
PLAYBACK2005秋_浅井大が初優勝
浅井大が初優勝。1990年秋の札六発足後、札大・学園・北大・札教以外のチームが優勝したはじめてのシーズン。
■前季(05春)順位
1位:札 大(8勝2負)
2位:学園大(8勝2負)
3位:浅井大(5勝3負2分)
4位:北 大(3勝6負1分)
4位:札教大(3勝6負1分)
6位:学院大(1勝9負)
■優勝チーム戦績
浅井大1-0札教大
浅井大7-0学園大
浅井大8-6道都大
浅井大2-0札 大
浅井大0-2北 大
ーーーーーーーーーー
浅井大0-2札教大
浅井大3-0学園大
浅井大15-0道都大
浅井大5-5札 大
浅井大6-0北 大
■順位
1位:浅井大(7勝2負1分)
2位:北 大(6勝4負0分)
2位:道都大(6勝4負0分)
4位:札 大(5勝4負1分)
4位:学園大(4勝6負0分)
6位:札教大(1勝9負0分)
◇一節
・開幕戦
札大3-5道都大。一部昇格の道都大が札大を破る波乱の幕開け。さらに学園大も0-1で北大に敗れる。春の上位2チーム揃って黒星発進。一方、浅井大は1-0で札教大に勝利。春Aクラス3チーム中、唯一白星でスタート。
・2日目
学園大0-7浅井大。学園大が連敗、しかも2戦連続完封負け。札大7-4札教大、札大が初勝利。北大9-5道都大。浅井大、北大が2連勝。
・3日目
道都大6-8浅井大。北大2-0札大。浅井大、北大が3連勝。学園大6-3札教大。学園大3戦目でようやく初勝利。
・4日目
北大6-3札教大。道都大10-0学園大。浅井大2-0札大。浅井大、北大が4連勝。
・最終日
浅井大、北大の全勝対決は2-0で北大が勝利。北大が全勝で折り返し。浅井大が1敗。道都大が札教大を5-1で下して2敗で続く。札幌ダービーは延長10回の末、札大が4-2で学園大をくだす。札大2勝3敗、学園1勝4敗、札教は5戦全敗で一節終了。
◇二節
・開幕戦
道都4-2札大。北大1-3学園大、北大全勝が止まる。これに連動したか浅井大も札教に0-2で敗れて2敗目。一節同様、開幕戦、波乱が起きる。
・2日目
浅井大3-0学園大。札大3-0札教大。道都大5-0北大。北大が連敗。浅井大が勝利、道都大が北大に勝利した為、2敗で浅井大、北大、道都大が並ぶ。
・3日目
札大6-0北大、北大3連敗。浅井大が道都大に15-0と大勝、単独首位に。学園大は17-3で札教大を下す。
・4日目
北大が札教大に3-1で勝利、二節初勝利。3敗で踏みとどまる。一方、道都は学園に6-7で敗れ(延長10回)4敗目、優勝争いから脱落<9日目の学園-道都の因縁>。浅井大は札大と5-5日没引き分け。
・最終日
まずは、優勝争い。浅井大は引き分け以上で優勝。北大は勝つしかない一戦。道都大と札大の3位争いも注目。また優勝争いには絡まないながらも結びの一番は札幌ダービー。いずれも見所満載な3試合。
*
まず道都大が9-2で札教大を下して3位以上を確定させる。続く運命の一戦は浅井大が6-0で北大を退けて悲願の初優勝。第3試合は札大が一節に続き学園を延長の末に下して、一・二節連勝。
■浅井大が初優勝
浅井大は一回に6安打を集中し4点を先取。二回と三回にも1点ずつ加点した。投げては、及川が要所を締める投球で北大打線を完封、第1節で黒星を喫した相手に雪辱を果たした。
エース及川 気迫の完封
最後の打者を中飛に打ち取ると、マウンドに浅井大ナインが集まり、勝利を喜び合った。優勝を分ける「天王山」の最終戦を完封で締めくくった4年及川は、うれし涙をこらえた。
*
春季リーグの疲れもありオープン戦で打ち込まれるなど調子を落としていたが、大西監督に「チームづくりでの健闘を考えれば、最終戦は及川しかいない」と先発指名を受けた。
*
二回一死二、三塁のピンチも、外角のスライダーを決め球に二者連続三振に仕留める気迫の投球で切り抜け、期待に応えた。
*
野球部創部は大学が共学になった2000年。1部に昇格した02年に、北海高を6度甲子園に導いた大西監督が就任。
*
部員は20人程度から80人以上の大所帯になった。投手層も厚み増し、及川の登板機会は1年春の8試合から今季2試合に減り負担は軽くなった。
*
念願の初優勝を遂げて階段を一つ上がった。次は東北・北海道地区代表王座決定戦が待つ。及川は「欲を出さず一人一人抑えたい。でも神宮(球場)へは絶対行きたい」と力強く語った。
■優勝を逃した北大
一節全勝ターンも二節1勝4敗と急降下、優勝を逃した北大。2022年シーズンに見せた二節巧者の姿はこの年に関して言えば発揮されることはなかったようだ。
課題修正して出直す
3年半ぶりの優勝を逃した北大の高山監督は「4失点の一回より、走者を返せなかった二回の攻撃が痛かった」と肩を落とした。
*
前回2002年春季リーグでの優勝は、現役選手として経験している。試合前は「学生たちに勝つチームの雰囲気を味わってほしい」と話していただけに悔しさも人一倍強い。
*
ただ、前回の前回の優勝時も前年の秋季リーグは準優勝しており、その前例からいけば来季は期待できそう。「課題を修正して出直す」と意気込んでいた。
■明治神宮野球大会代表決定戦

浅井大の安打数は八戸大の10本に対して8本。打線が再三の好機をものにできず悔やまれる一線だった。大西監督は「あと1本の差だったが、それ以上に力の差を感じた」と冷静に振り返った。
収穫はあった。主戦及川から4人の継投で前回大会の覇者を3失点に抑えた。青山(函工出身)を攻め、九回二死から鈴木啓の右前適時打で1点をもぎ取った。「打った球はスライダー。相手は良い球を投げていたが、1点でも返したかった」と4番の鈴木啓は話し、主砲の意地を見せた。
初出場の浅井大は3年生以下が中心のチーム。大西監督は「決まった学校としか当たらない道内と違い、こういう大会で戦えたことが大きい。この経験を春につなげたい」と来季を見据えていた。