った経験を多く持つ指導者を迎えての23年春。昨年の戦績が可能性を示していたのか、限界点を示していたのか、まずは春の10試合で一次解答を見ることができるだろう、楽しみだ。

・投手陣

チーム防御率はリーグ1位の1.48。失点19、自責点14もリーグ最少。リーグ最少の与四球31に対して、与死球11は学園・北大の13に次ぐ数字。果敢に内角を攻めていた証左か。山川海斗(札幌丘珠、伏木海陸運送)、原田康生(札幌龍谷学園)の両4年生が各3試合、成田康祐(旭川明成)と阿曽伊吹(札幌創成)がそれぞれ2試合に先発。救援で存在感を示したのが松崎輔(北海道池田)。他、長谷隼兵(旭川龍谷)と1年生の宮田文仁(苫小牧中央)も救援で登場、22年春の最多賞投手、吉澤佳佑(帯広南商)は1試合の登板に留まった。

4年生左右の両エース(原田と山川)が抜けて、次なる軸は誰か。実績から推測すると、先発は成田と阿曽、後ろを吉澤といった格好だろうか。ダービー要員としても左を1枚準備したいところであるが、この役回りは長谷に期待であろうか。

チーム防御率が22年春のリーグ4位から秋は1位と大きく伸長した札大。この流れをさらに推し進めることができれば、チームとしての戦い方も自然と浮かび上がってくる訳だが、果たして。

個人的に注目している投手は宮田と千田龍之介(札幌丘珠)の両新2年生。

・打撃陣

22年の秋、投手陣充実とは裏腹に冷え込んでいたのが打線。チーム打率は2割に満たずリーグ5位。22年秋の終盤では捕手を除き3年生以下のメンバーへの移行が済んでいた印象があるのだが、そのメンバーがすんなり春に顔を出すかは不明である。なぜかと言えば、新たな総監督・監督を迎えてのシーズンとなるからである。が、ひとまず22年秋の骨組みが踏襲されるならばという想定で。チャンスメーカーとしては小坂凌平(東海大学付属札幌)佐野翔騎郎(札幌大谷)。ポイントゲッターに宮野倖太(苫小牧中央)小飼隆太(札幌静修)石井凌輔(大谷室蘭)らを並べる布陣を想定。塩沢一朗(白樺学園、JAようてい)の後継、ひとまずは、布施友梧(札幌第一)が有力だろうか。

個人的に注目している選手3名を紹介。22年秋に出番のなかった杉木優斗(北海道科学大学高)。札六スラッガー問題に答えを出してくれそうなフルスイングを再び見せてくれるか。同じく、強くしっかり振れて、野球の神様を味方につけそうな全力疾走に好感が持てる宮野。引き続き枠で太田光正(とわの森三愛)。

■<展望>東海大学札幌キャンパス

・新入部員

4/5現在名簿が更新されず詳細は不明。

【注目】オープン戦で登板した模様の宮武星史郎(札幌日大)『技の右と鋼の左、108球と9回2死の中前打忘れない』*。昨夏の南北海道大会、準々決勝での知内坂本拓己と投げ合った右腕。

野手では天野鳳介(札幌大谷)に注目。

・新監督を迎えての春、猛きタテジマは戻ってくるか

三季連続優勝に挑んだ22年秋は4位に後退。21年秋から22年春のバージョンアップには成功したが、22年秋は春のエース渡部雄大の不調や一部主力選手の離脱などもあり、最後まで自らのリズムを取り戻すことができなかった印象が残る。23年春は藤田翔コーチが監督に昇格して初めて迎えるシーズン。札六参入当時を知る新監督がどのようなチームで挑んでくるのかに注目。猛きタテジマが戻ってくるか。

・投手陣

チーム防御率は2.41でリーグ3位。登坂真大(札幌光星)が防御率0.61で優秀投手賞に選出された。その登坂が5試合先発でチーム最多、全日本大学野球選手権でノーヒットノーラン達成の渡部雄大が3試合、橋本大昴(東海大学付属札幌)、高木健人(東海大学付属浦安)がそれぞれ1試合ずつ先発を任された。他、中村海翔・山下泰世、高田洸弥(3名とも東海大学付属札幌)、山優斗(駒澤大学附属苫小牧)、小泉皓士朗(東海大学付属浦安)が登板。このうち、渡部、中村、山下は卒業でチームを去った。

まずは、登坂が1戦(学園)3戦(道都)5戦(札大)と定石通りに投げることを想定。先発2枚目は22年秋二節道都戦で先発した橋本が有力か。

22年秋は新しい顔ぶれの登場がなかった印象。22年春(渡部の快投、さらには登坂と左右両看板への依存が結果的に高くなったこと)の反動もあったのかもしれない。そうならば、23年春は22年秋の停滞(と客観的には見えた)を経て、良化に転じる可能性も考えられる。東海らしい切れの良い投手の登場を期待。

・打撃陣

22年の秋はチーム打率2位だが、3割越を記録していた22年の春から率は急降下。これが戦績にそのまま直結した。急降下の主な要因は春に登場した林祥大(東海大学付属浦安)塚本和真(取手第一)らが欠けたこともあるとは思うが、23年春東海復権の為には、まず彼らが22年春の打撃を携えて帰還するかがポイントの一つ目になりそう。林不在で勃発した三塁手問題は攻守のリズムの乱れを招いたこともあり、この点が解消されるかは、攻守に影響が及ぶ重要事項。また攻守全体に渡って、22年の秋はどこか最後まで落ち着かなかった印象が拭い去れず。内野を締める主将服部大と副主将の亀浦凌佑(共に東海大学付属札幌)を中心に、まずは腰が据わった布陣を整え、円山に現れてくれることを待ちたい。

■<展望>北海道大学

・新入部員

4/5現在名簿が更新されず詳細は不明。

・終盤巧者を越えた先へ

一部復帰を果たした22年は春秋7勝を挙げたが、そのうち6勝を二節に挙げるという二節巧者ぶり。このリーグ戦の中盤以降に見せるしぶとさに加え、試合終盤の逆転勝利も少なくないことから<終盤巧者>とも呼べる試合運びなどで22年シーズン大いに存在感を発揮したのが北大。一方、裏返すと序盤から中盤に掛けての試合運びには多くの伸びしろが残されている。リーグ戦(そして各試合)序盤の出足、そして、入替戦で幾多の死闘を演じた相手であり、なぜか分が悪い大谷からの白星奪取、このあたりが、更なる躍進のポイントになりそうだ。野手の主軸は22年のメンバーも多くが残りある程度の計算は立ちそう。22年に経験を積んだ新2年生投手(小岩、保田ら)らの台頭次第で、22年を上回る景色を見ることができるか。

・投手陣

22秋のチーム防御率は3.14でリーグ3位。但し失点はリーグ最多の49失点。これは失策数の多さ(20でリーグ最多、適時失策が3)によるものか。エース宮澤太成(長野、徳島インディゴソックス)の離脱を受けて、高橋祐太(四日市)、吉丸拓実(春日部)がそれぞれ4試合、残り2試合を田所大貴(時習館)、小岩宥光(札幌東)が先発に立った。8試合を預かった高橋、吉丸は卒業、残りのメンバーで10試合を廻していくことになる。九州でのオープン戦では飯島孝平(西南学院)、田所、小岩が先発を任された模様。

22年秋は対戦相手ごとの振れ幅が大きかった。札大から一節、二節ともに完封勝利を挙げる一方、東海には2試合で19失点、また、二節の道都戦は8失点。悪く振れたとしても、最大6失点前後で踏みとどまることができるようになると勝機をうかがえる場面も増えてくるはず。策としては、先発含めて小刻みな継投を用いると推測するが、<終盤巧者発動>まで我慢の投球で耐え抜きたい。ちなみに前者(札大からの2完封)の立役者高橋が抜けた穴を誰が埋めるかも注目点。

個人的には、前を田所、遠藤彰(新潟)、小岩らが預かり、勝負所で飯島を投入して勝ち切るパターンを見たい。飯島の小気味よさと力強さを兼ね備えた投球での締め括りに期待しているが、さて。

・打撃陣

22年秋のチーム打率はリーグ6位。総得点は24でリーグ5位。中軸は藤原健裕(洛南)・大澤楽汰(札幌南)の南南コンビか。ここに勝負強い近江(浦和)、宮坂(札幌第一)らが絡む布陣と思われる。捕手は打球方向を予測しての大胆な守備シフトでセンバツを沸かせた膳所で主将を務めた石川唯斗(膳所)と藤井洸輔(半田)の争いか。外野に加わってきそうなのが遠藤想太(向陽)。

22年シーズンを経験した野手も多く残る顔ぶれには期待を寄せつつも、やはり、最大の期待(攻撃のポイント)は主将の今利之(札幌国際情報)になる。22年秋は極度の不振に苦しんだが、22年春は打率3割越を記録している。九州のオープン戦時は3番に入った試合もあるようだが、個人的には、1番もしくは2番に入った今を見たい。今が走攻守を引っ張ることが北大の躍進につながると思うのだが、さて。

■<展望>札幌大谷大学

・新入部員

Instgramにて新1年生が順次紹介されている。4/4までに5名が紹介された。いずれも投手。札幌大谷2名、学園札幌2名、駒澤大学附属苫小牧が1名。

4/8時点で捕手1名(札幌山の手)、内野手2名(札幌大谷)が追加。
4/14確認時での追加。内野手2名(網走南ヶ丘、武修館)外野手2名
(北海学園札幌、札幌山の手)。

・善戦以上を期待、定位置を脱出できるか

一部昇格後5年目のシーズン。22年春は7位に沈むも札六史上初の巴戦による入替戦を潜り抜けて一部残留を決めると、秋も北翔との入替戦を制して、一部最後の椅子を死守。入替戦だけを取り出せば、18年秋以降、6戦全勝。入替戦巧者であることには疑いがないが、この勝負強さを是非とも本割でも発揮して欲しいところ。地力でやや劣るチームが実力上位のチームにどのように組み合って勝負に持ち込むのか、大谷の試合運びは、そのまま札六代表チームが全国に挑むときの戦い方への示唆となる筈。この点において大谷の10試合は大いに注目されるべき試合。また、文教大や医療大といった一部を見据えた新興勢力の足音も着実に響き始めている。この新興勢力が照準を合わせる対象としてはまず大谷となるであろう。その際に「さすが一部、やはり一部」と思わせるだけの試合内容を大谷には期待したい。この2点において大谷が担う役割はとてつもなく重要。

・投手陣

頭は伊藤嶺(旭川明成)、後ろは柄目大作(駒澤大学附属苫小牧)が基本的な骨組になるものと想定。伊藤は昨秋リーグ最多登板(8試合、49回2/3)を記録。この春も「一日一度は伊藤嶺」を期待したい。後ろを預かる柄目は伊藤に次ぐ6試合に登板。高校同窓の先輩、工藤稜太(東海大札幌キャンパス→信越硬式野球クラブ)を彷彿させる気持ちを前に出した投げっぷりに注目。伊東勇希(札幌大谷)、香月辰哉(横浜商科大高)、鳴澤聖弥(札幌大谷)、山森聖矢(北海学園札幌)が先発を経験。

チーム防御率はリーグ最下位だが、1試合平均失点は4点に満たない失点であり、数字だけ見れば合格範囲といって良いかとも思う。春からも数字は改善された(春4.54→秋3.35)。ただ、勝負に持ち込めるかどうか(これはもっぱら得点力に関わる話題となるのだが)という観点で見ると、さらに高い数字を求めてしまうことになるのだが、それは実際上はやや現実味を帯びにくい。昨秋の数字を維持した上で、質の面での進化を見ることができるか、ここがひとつの視点となるか。

・打撃陣

22年秋のチーム打率はリーグ3位。とはいえ、昨秋はリーグ全体が打撃低調で率としては0.226と低調。そして、安打数は2位ながら得点は4位と逆転されてしまう点に戦績浮上のポイントが潜んでいるようにも思える。並びは別として、飯田柊哉・佐藤颯馬・大見晨藍(3名とも札幌大谷)の3人が攻撃の中心を担う形は22年秋同様かと。切り込み隊長・小山朝陽(札幌創成)の穴は田口恭太(札幌大谷)が適任と思うが、新戦力が加わってきても不思議はない。中軸に加わることが期待されるのは、高橋彰馬(旭川明成)、石鳥颯(札幌大谷)。個々のパーツとして重大な欠落があるわけでもないので、大技小技のバランスと咬み合わせが得点力向上の鍵とみる。個人的には捕手の中川諒はいずれ本塁打を記録してくれるのではないかと期待をしているが、さて。

■<展望>北海道文教大学

・新入部員

41名(投手:14名、捕手:9名、内野:12名、外野5名、スタッフ1名)。恐らく、23年度札六所属チームで最多の進入部員を迎え入れるのが文教大。
道内24名、道外16名。

【注目】オープン戦で2戦連続本塁打を記録した模様の西浦真平(北照)。
『真っ向勝負の連発、4年後広島斉藤投手との再戦熱望』*とあるのは昨夏の一戦についての記述。後のドラフト1位からの連続弾を放った片鱗を早くも披露しつつあるが、リーグ戦でも引き続き強打を発揮するか、大注目。


国内最大規模とも言われる室内練習場建設の一報も伝えられた文教大。樋越-高橋タッグによる恵庭から札幌への上洛、札六・円山の頂点を目指すシナリオが着々と進行している。二部昇格を果たしたこの春から、どのような軌跡を描くのか、こちらも目が離せない。

◆付録:22秋一節寸評

◆付録:22秋二節寸評

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?