「このバスはどっちから乗るんだ?」問題を考えてみる
みなさんは旅行先や、普段行かない街で路線バスに乗った時、思ったことはないだろうか?
「このバスはどっちから乗るんだ?」
後ろで待っていると前が空き、前方に向かって並ぶ列に続くと、後ろのドアが開く。
なぜ、前乗り後ろ乗りバラバラなのか。
そもそもの乗車パターン
自分が経験している乗り方パターンは4つだ。
前乗り・後ろ降り
後ろ乗り・前降り
前乗り・前降り(後ろは特殊な状況下しか開かない/後ろに扉がない・長距離バス等)
後ろ乗り・後ろ降り(空港の飛行機までの輸送バス等)
それぞれのメリット/デメリット
前乗り・後ろ降り
先払いが可能で、降りる時に支払いの手間がない
先払いの場合、運賃未回収(無賃乗車)を防ぐことが可能
乗り降りの際の、車内の通り抜けやすさがいい(車内前方において、乗車する人と下車する人の方向が一致しており、後ろの座席から下車する際に、乗車する人が妨げられない)
【デメリット】下車口が広く、下車する際にスムーズ
【デメリット】乗車口が狭く、支払い処理が走るため、乗車時に時間がかかりがち。加えて、体が不自由な方や、車椅子の方が前側からの乗車することが難しい
【デメリット】降りる際には、IC以外の支払いが難しい
後ろ乗り・前降り
乗車口が広く、乗車に時間がかからない
2回ICにタッチする機会があるので、乗った場所と、降りる場所の記録ができるため、距離に応じた支払いに向いている
運賃未回収(無賃乗車)を防ぐことが可能
【デメリット】下車口が狭い
【デメリット】乗車する際に運転手さんが対応しないため、運賃未回収(無賃乗車・ごまかし)の可能性がありえる
【デメリット】乗車前に行き先を運転手さんに確認したい場合に、下車する人の邪魔になる可能性がある
【デメリット】運転手さん的には、乗り遅れがないか見えにくい時がある可能性がありそう
前乗り・前降り
乗車下車の両方で必ず運転手さんが対応可能。運賃未回収(無賃乗車)を防ぐことが可能であるのに加え、乗客も2回運転手さんに尋ねるチャンスがある
【デメリット】降り口が狭く、乗り降りの流線が悪い。乗り降りの激しい路線では、乗降に時間がかかる。
後ろ乗り・後ろ降り
乗り降りが広く、楽
【デメリット】運転手さんが確認する機会がない
【デメリット】乗り降り時に混雑する
【デメリット】乗り遅れがみにくい場合がある
こうしてみると、長距離バスや空港のバスは、路線バスに比べて、目的地がはっきりしている分、理に適った乗降口の運用方式をとっているようにみえる。
一方、路線バスは、乗客の目的地が不明、かつ、利用者の範囲・人数も広く、そこに乗り降りの差分が生まれている可能性が高そうだ。
実際のところ、どうして乗り口が違う理由は何?
ここまで、イメージで書き出してみたが、実際のところ、どういった差分があるのか、軽く調べてみた
乗り降りの効率化で、乗り方を変更した自治体がある。こちらは予想通り。
関東・関西でも違いがある。エリアごとの文化の違いかぁ…
あと、厄介なのは、乗車時申告制タイプもあるみたいですね
乗車口マスターになることは可能か?/乗車口認知のために何ができるか?
結論から言うと、各地であまりに違いすぎて、現状では初見で見分けるのは難しいそう。
一方で、お客さんに乗る前に、乗車口を知ってもらう方法はないか、という観点で、考えた時にできそうなことは、
バス停のある床に、乗車口・下車口のマーク(矢印等)を書く
バス停の乗り場目印・兼時刻表の立て看板に、前後ろどちらが乗車口かを書いておく
バス会社は自社ロゴマークに、前後どちらが乗車口なのかのマークを記載しなければならない法律を作る(冗談)
ぐらいでしょうか。
まとめ
乗車口どっちだよ問題は簡単に解決しなさそう
一方で、バスの構造やオペレーションについて考えるいい機会になり、改めて、路線バスをはじめとした現在のバスは、いろんなニーズや社会貢献のための対応をしていて、製造会社はすごいなと思った
加えて、運転手さんは、電車で言うところの、改札役、窓口担当、アナウンス、運転手を一手に引き受けてすごい大変だし、路線も単調ではないため、安全運転も気をつけないといけないので、すごいなと思った。
普段、さらっと乗車、下車しているけど、感謝の気持ちは忘れないようにしたいなと思った
ちなみに、サムネイルのバスは公開している旅行記でちょっとだけ出てきます。
明日は、外国人の方とお話しした時に聞いた墓参りの話を書こうと思います