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22.好きな画家と作品(ア・ラ・カルト)②
以前、【好きな画家と作品】として、想い入れある画家10人を選びました。他にも好きな画家や作品もあり、それらを、ア・ラ・カルトで記載しています。
静物画では、モーリス·ド·ヴラマンクの花の作品がとても気に入ってます。ヴラマンクの絵には、常にどこか張り詰めた緊張感があり、それが凛とした花の絵姿にも表れている気がします。確固たる自己を有する故、世間に迎合しない孤高の画家。私は、この強いヴラマンクの生き方に憧れます。
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ボタニカル·アートは、写真の無い時代の図鑑挿絵から発展しています。その為、写実的で正確、細密な描写が根本にあります。ただ、写実を重視し過ぎると、全く面白味の無い絵になります。逆に、植物の姿形特徴を捉え強調すると、美しさよりも、グロテスクになりえます。その為、描き方、表現の塩梅が、中々難しいと思います。
ピエール·ジョゼフ·ルドゥーテ、通称ルドゥーテの薔薇は、上手い似顔絵描きが、お客を少し美人に男前に描く様に、薔薇の実存と理想の両者の良い所を、丁度良い塩梅に描いています。私自身、ルドゥーテの薔薇を気に入り、一時期、画集の表紙を前にして、本棚に飾ってました。
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