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薄暮の空に無数に舞うのはコウモリ


七股池の上空に羽虫がいるのだろう。
それを狙ってコウモリが集まってくる。
田舎だけの話じゃない。
街の真ん中でも、日没後いったいどこからやってくるのか、たくさんのコウモリが…と、思うとちょっと不思議。
コウモリの塒(ねぐら)と言えば、暗い洞窟の奥を思い浮かべるが、考えてみれば街中には、人間の作った穴や隙間が至る所にある。
民家やビルに穴や隙間がたくさんある。
コウモリが入れるだけのスペースがあれば充分に塒(ねぐら)として使える。
なにしろ厳しい冬でも暖房の利いた隙間は、自然の洞窟よりもはるかに住み心地が良さそうだ。
或いは川に流れ込む大きな排水溝や排気孔の奥に群れで棲みついているかもしれない。
塒(ねぐら)と羽虫さえ保障されていれば都会のど真ん中でもコウモリは生きていける。
人間の近くに寄り添う動物は犬や猫だけじゃない。
我々は気付かないが、意外な動物たちが身近なところで生活している。
日が沈んだ薄暗い空を見上げてみるのも面白い。

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